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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

北朝鮮に最大のチャンス到来か

2008年09月15日 15時09分43秒 | アジア
金総書記重病説 備えぬ日本 危機感なく(産経新聞) - goo ニュース
 世襲の独裁体制にあっては、政権交代は、独裁者の死亡、あるいは、世代交代と同義となります。民主主義国家では、数年に一度の選挙で政権を選択できますが、独裁国家では、そのチャンスは、数十年に一度しか到来しないのです。そのことを考えますと、現在、北朝鮮で進行している事態は、もしかしますと、北朝鮮が変わる最大のチャンスかもしれないのです。

 もちろん、以前の記事で書いたように、現状では、北朝鮮が、パーソナル・カルト国家から軍事独裁国家に変貌する可能性が最も高いとは言えましょう。しかしながら、もし、内外の北朝鮮の人々が、個人独裁の継承も軍事独裁の成立も望まないとしたならば、別の道を探ることはできない、とは言い切れないように思うのです。例えば、国民投票を実施し、大統領制への移行や、韓国との合併の是非などを問うという方法もあります。もちろん、これには、選挙監視団の派遣など、国際的な協力も必要なことでしょうし、国民の洗脳を解く期間も設けねばならないかもしれません。あるいは、政権内部の改革派の主導の下で、民主化への制度改革に着手することも考えられます。

 この機会を逃すと、あと数十年、北朝鮮も周辺諸国も、独裁体制に苦しむことになります。成行きに任せるようりも、これを民主化へのステップとする方が、後の北朝鮮の国民にとっても、国際社会によっても、よほど幸福なことではないか、と思うのです。

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イスラム世界のカリフ復活は夢では

2008年09月14日 16時14分07秒 | 中近東
アフガン・ローガル州知事ら4人爆死、タリバンが犯行認める(読売新聞) - goo ニュース
 西欧型の民主主義を拒否するイスラム原理主義者の理想とは、トルコ革命で消えてしまったカリフ支配の復活とも言われています。しかしながら、この理想は、やはり、現代という時代にあっては無理ではないかと思われるのです。

 かつて、アフガニスタンでタリバンが政権を握っていた時、その最高指導者であったオマル師が、カリフを名乗ったことがありました(マントを羽織る!)。このカリフ就任に対し、全イスラム世界がもろ手を挙げて賛成したわけではなく、むしろ、冷やかな反感と反発を買うことになりました。今日では、アルカイダのオサマ・ビンラーディンもまた、カリフの座を秘かに狙っているとも伝えられています。しかしながら、オマル師がその後暗殺されたことを考えますと、この地位の復活は、イスラム世界にカリフ争い、つまり、分裂要因をもたらすかもしれません。原理主義者達が強引に自らの抱く夢をしようとして、多くのイスラム教徒の人々の命までも犠牲にし、神の名のもとで国家や社会の安定を破壊しているとしますと、それは全く罪作りなことです。

 現在、アフガニスタンの地では、米軍を中心とした国際部隊とタリバンとの激しい戦いが続いています。その一方で、タリバンを含むイスラム教徒の人々には、原理主義者の理想が望ましいものではないことを、懇切丁寧に説かねばならないと思うのです。

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日本経済の体質強化に埋蔵金を

2008年09月13日 16時13分48秒 | 日本政治
埋蔵金6兆円で好景気に:高橋洋一(東洋大学教授)(1)(Voice) - goo ニュース
 埋蔵金が6兆円もあるとなれば、選挙を目前に、票目当ての”ばらまき”という誘惑にかられそうです。しかしながら、どんなにたくさん埋蔵金があったとしても、それを広く配ってしまっては、カンフル剤で終わるか、地域振興券の二の舞ともなりそうです(さすがに、公共事業の増発という声は聞かれないようですが・・・)。

 それでは、どうしたこの埋蔵金を有効に使えるのか、ということなのですが、論評記事を書いた高橋氏の意見―市中の国債償還に充てよ―は、あながち否定はできないように思うのです。何故ならば、市中の国債償還という方法は、最もリスクが低く、財政健全化にも役立ち、かつ、日本経済の体質強化にもつながるからです。もちろん、短期的には、目覚ましい効果は見えませんので、景気対策のために大規模な財政出動を期待する方々からは不評かもしれません。しかしながら、金利低下に繋がるか否かはわかりませんが、大量に国債保有を保有している銀行のハイパワード・マネーが増加し、貸し出し余力が増加すること、財政再建に役立つこと、および、国債償還による利払いの負担減少が期待できますので(政策予算の増加)、民間にとっても、政府にとっても、そうして国民にとっても、プラスの効果を及ぼす可能性があります。

 せっかくの埋蔵金なのですから、是非、長期的な視野に立って有効に使っていただきたいと思うのです。 

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NATOが軍事同盟の原点に戻る日

2008年09月12日 15時51分28秒 | アメリカ
ロシアとの戦争も排除せず=グルジアのNATO加盟を支持―ペイリン氏(時事通信) - goo ニュース
 冷戦崩壊後、ソ連邦という最大の仮想敵国が消滅したため、NATOの役割が曖昧となったことは否めません。90年代以降は、テロとの戦いや平和維持に軸足を移したことも確かでしょう。しかしながら、そもそもNATOが軍事同盟から出発していることを考えますと、ペイリン氏が、それほどおかしなことを言ったとは思えないのです。

 もし、ある国が、隣国から軍事的侵略を受ける恐れが極めて高く、軍事同盟を求めている場合、それを拒絶することは、義に反するとも言えます。何故ならば、それは、小国の見殺しを意味するからです。また、一端、軍事同盟への加盟を認めた以上、その国が攻撃を受けた場合、当然に集団的自衛権は発動されることになります。軍事同盟を結びながら、いざとなった時には援軍しないとなりますと、軍事同盟そのものの意味がなくなりますし、同盟の信義にも反するからです。

 グルジアのNATO加盟を支持しながら、戦争はしないとする発言の方が、軍事同盟の本質から見ますとよほどあり得ず、NATOが軍事同盟である限り、最悪の事態ではありつつも、対ロ戦争は、十分に予測される範囲に含まれるのではないか、と思うのです。グルジアの紛争は、NATOを軍事同盟の原点に戻したと言えるかもしれません。

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毎日新聞による虚偽の報道の罪は?

