快晴が続いて乾燥が進んだためか、
大町公園の観察路脇に実っていたガガイモの実が割れ、
種の付いた綿毛が発生していた。
春にはガガイモの花が沢山咲いていたので、
公園を散歩するたびに観察していた。
花の数が多かったので沢山の実りを期待していたが、
果実を確認できたのは10個程度だった。
日当たりの良い場所の実は育ちが良く丸々としていた。
美しい綿毛の出ることを期待しつつ今日を迎えたと言うことになる。
数年前に見たものほどではなかったが、予定通り観察できたことが嬉しい。
下のガガイモの綿は半数以上が飛んでしまっていたようで、
種の付いていた芯が顕になっている。
別の場所では、周囲の雑草が障害となったためか枯れ草のなかで膨らんでいたが、
なんとも哀れな姿である。
下の写真は数年前に撮ったものだが、蔓がうまく樹木に絡み付き、
障害物がなかったため、綿毛が十分に伸びていた。
その形状は綿というよりは白い直毛状の繊維である。
種を付けた綿毛が全て飛んでしまうと、あとには下の写真のような殻が残る。
カラカラと軽いが、繊維質が豊富で丈夫である。
大国主命(オオクニノヌシノミコト)の「国づくり」に、
海からやってきたのが「少彦名命(スクナビコナノミコト)」で、
このガガイモの舟に乗ってきたのだという。
巻頭の写真は、神田明神境内にある「少彦名命」像で、金色の部分が少彦名命。
足元には船も見られるが、これがガガイモの舟のようである。
ちなみに作者は、東京藝術大学の現学長である宮田亮平先生。
宮田先生といえば、シュプリンゲン(Springen=イルカ)で有名で、
銅像の波の先端にはシュプリンゲンの姿を見ることができる。
銅像の由来は下の説明板(神田明神にて撮影)を参照してください。