拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

糸子weinete bitterlich.

2018-04-25 08:29:37 | 音楽

夕方再々放送をしているカーネーションでは尾野真千子の糸子が期待通り連日の大泣き。パッチ店で働きたいといっては泣き、こんな店やめてやるといっては泣く。毎回半端な泣きではない。初回放送時、こんなに本気で泣く女優さんがいるのかとびっくりしたもん。目にホースがついてるんじゃないかと思うほど。「bitterlich weinen」(激しく泣く)とはまさにこのこと、と思った。ところで、「bitterich weinen」は福音書をドイツ語に訳したルターがペトロが泣く様子に使った表現であり、私がこの言葉に持つイメージはバッハの受難曲(マタイとヨハネ)の音楽及びエヴァンゲリストの絶叫によるところが大きい。こないだも書いたが、ヨハネ伝ではもともとペトロは泣いていなかった。バッハがマタイ伝から引用したのだ。わざわざひっぱってきただけのことはある。この部分、ヨハネの方がマタイよりはるかにくねくねしている。シュッツはバッハよりもずっとシンプルであるが、この部分だけはやはり相当くねくねしている(写真はシュッツのマタイの泣きの部分。♭を一個付けて下され)。ふと思った。私は「bitterlich weinen」を糸子のような大泣きと感じているわけだが、「bitterlich weinen」には「激しく泣く」のほか「さめざめと泣く」という訳もあるわけで、もしかすると、ペトロの泣きは「わーっ」ではなく長く「しくしく」だったのかもしれない。因みに、糸子は今日の放送で、パッチ店をクビになって泣くはずであるが、6年前の私のブログによると、そのとき糸子は一筋の涙をすーっと流すそうだ(自分からの伝聞)。その再々放送、こないだ録画に失敗した回があって、昔の録画をひっぱりだして見て補充。再び再々放送に追いついた。なんだ、昔の録画があるんだったら今見なくていいって?そこがそれ。やっぱりきちんと毎日放送ごとに見たいのですよ。ところで、そんな理由で昔の録画を見たら、ドラマが終わった後、一瞬、アサイチが映っていて、6年前のウドーさんとイノッチと柳澤さんがいて、何か言いそうなところで切れてしまった。聞きたかったなぁ。そう、アサイチの朝ドラ受けはこの頃から始まったもので、視聴者から「やめろ」という投書が来て、じゃあ2回に一回の割合でしようかって話になって(視聴者の声に敏感なNHK)、でも、しばらくしたら毎日やるようになった(それを求める声が多かったのだろう)。

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