GMの商用貨物トラックの上部にあるベンチレーション(ventilation)の通気口。GMのトラックは日本のいすゞが提供しているので気を付けて観ると街を走るいすゞトラックの一部にもこの通気口が装備されている。僕の記憶ではルーフに通気口、風通しが装備されているのはランドローバーシリーズのトロピカルルーフと呼ばれるベンチレーションであったが、このルーフベンチレーションという機能が現在の実用車に装備され活用されている事を嬉しく思った。
この通気口は室内のダイアルを回転させる事によって開閉出来る。実際に通気口を開けて左右の窓を開けて走ると5月の涼しい風が空気に混ざった花粉と共に舞い込み気持ちの良さを感じる。室内の空調は電気を使ったエアコンのみに主観が置かれる近年であるが、ルーフからの換気と風通しをマニュアルで捉える発想は死滅してはいなかったのである。オーストラリアを走るランドクルーザーにはシュノーケルと呼ばれるエンジンに空気を送る吸口がフロントウインドウの横にあり車体上部の高い位置を流れる空気を取り込む事が出来様になっているが、それは車体上部を流れる空気の方がより綺麗であるからである。車外の空気の流れや空気抵抗を考慮するデザインは深く考慮され続けているが、車内の空気の流れを考慮した涼性的な思考には趣が置かれていない現実である。ルーフの素材やペイントも含めて、エアコンに頼らないで走行風を活用する涼性は機能美の追求である事を意識しておきたい。
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