MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

青鷺と烏、大鷹と烏の縄張り争い?

2014年04月19日 | あらかると

ポタリングでフィールドを彷徨っていると、
日射病に罹りかねないほどの日差しと暑さの日が多くなってきた。
また紫外線も強く、露出している手の甲や顔は真夏のような日焼けをしてしまった。

過去の経験から最高気温が25度を越すと、
直射日光下では我慢できないほどの暑さになり、
体力も相当に消費するので、注意をするのだが・・・・、
つい先月までは寒いほどだったのに、
熱中症の心配しなければならない季節に突入したのである。


とある公園を散歩していると・・・・、

カラスのけたたましい声が聞こえてきた。
声の方向を見ると、カラスの数倍の大きさの「アオサギ」が居て、
そのアオサギに向かって警告するがごとくに鳴いていたのである。


子育て中のカラスは、近付くものは人にだって危害を加えるほどなので、
アオサギ程度の大きさには恐れをなさないようである。
うるさいほどに鳴いていたカラスはついには飛び立って、
アオサギの背中を(後方から攻めるのはカラスの常套手段)足蹴りにした。
カラスの足の爪は強力で、
以前知人が頭部を襲われて流血するほどの傷を負ったのを目撃したことがある。

襲われたアオサギは首をすくめたものの、
全く動じることがなく、動くことも飛び立つこともなかった。

たまたま攻撃の瞬間を撮ることができたが、
アオサギの背中にはカラスの嘴の影が写っていた。


その後もカラスは暫くアオサギの周りで鳴いていたが(巻頭の写真)、
途中で何か獲物を捕まえたようで、獲物を咥えて飛んで行った。

下の写真は近所の電波塔に降り立った「オオタカ」で、
このときも、この付近を縄張りにしていたカラスが、威嚇しながら周りを飛んでいた。


が・・・流石は猛禽、
詰め寄ってくるカラスに数回警告の鳴き声を発した。
その鳴き声にカラスも怖気づいたのか、逃げるようにして離れていった。
その後は1時間近く同じ場所にとどまり高見の見物をしていた。


春の遊び疲れが出てきたようで、今日明日は外出せず休養の予定。
と言うことで
今日は林檎とレーズンのジャムを作った。
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盛春の小さな小さな野の花

2014年04月18日 | あらかると

当地では4月7日から11日間も雨が降らず、
風が吹くと土ぼこりが舞うほどに野原は乾燥しきっていたが、
今日は慈雨の一日となった。


とある公園を散歩していると、
オオイヌノフグリの横に見たことのない、
薄紫色で花弁が4枚の小さな花を発見した。


「ハナヤエムグラ(花八重葎)」だった。
八重葎のことは万葉集などで知っていたが、
茎などが、皮膚などに擦れると傷が付く程ざらついていて、
草叢の中に入るときには注意すべき野草てある。
それに比べれば「花」の名を冠しているだけの美しさがあった。


ということで、
今回は普通に歩いていては目に付かないような、
野草の小さな花を中心に探してみた。

まず発見したのが、
団地の周囲などに生えていた「キュウリソウ」(巻頭の写真)
数ミリ程度の花なので止まって近付かないと花は確認できないが、
この季節にあちこちで花を付けている。

花の大きさは、下の写真右側の蒲公英の花と、
左端のキュウリソウの花との比較で見ていただければ理解できると思う。


「タチイヌノフグリ」
花の色はオオイヌノフグリに似ているが、
小さな花なのでゆっくり歩きながら探さないと見つからない。


下の写真左下が「オオイヌノフグリ」で、
上部中央にかすかに青く見えているのが「タチイヌノフグリ」


ハコベの仲間の花も小さいが、
白色の花が多く見つけることは容易である。

「ノミノフスマ」
右側の花の中心に、さらに小さな昆虫が確認できるが、
1mmにも満たない昆虫のようである。名前等は不明。


「ハコベ」
春の七草の一つで食べられる。


「オランダミミナグサ(和蘭耳菜草)」
名前で帰化植物と言うことが判る。


「オランダガラシ(クレソン)」
最近は公園の湿地や、大津川の田圃のホゾなどでも見かけるようになった。
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「21世紀の森と広場」の美しき飛び虫たち

2014年04月17日 | 21世紀の森と広場で(松戸)

いよよ盛春となって公園の木々が萌え、
虫たちも懸命に働き始めた。

と言うことで、
今日は「21世紀の森と広場」で撮った美しき飛び虫たちを・・・・

「ベニシジミ」
数はまだ多くはないが、やや人にも慣れてきたようで、
巻頭の写真は、カメラを20cm位まで近づけて撮っている。
春先に現れたときよりもやや色があせてきているようであった。


「ツバメシジミ」
後翅のオレンジの斑点と突起(燕尾服に見立ててこの名がある)がある。


「ムラサキシジミ」
ベニシジミやツバメシジミよりも一回り大きく、
春季は飛び方も俊敏で、警戒心も強いことから、
望遠レンズで撮っている。


「ヒメアカタテハ」
キタテハは春一番に現れるが、
この時期にヒメアカタテハが見られるのは珍しいことかも・・・
というか、
野坊主のような日々を送っている私が、
今春初めて出合ったのは4月14日だったのである。


「ヒメウスアオシャク」
蛾の仲間だが、薄く透き通るような翅の周囲には、
白いステッチ(縫い目)のような模様を配し、
翅全体には白い漣を思わせるような模様が素晴らしい。


