ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

Escape from Miami 2

2017年09月12日 | 日記

 9月8日、早朝の2時30分に突然目が覚める。枕元の明かりをつけてモバイルを手を伸ばして念の為に飛行機のスケジュールを確認すると、CANCELD(欠航)と赤い文字で出ている。直ぐに確認の為にアメリカンエアラインに電話を入れるとレコーディングで貴方のフライトはキャンセルになりました。と、昨日手こずりながらブッキングしたボストン経由のニューヨーク行きのフライトは早速水に流れてしまったのであった。

 

 ハリケーンイルマはレベル5の強力な勢力を保ちながらフロリダ半島を目指して進行している。飛行機という脱出機会を失った今、選択は2つしかない。ハリケーンを迎えて通り過ぎるのを辛抱して待つか、或いはレンタルカーを駆って逃げるかのどちらかだ。時間は朝の3時、同じホテルの別室で寝ている仕事仲間に電話を入れる。2回目の電話でダルそうな声で電話に出た。

 

行くぜよ!

今からニューヨークに向かうぞ、30分で荷物をまとめろ!

 

 朝の4時にホテルをチェックアウトした。風のない穏やかな暖か寂しい朝で黒い空には月が浮かんでいた。車のガソリンは本日レンタカーを返却する予定でいたので昨晩長い行列に並んで満タン状態。マイアミからニューヨークまでの距離は1300マイル(約2000キロ)である。最短距離であるインターステイト95番を北に向かう事にする。レンタルカーの契約が運転手は自分一人だけなので飛行機がキャンセルされたと知った瞬間に長い旅路を安全に運転するという決意を固めなければならなかった。

 

ESCAPE FROM MIAMI!

 マイアミを出て1時間程北に走った辺りで渋滞に捕まってしまう。マイアミからの北上ルートの選択は多くはないので同じ行動を取る人々で溢れている。今日の目的地はフロリダ北部の街 Jacksonvill であるが、大渋滞とガソリンの入手に困難があるので先の予測が全くつかない。

 

 半島を出よ!

 95号線はハリケーン到来時の避難ルートである。路肩には沢山の車が停車し小さな子供やペットのケアを行っている。避難行程とはこういう光景なのだなという実を見た。サービスエリアに近づくとガソリンを入手する人々の車の列が影響し渋滞はひどくなるが良く訓練されたハイウェイパトロールのツゥルーパー達が上手に車を誘導していた。避難する人々に対するガソリンの供給も計画的に行われている様子で長い行列には並ぶ事になるがフリーウェイのサービスステーションにおいては売り切れはなさそうである。そういった理由でローカルな下道ではなくて人々はフリーウェイを使っているのだと思った。フロリダ州はその様にハリケーン対策が出来ていると感じた。

 

 フロリダ半島の真ん中の街 Orando を過ぎる頃には渋滞も緩和されてきた。時間はマイアミを出てから既に12時間が経過している。フリーウェイを出てローカルな道も走ってみる。ここオーランドでも多くのガスステーションは在庫のガソリンが売り切れ店を閉めておりガソリンの入手は限定的な状態であった。

 

 オーランドを抜けて Daytona Beach の辺りが最後の渋滞であった。結果、フロリダ半島の北の街 Jacksonvill を抜けて隣接するジョージア州に入ったのはマイアミを出てから15時間後の夕方の7時頃であった。この距離は平常ならば6時間で走れる距離である。半島を出るのに15時間を要した。本日はここから更に北上してジョージア州の Savannahまで走り明日に備えてホテルで休む事にした。長い旅路だがここまで来ると今回のハリケーンの危険性は減少する。しかし、今後は長時間運転の危険性が高まってくる。本日の運転時間は18時間であった。

 

...続、

 


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