完全無欠な「もうすぐ前期高齢男」日記

「もうすぐ前期高齢男」に進級「老いの自覚」を中心にUpしていきます。

ノロウィルスのこと

2006年03月31日 | Weblog
私は中年である。
包丁を握って24年になる中年である。
包丁を握っている人間の一番の不安は、
「食中毒」である。

昔から真冬の時期は「食中毒」が一番起き
にくい、ということになっている。

しかし、例外があるのだ。
「ノロウィルス」だけは、例外的に、この
真冬の12月から1月が一番の発症時期になる。

保健所もそれを受けて研修会などを開いて
防止に努めている。

今日は、年度末の忙しい時期であるのに、
そうした研修会が行われた。しかし、結構
面白かったので皆さんに少々レクチャー
しておこう。

「ノロウィルス」は、基本的にあまり強力な
食中毒ウィルスではない。
昔、「牡蠣に当たった」といわれたのは
ほとんど、この「ノロウィルス」である。

もともと二枚貝の中の「中腸腺」といわれる
部分に多量のノロウィルスが蓄積されている。
(ホタテ貝の身に黒い臓器が付いているのを
見たことは、無いだろうか。あれが中腸腺だ)

牡蠣にもこの「中腸腺」があるのだが、身の
中心部分にあるので、取り除けないし、
身が固くなるので中心まで火を通しにくいため
牡蠣での発症が多い。

しかし、食べることでこのウィルスに感染し
発症するのは、全体の約30%程度だ。

残りの70%が、ノロウィルスの含まれた
糞便・嘔吐物の処理をする時に、触った「手」
からの「二次感染」での発症だ。

だから、「特養ホーム」や「保育園」での
発症が目立ち、それによって抵抗力の弱い
老人・子供が感染しやすく、大事に至りやすい。

しかも、このウィルスは数が少ない状況でも
発症してしまう。10~100個でも発症する
という。しかし、最大の弱点がある。

このウィルスは人間の場合、腸内でしか増殖しない。

つまり、洗い流すこと&消毒することで予防できる
のである。

一般家庭では、

「トイレの後の『手洗い』を良くすること」
「老人・幼児の糞便・嘔吐物の処理には
         人一倍の注意を払うこと。」

この2点を気をつけること。

このウィルスは、困ったことに感染すると
対症療法しか無い。
熱が出たら解熱剤・脱水症状になったら、
水分を摂らせる位しか治療できないのだ。

根本的なウィルス自体は、下痢や嘔吐でしか
体から排出されない。

そこでその吐瀉物を処理しそこなると、
どんどん二次感染・三次感染が広がってしまう。

消毒には、アルコールでの消毒が効かない。
次亜塩素酸(ハイター・ミルトン等)
での消毒で無いと効果的でない。

感染症でも同じ症状がでて、そちらでの
発症はたいした記事になったりしないが

食中毒で「ノロウィルス」が発生すると
大騒ぎになる。しかも、感染症か食中毒かが
非常に見分けにくいのだ。

最後に少々安心なのは、大抵2~3日で
快方に向かう。余程よわっていないと
大事には至らない。

調理に携わるものは、こうしたことに
大きな手間と時間を取られながら、仕事を
しているのである。

「腱鞘炎」にもなるわさ~~~。
(あまりそれとは、関係ないか)



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2 コメント

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Unknown (あや)
2006-04-02 10:57:50
『財界展望』が水道水の中にはノロウイルスがいることを、連載してたけど

やっぱ、本当のようだ。

http://www.zaiten.co.jp/mag/0604/index.html



3月3日 にNHKが午後7時のニュースで「全国で初めて東京都が水道水のノロウイルス調査

を行うことを報道。



翌日、朝日新聞も下記のように報道した。

水道水のノロウイルス調査へ 東京都が来年度から

2006年03月04日

 冬の「おなかのかぜ」の主犯格とされるノロウイルス。水道水に含まれていないかの実態調査に東京都水道局が来年度から乗り出す。ウイルス対象の上水道の調査は、全国的にも珍しい。

 大腸菌や重金属の監視をしている水質センター(東京都文京区)が、川から取った水や、浄水場での各処理段階での水について、ウイルスの有無や濃度を調べる。検査技術習得などを経て、年内には数カ所の浄水場で検査を始める予定だ。

 ノロウイルスは、下痢や嘔吐(おうと)などを伴う感染性胃腸炎を起こす。加熱が不十分な食品などが原因と考えられているが、人の腸内で増え、便などを介して海へ流れ、カキなど貝類に蓄積されることもわかっており、川から浄水場にまぎれ込む可能性が否定できない。

返信する
こわいですネェ (may)
2006-04-02 17:01:34
あやさんコメントありがとうございます。

ノロウィルスが、そこいら辺に(水道水にまで!)ウヨウヨしているかと思うと、こわいですネエ。
返信する

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