「メスアカケバエ」
草叢を歩いていたら、足にまとわりついてきたが、
オレンジの背中とオレンジの大き目の腹が目に付いた。
ツマキチョウのように春にしか現れないハエの仲間。


草叢を歩いていると、虫たちや野草の花などに出会うが、
どんなに小さな虫でも或いは花でも、
人の創造を超えるような模様を持っていることが多い。
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都立水元公園の八重桜(桜茶の原料「関山」を中心に)

2014年04月16日 | あらかると

水元公園の各種の八重桜が満開だった。
最初は桜の写真を写真的に撮ろうと思っていたのだが、
撮り歩いているうちに様々な八重桜があることに気付き、
それならば調べてみようかと、
分析の基本となる花の部分の写真を撮ることになった。

と言うことで、
まずは香り高いことから「桜茶」に加工できる「関山(カンザン・セキヤマとも)」から。
巻頭の写真がそれで、花には芳香があり、
満開になると周辺が桜の香りに包まれるので、
花は見えなくても近くに咲いていることがわかる。
香りと花や若葉の色から「カンザン」であることが確認できる。


満開の頃には、赤茶色の葉も目立ってくる。


花弁はねじれており、雄しべの一部が1個か2個、葉化する。


花弁を支えている萼(がく)裂片は全縁(ぎざぎざがない)で、光沢がある。


花が全開しないうちに摘み取って塩漬けにして「桜茶」とする。
一部には八重桜なら何でも良いような作り方をする人もあるが、
市販されているものの桜茶の殆どは関山が原料とされている。
私の場合は、色よく仕上がるので梅酢で漬けてから塩をまぶして塩蔵している。

「普賢象」
下の八重桜はフゲンゾウ(普賢象)で、雄しべか対で葉化しているのが特徴で、
象の牙のようであるために、普賢菩薩の乗る象に見立ててこの名前がついたと言われる。


葉化した雄しべには葉脈も見られる。


萼裂片には鋸歯(ぎざぎざ)が見られる。


「八重紅虎の尾」
仲間には、「糸括(イトククリ)」「手毬(テマリ)」などがあるが、
詳細な分析はしていないものの、上野公園で見慣れている桜だった。


虎の尾の先端が毛に覆われていることから、
枝の先端に花束のように咲くさまを尾に見立ててこの名がある。


「松月」
ショウゲツは、花弁の周囲に細かな切れ込みが多く、
外側の花弁が淡紅紫色、内側の花弁は殆ど白色であるのが特徴。
昨日紹介した「アラカワニオイ」などとともに元々は荒川堤で栽培されていた。


萼裂片には鋸歯がある。


「江戸または東錦」
前出の「八重紅虎の尾」や「江戸」「東錦(アズマニシキ)」「白山大手毬」「手毬」は、
共通な項目が多く、特に江戸と東錦は判別が難しいと言われている。


下の写真のように萼裂片が全縁であることから、
江戸か東錦ではないかと判断した。


なお資料として、
山と渓谷社2007年3月10日刊の「新・日本の桜」を利用している。
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荒川匂と霞桜と化粧桜

2014年04月15日 | あらかると

昨年は山桜として紹介していた、
21世紀の森と広場の桜の木に「荒川匂(アラカワニオイ)」の名札がついた。
花の咲く前から付いていたのだがいつ付けられたかは不明である。

以前、上野恩賜公園の桜を10年間ほど個人的に調査したことがあり、
「荒川匂」の名前はそのときに知った。
しかし、
上野恩賜公園の荒川匂はその後枯死しているので、
往時の美しさは私のPCで眠ったままである。

荒川匂は名前の示すように香りのある「匂い桜」で、
堤防改修前の荒川堤で栽培されていた(改修前は桜の名木が多かったことで有名)とされている。
匂桜には他に「駿河台匂」「御座の間匂」「細川匂」「上匂」などが知られている。

ということで、
昨日21世紀の森に散歩の折に撮ってきた。


花は終期で散り始めていたが、
花の中心が赤く染まるいわゆる「化粧桜」の特質もあった。


荒川匂の特徴は、花は白色で直径約3.5cm、芳香があり、花弁は5個、萼(がく)裂片には鋸歯があるので、
調べたところ、特徴は合っていたのだが、芳香の確認は出来なかった。


すぐ近くには「霞桜」があり、
山桜よりも遅い開花の時期などから調べるまでもなかった。


手前が「荒川匂」奥が「霞桜」ともに満開だった(4月14日)。


公園からの帰途で、素晴らしい桜を発見した。
一見、「江戸」や「アズマ錦」或いは「糸括」や「八重紅虎の尾」のようにも見えた。
咲き始めの頃は、遠見に「一葉」であろうと思っていたが、
花の終期を向かえ赤く染まってきたのである。
いわば「化粧桜」の一種である。

庭で車の手入れをしていた御主人がいたので、
桜の名前を聞いてみると「八重桜」とのご返事で、
40年ほど前に庭師に任せて植えた桜との事。


許可を頂いて数枚の写真を撮り、
花の付き方や萼筒には大島桜の特徴があった。
萼筒まで赤く染まることや八重桜であることから、
「新品種かも」と・・・調べたが、今日現在不明である。
何とか名前を調べ上げて、桜の主にお伝えしたいと思うのだが・・・・、


桜の季節には毎年のように不明の桜を発見し、
その名前を知るために迷宮に入り込むが、
自然交配による中間種のようなものも多く、
名前が付けられてない桜も多いので、結局は挫折することの方が多いのである。
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