memories on the sea 海の記録

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Billingsgate市場の魚商に未来はあるのだろうか?  英国ロンドン (2)

2009-08-26 11:08:13 | 水産・海洋
Roger Barton氏は市場でもっともあふれんばかりのキャラクターの人物だ。彼はXfmラジオショーにBillingsgateの王様と呼ばれて登場し、彼の熱狂者までを作り出した。ロヂャースの感染する熱意はユーチューブである種の熱狂者を彼に作りました。彼のしゃべくりは短い言葉でもあたかも花崗岩に彫刻をするようであった。「世界中見渡しても良い魚なんてもうない」と彼は言う。それに応えて自分はうなずく。「ドーバー・ソール(舌平目)をみてごらん、バターを少し、小麦粉を少し、それをフライパンに入れたら後はないもすることないさ。素晴らしい晩飯さ、そうだろうマーク」セレブリティのシェフはBillingsgateで買った魚を商品として過剰複雑にして皿に乗せる、だから庶民から反感を買う。「われわれは子供たちにもっと調理の基本を見せなければいけない」とBob.「彼らシェフはあまりにも複雑にしすぎる。ただKeith Floydだけが簡単に仕上げている。いまやサフランやリゾットばかりがあふれている。小麦粉とポテトの取り合わせでの魚では何か悪いか?一年365日何か違ったものを毎日食べるでしょう」

午前8時ホースで散水し清掃が始まり、氷やゴミを洗い流す。箱を片付け、店を閉める。自分は 2007年以来ビリングスゲートの監理者であるMaclcolm Macleodと話をするために上の階に上がった。彼は市場の現状について現実的であり、未来については楽天的であった。「この市場は1960年代および70年代以降、スーパーマーケットが供給チエーンを開始してから縮小が始まった。だが我々の魚の85%は小売部門に流れている。魚小売商やレストランなどだ。スーパーマーケットは鮮度と多様性の面ではわれわれにかなわない。毎日150種類以上の魚を扱っているからだ」Malcolm氏のスーパーマーケットに対抗するアイデアのひとつはビリングスゲート市場によるデリバリ・サービスだ「現在も少しではあるがやっている。ビリングスゲートのバンがロンドン市中を回っているのをまだ見たことはないでしょう。だがインターネット注文をとりいれれば、いけると思う」自分が資源の維持について質問すると、彼は笑った「真実はその中間あたりにある」彼はビリングスゲートで扱われている魚のうちどれほどの割合が維持可能資源なのかについては答えてくれなかった。そうしたことの監査はなされていないからだ。しかし彼は非常に真剣にとらえているという。「消費者は維持可能な魚類資源を購入することについてよく勉強している。だから我々の扱う魚についてもそのなかから選ぶことになる。現場には三人の魚検査官がいるし、維持可能な魚類を扱うことの認識は増していて、維持可能資源だということが販売のポイントにもなってきている」

さて自分の遣り残したことは魚を食べることであった。自分は朝からでも魚を食べることに躊躇しない。でも3時間も市場にいた後、つばが溜まってきた。食堂の女性従業員はキッパー(燻製ニシン)を焼きそれにスクランブル・エッグを添えた。多分それはいまだ自分が試したことのないほど素晴らしいものだった。バターをつけたパンとともに食した。単純さということについての討論では自分は間違いなくBobの意見を支持する。(Mark Smith記者)
<写真は市場でおよそ50年間働いているというRoger Barton氏>


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