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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



ルノワール(1841~1919年)の作品が多数公開されていると聞いたので、中之島の国立国際美術館に「ルノワール 伝統と革新」展を見に行ってきました。(作品は国立国際美術館HPより)

レースの帽子の少女(ポーラ美術館)



今回入り口で貰ったカタログの中の作品数は85点、作品名と制作年、技法素材、サイズ、所蔵先が記載されていました。

シャトーのセーヌ川(ボストン美術館)



それによれば今回展示の半数、43点が日本に所蔵されている作品、何とそのうち三分の一となる14点がポーラ美術館所蔵です。

水の中の裸婦(ポーラ美術館)



日本に所蔵されている作品のいくつかは、バブル期にオークションで競り落とされて日本に入って来たものではないかと思いますが、これほど多数のルノアール作品が日本にあるとは知りませんでした。

アンリオ夫人(ワシントンナショナルギャラリー)



4部構成の作品展示の中には、ルノアールが最高に楽しんで、入念に仕上げたと思われるものがある一方、意外とアッサリ仕上げた作品もあったように思いました。

入念に仕上げられた、縫ものをする若い女(シカゴ美術館)



前者に該当する作品の中で最も力が入っていたと思われるものは、「可愛いイレーヌ」(EG・ビューレーコレクション)、目と髪の毛の描写には、天才ならではの凄みがありました。



それに勝るとも劣らないくらい瞳が生き生きと描かれた、「テレーズ・ベラール」(クラーク美術館所蔵)、(下のHPの写真では、それがよく判りませんので、ぜひ実物をご覧ください)



この「テレーズ・ベラール」の近くに展示された作品「ド・ポニエール夫人の肖像」(プティ・パレ美術館)は、あっさり仕上げられていたように思いました。

花瓶の花(ワシントンナショナルギャラリー)



今回の代表作品、「団扇を持つ若い女」(クラーク美術館所蔵)も入念に描かれていて、どうやらルノアールは少女が大好きだったようです。



最後に一点、「ブージヴァルのダンス」(ボストン美術館所蔵)、この作品は高さ182センチもある巨大なもので、その大きなキャンバスを巧みに使って入念に描写されていました。



この作品を描いた1883年(満42歳)頃がルノワールの最も脂が乗っていた時期だったのではないでしょうか。

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