小笠原日記

夫婦で小笠原に移住予定です。どんな生活が待ち受けているか?とりあえず小笠原の生活を綴って見ようと思います。

奇跡

2008-10-05 17:45:36 | Weblog
昨日土曜日は、父島のオリンピック、小中高連合運動会の日。ところがその前日金曜日の午後、小中高の教職員、6年生から高校3年生までの児童生徒が、それぞれの役割分担に分かれ会場の準備作業中、ポツリポツリと雨が降り出してしまった。そして時の経過とともにその雨脚は強まり、作業が終わる頃にはグランドのあちこちはまるで池状態。

一応開催の決定は翌朝判断と言うことになったが、誰もがこれはとても無理と言う思いで、帰路についたと思う。追い討ちをかけるように、ものすごい雷が何度も雷鳴し、その一発は自転車で帰宅途中の僕の自転車が振動で地面から浮き上がるほど。

そしてその夜、硫黄島三島クルーズから7時帰港したオガマルの綱とりは、計ったように又も土砂降りの雨と雷に見舞われ、入港してくるオガマルが霞んで見えるほど。後で聞いた話ではTVにテロップで小笠原地方の大雨警報が流れたらしい。この時点で僕は運動会の中止をほぼ確信していた。

翌朝妻はいつものように4時、扇浦までの早朝ジョグにスタート、そして帰宅すると「きっとやるよ!」といつもより早く出勤の態勢。てっきり中止と決め込んでいたいた僕は、出来る訳無いじゃん、と思いながらも慌てて用意を済ませ妻の後を追った。

学校に着くと、すでに教職員の方々が雑巾、スポンジを片手にグランドに溜まった水をバケツに吸い取っている。その後は、それこそ児童生徒、そして島の有志の皆さん総出でグランド整備。ダンプで砂を運び、小型の重機を持ち込んで砂の運搬。何とか予定の30分遅れほどで、連合運動会開催にこぎつけた。

こういう時の島の方々のパワーと団結力は本当にスゴイの一言。整備中も一雨降れば元の木阿弥と言う状況の中、何度か黒い雨雲が近づいてきたのだが、皆の運動会開催にかける強い思いがその雲を追いやったのだろう。終わってみれば開会式の終わり頃パラッと一雨きたがその後は小康状態。午後には薄日も射し、グランドも徐々にグッドコンディションに。

そして閉会式の終了を待つように、またしても一雨。東の空には綺麗な虹が掛かり、父島のオリンピック連合運動会は無事?に終了。まさに奇跡的な、思い出に残る今年の連合運動会となった。

写真は砂の一杯入ったグランドの様子。