花と緑を追いかけて

山を愛し、花を愛し、旅と
映画とパソコンと、好奇心も
いっぱいの主婦の日記です

主人のエンディングノート

2014年09月04日 | 私の呟き

気が付けば九月に入り、季節はすっかり秋の気配で・・・

あの猛暑の中を連日病院に通い、何が何だか分からないはてに主人は冷たくなって家に戻り
仮通夜・告別式と済ませた日々が、いまだに現実のこととは思えません。


3月に亡くなった父と違い、主人は寸前まで仕事をこなし、社会活動を行っていましたので
仕事や趣味の仲間の皆様も「本当ですか?」と半信半疑でご焼香に来て下さり

私も連日接待に追われ・・・
合間に区役所や年金事務所に行ったり、保険の煩雑な手続きに追われていますが
何だか常に雲の上を歩いているような気分で、フワフワしています。

知り合いの皆様は異口同音に「一番元気だった彼が何故!」と絶句
ARDSという原因不明の怖い肺炎があることを私も今回初めて知りました。

そんなこんなで今はやらなければならないことが山積で、日中はバタバタしていて大忙し
夜は息子が仕事帰りに我が家に寄り、ほとんど毎日お線香をあげていきますが・・・

一人で眠る夜が淋しくて不安で、「これからの私はどうなるのだろう?」と考えると
眠れなくなります。

あちこち電気をつけラジオも点けっぱなしにし
精神安定剤のお世話になることが多くなりました。。。


「俺は77歳まで現役で働き、喜寿の祝いをしてもらった翌日にポックリ逝くのが夢」と
主人は常々公言していましたので、2年前にエンディングノートを買ったことは聞いていました。

そのノートが出てきましたが、まだこれからゆっくり考慮して書くつもりだったのか?
中身は白紙・・・
「延命治療はしない」というところだけに〇が付いていました。

代わりに、2年前にプレーしたゴルフのメンバー表の裏に走り書きで記したメモがはさまっていて
「夫婦喧嘩はしないこと!、77歳まであと8年9ヵ月の日々を大事に過ごしたい」
まず最初に記されていました。

そして77歳が過ぎたら
・癌になっても手術はしない
・何事にせよ倒れても救急車は不要、そのまま逝かせて欲しい(延命治療は一切不要!)
・自分で食事ができなくなったら、そのまま放っておいて欲しい(遺漏はパス)
・良くなる見込みのない、現状維持のための施術はしない
・死に場所はどこでも良いが(家・病院・戸外)、家族の手と費用がかからないようにして欲しい
・葬儀・墓・特に戒名不要!
と、書かれていました。


そんな主人が今年の4月に亡くなった義兄(姉の夫)の、無宗教の葬儀に参加した時
「こういう葬儀も良いなぁ~」と言ったのを、私も息子も聞いていたので、その形式で主人を見送りました。

お坊さんのお経の代わりに「ハーブの演奏者」に来てもらい音楽葬としました。

主人の好きなカーペンターズの曲中心のバックミュージックに息子と孫が手紙を読み上げ
お嫁ちゃんが二日で作り上げた15分間の、主人の71年の人生のスライドショーを
セレモニーホールのスクリーンに映し出しました。

そして参列してくれた親族とごく親しい皆様の献花を受けました。

「シンミリと温かくて良いお別れ会でしたね」と、ご近所仲間からは好評で、
(息子の仕事関係者の参列は断りましたが)唯一来てくれた2人の上司にも褒められたそうで、
息子は満足しているようですが・・・

地方出身のお嫁ちゃんのご両親は最初から最後まで目が点だったそうです


無我夢中で過ごした悪夢のような八月が終わり、ふと鏡を見ると、
髪の毛は伸びてパサパサ、お肌はボロボロ・・・

先日二ヶ月ぶりに美容院に行きカットとトリートメントをしてもらいました。
時々慰めに来てくれるご近所仲間には「内臓だって同じ状態のはず、くれぐれも気をつけてね」と
言われています。

主人の仕事の後片付けもあり、今私が倒れる訳には行きません。
食欲は全くありませんが、せっせと食べるようにしています。

でも・・・
3kg痩せてやつれてしまいましたわ。

主人が入院したあの日から、一ヶ月が過ぎようとしています。
この一ヶ月間は、まるでジェットコースターに乗っているような日々でした。



コメント (48)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする