完全無欠な「もうすぐ前期高齢男」日記

「もうすぐ前期高齢男」に進級「老いの自覚」を中心にUpしていきます。

年に1度は見るDVD   ~アニメ「銀河鉄道の夜」に寄せて~

2006年11月13日 | Weblog
私は中年である。
あなたの風邪はどこから?
と訊ねるられれば、「僕はノドから」と答える「中年」である。

さて、私の風邪予防法は一風変わっている。しかし、これは
かなり効果がある。一度試して欲しい。

ガーゼで出来たマスクに水を含ませて軽く絞り、それを「鼻を出した状態」で
かけて寝るのだ。

寝ているときに喉の粘膜が乾くことで、風邪の菌が体内に入りやすくなる。
それを防ぐため、適度に吸い込む空気に湿気を持たせて粘膜を乾かさないように
するのだ。

風邪を引いてからも、それなりの効果がある。と信じている「中年」である。


さて、誰しろ思い入れのある「映画」や「ドラマ」「アニメ」などがひとつや
ふたつはあるはずだ。

私の場合、様々上げていくとキリが無いのだが、一年に一度は必ず見る
「アニメ」ある。それを紹介しようと思う。

それは「銀河鉄道の夜」である。1985年に公開だから今から20年以上前の
作品で当時の文部省特選だった。

何度見てもこの作品は見飽きない。

人間というのは、不思議なことに「確実」なものを非常に欲しているくせに、
全く逆に「不確実」なもの、「非現実的」なものを完全否定せず心のどこかに
しまっておく性質があるようだ。

私にとっての、その「混沌とした不思議さ」の感性にぴったりなのがこの
「銀河鉄道の夜」なのだ。

「銀河鉄道の夜」の話は、説明の必要は無いと思うが一応紹介する。

「貧しい少年ジョバンニと親友の裕福な少年カンパネルラの二人は、
 星祭の夜に、夜空に向かって走る「銀河鉄道」に乗って不思議な旅をする。」

簡単すぎるだろうか?
しかし、これ以上の説明はこの童話の持っている「深み」を消してしまう。
是非一読をお奨めする。そして、本を読んだ後にこのアニメを見て欲しい。

重要なプロットをばらしてしまうが、このアニメは主人公を「猫」に
擬人化している。
それがこのアニメのすべてといっても過言では無い。
音楽をYMOの細野晴臣が担当して、非常に幻想的な曲を数多く提供している。

「不確実・非現実的」なものというのは、その人の感性そのままを表すから
この作品を「全く面白くない」と思う人も当然いると思う。
実際幻想的ではあるが「不気味」と感じる部分もかなりある。

児童(小学生ですね)が見たら「感動」より「気持ち悪い」という子も
多いだろう。(細野氏の音楽がそれに拍車をかけている)
そうした意味でも、このアニメは子どもより大人向きのアニメといえる。


この童話は、宮沢賢治の童話の最高傑作と呼ばれている作品で様々な形で
映像化さている。

そのため、様々な作品との比較も自分の「感性」のバロメータとして
鑑賞してみるのも面白い。

私の場合、全く違う感覚で描かれた絵本(東逸子・くもん出版)と
絵本のイメージで作られたCD(久石譲)も、たまに開き・聞く。
これは本当に「やさしく」心に響く作品で、こちらもお奨めだ。

今回も最後までお付き合いいただきありがとう。
これを読んだみんなに幸福が訪れますように。

原作に無いラストのジョバンニのセリフは、とても感動的だ。
そして、これまた原作に無い常田富士夫の滔々と読み上げる詩も良い。
   
                           may



コメント (4)
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