ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

最後の本物のランドクルーザー 3

2014年10月27日 | LANDCRUISER

 ランドクルーザー60に乗っていると色んな人から声を掛けられる。多くの会話はガソリンステーションで起こる。我が60のガソリン補給口はオールドスクールであり、現在の常識である座席の下部周辺のレバーを引いて補給口を開ける構造にはなっていない。よって、エンジンを止めてイグニッションからキーを抜いて車から降りて廻って補給口の鍵をキーを使って開けなければならない手間がある。その手間のお陰で地元のガソリンステーションは全てフルサービスなのだが、その恩恵を無視せざるをえない。そうやって車の外に出るものだから、周辺の他人との会話の機会も増えるのである。

 

 最近、あるガソリンステーションのおっさんが給油中に60を興味深げに眺めており、ある一言から会話が始まった。

 

It's a real Land Cruiser, NICE!

(いいねぇ、これ本物のランクルじゃねーか!)

 

 彼は南米のベネズエラからやって来た男だった。

...

 

 アメリカでは子供が他の子供の自宅に遊びに行く事を、一般的にプレイディトと呼ぶ。我が息子が同級生の友達の自宅にプレイディトに出かけたので60で迎えに行くと、そこのおやじが挨拶に出てきて、我が60を見るなり、

 

It's a real SUV!

(おっ、こいつぁー本物のSUVだ!)

 

彼の愛車は白いラングラーJKアンリミテッドであった。

...

 

 こういった感じで...、60を転がしていると『おっ!』と思われる様です。乗っている古くボロイ車を褒められる事は嬉しい事です。おそらく、それらの人々は最新の高級SUVも褒めたりしている事でしょう。ただ、60を良く思って下さる人々からはお世辞的で機嫌取り的な雰囲気は感じない。もっとカジュアルで、ただいいものを素直にいいと言ってくれている感である。

 

 そういった何気ない会話の中に出てくる REAL (本物の)という形容詞が心の中に残る。その REAL という概念がしばらく頭の中を廻り続けて留まり場所を探す。

 本物とは何か?或いは咄嗟にそう言わせる動機はなんなのであろうか?それは本物といううつろな概念がそれぞれの意識の中にあるのではないだろうか。ジープアンリミテッドのオーナーは最新のアンリミテッドにその本物を求めた。彼はジープが欲しいと思う以上に本物が欲しかったんじゃないだろうか?また、ガソリンスタンドのおっさんは毎日多くのクルマを見ているが、本物と感じるクルマはマジョリティ(大多数)な最近のクルマには感じていないのではないだろうか?と僕は思っている。

 

 決して多くの人が思うわけではない...

が、ばっ!と見ただけで、

 本物(REAL) と自然的(ストレート)に言わせる存在。それがランドクルーザー60の持つ大きな魅力であると感じている。

 

 本物という言葉は抽象的であるかも知れないが、SUVやランドクルーザー、あるいはジープを求める人々の本質は本物に出会いたい。本物が欲しい、本物を愛用したい、である事は抽象的な事ではなく、本質的な事実であると思っている。世界的に古い40や60を求める人々の本質は本物を求める姿勢そのもである。

 


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1 コメント

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いまどきの新車では (青いらんくる♪)
2014-10-28 22:20:13
もう望んでも叶わないものが古いランクルや四駆にはありますから。そして、古いランクルや四駆には到底敵わない性能と快適が今のランクルや新しい四駆には備わっていると思います。人にもよるのでしょうが、私なんかは気が利きすぎると物足りなさを感じます。重たいハンドルやクラッチ、荒々しく揺れる室内、少なからず忍耐と技術を要するクルマで行くからこそ感じられる手応え。
だからこそREALなんだとも言えます。
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