memories on the sea 海の記録

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Billingsgate市場の魚商に未来はあるのだろうか?  英国ロンドン (1))

2009-08-25 18:21:10 | 水産・海洋
番組の音の収録のためにロンドン・ビリングスゲート魚市場に朝6時に到着した。もっとも新鮮な魚はもうないよといわれた。確かにそうだ、カモメがテムズ河で魚の頭やアラを潜水ジャンプでかすめとるように、“早起き鳥”がいい魚を持ってゆく。(英国 ガーデイアン)

この市場は魚の取引を専門的に行うために1699年に開設された、しかしそのリズムや伝統は変化してきている。いまカナリー桟橋の微かな光の塔はかろうじて長い影をのこしている。時間は英国の魚商人たちに厳しかった。私が話をしたほとんどの魚商人はそこに何十年もいる人たちであって、学校を出て仕事についた人たちだ。ビジネスが一度も不調になったことはかつて無かった、との主張は皆一致していた。その理由は多くあるが、ひとつの単語は”割り当て“である。

「ここに未来なんてない」とBob Fish店のオーナーBob Unwin氏はキッパーやスモーク・ハドックといった“旧式な”魚を扱う商人である。「魚は漁獲枠が厳しくますます高値になり、それが売り値に反映する。スコットランド人と話せばそこには魚はふんだんにあるという。しかし、英国ブリテッシュの漁船は運用できず、外国漁船がそれにかわった」 「では養殖の魚か、といえば、それも良くはない」とBob氏。「昔はスモークサーモンが豪華とされたが、いまやそれが、あふれていて、チーズよりも安い」私が持続可能な魚種の問題を提起するとボブはそっけなかった。「自分はおかしくない、しかし問題が過剰に環境保護主義者によって吹聴されているだけだ。そのことはアイスランドやノルウエーの捕鯨禁止と同じだ。人々は、クジラを追うのが残酷であるという。しかしそれが誰かの暮らしに関与しているときは別問題だ」このBon の意見は他の魚商人も同じであった。経済の低迷にもかかわらず、ビリングスゲートの魚商人たちは自らの商品とその職業に誇りを持っていた。

その場所は騒がしかった。冗談交じりのひやかしや友情が、かれらがスズキを切り身にするのと同じくらい多く見られます。不定期の間隔で鐘がなり、トローリーが先を急ぐ叫び声とともに行きかう。(築地市場に良く似ている)


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