2008年09月11日 16時26分22秒 | 社会
毎日英文サイト問題に関する民事訴訟、神戸地裁で第1回口頭弁論(INTERNET Watch) - goo ニュース
 読者の大半が、新聞記事の内容を信じてしまうため、情報源となる新聞社の責任は重大です。しかも、読者は、一人や二人ではないのですから。

 そもそも毎日新聞社の英文版事件における罪とは、1.記事の内容が虚偽であったこと、2.日本国および日本人の名誉を傷つけたこと、3.外国人に対して日本国のイメージ悪化を狙ったこと、であったと考えられます。この罪からしますとと、民法上の名誉棄損というよりも、憲法上の行き過ぎた報道の自由か、せめて刑法上の名誉棄損を争う方が、適切であったと思うのです(もしかしますと、既に提訴さえているかもしれませんが・・・)。何故ならば、この事件において問題となるべきは、個人的な精神的苦痛というよりも、日本人に隠れて、日本の事情を知らない外国人に対して悪質な虚偽の報道を行ったことであるからです。

 もし、個人が受けた精神的な苦痛のみが争点となりますと、苦痛を感じない人には賠償が及ばないことになります。また、人権擁護法案で問題となっているように、精神的な苦痛の被害、つまり、個人的な主観に基づく提訴への道を開くことにもなりかねません。この側面を考えても、争われるべきは、新聞社の虚偽の報道と自国に対する侮辱であるべきと考えるのです。もっとも、刑法では、国交に関する罪として、外国を侮辱することは犯罪としていますが、何故にか、自国に対する侮辱は刑法の対象となっていないのですが・・・。

 報道内容が事実であるならば仕方がありませんが、少なくとも、新聞社が、自己の情報提供源としての信頼性を利用して、意図的な対外工作と採られるような行為を行うことが野放しにされることは望ましくなく、何らかの歯止めを必要とすることだけは確かではないかと思うのです。

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北朝鮮は軍部独裁と化すのか

2008年09月10日 15時39分27秒 | アジア
金永南氏「問題ない」 金総書記の健在示唆(共同通信) - goo ニュース
 たとえ北朝鮮の高官が、躍起になって金総書記の健在をアピールしても、建国60周年という晴れの舞台に姿を見せないとなりますと、何かあったのではないかと疑われても仕方がありません。かの秘密主義の国のことですから、恐らく言えば言えうほど怪しい、ということになりましょう。

 しかしながら、健康悪化により個人独裁が維持できなくなったとしても(死亡説も有力・・・)、これで、北朝鮮が民主化されると楽観視することもできません。軍部が金体制を支えていたことはよく知られていますが、背後で操っていた軍部が、今度は、ビルマの軍事政権のように表に立って政治を動かすかもしれないからです。民主主義が制度化されていない国では、国民とは離れた政権中枢の闘争によって、簡単に権力が移動するものです。

 個人崇拝と洗脳で固められた金体制が消滅して安心する間もなく、北朝鮮には、軍事独裁体制が成立するかもしれません。一難去って、また一難と言えそうです。

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増税は最後の手段

2008年09月09日 16時16分42秒 | 日本経済
11年度から消費税10%、経団連要望へ(読売新聞) - goo ニュース
 昨今の物価高が影響し、現在、日本国の景気は下降傾向にあります。その上、消費税率が10%に上がるとなりますと、さらなる消費の落ち込みは必至となりましょう。この予測から、企業の大半は、消費税上げには反対のようなのですが、何故にか、企業の代表格であるべき経団連は、反対するどころか、賛成にまわっているのです。

 この背景には、輸出に収益の多くを依存し、すでに海外生産体制にシフトした企業と、国内市場に足場を置く企業との対立があるのかもしれません。日本市場での収益の低下を、海外での事業で補える企業にとっては、消費税率上げから受けるマイナス影響は深刻ではないからです。しかしながら、購買力のある1億3千万の人口規模を擁する国内市場の低迷は、グローバル戦略を展開する企業であっても侮れるはずもなく、また、不況の悪化は、日本国民にとりましては、生活水準の低下や失業問題にも繋がりかねません。

 もし、財政再建を最優先に考えて消費税率を上げることを主張するならば、まずは徹底した歳出削減を政府に求めるべきであって、増税は、最後の手段なのではないか、と思うのです。

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中国の優先順位は違っている

2008年09月08日 18時41分29秒 | アジア
中国、今度は宇宙遊泳 「神舟7号」9月末打ち上げ(朝日新聞) - goo ニュース
 北京オリンピックに続く国威発揚の場として、中国政府は宇宙を選んだようです。しかしながら、中国は、空を見上げるよりも、まずは、地に足をつけた政策を自力で行うべきではないか、と思うのです。

 そもそも、宇宙開発には、莫大な予算と技術力を要するものです。その一方で、国内を見渡せば、改革開放路線の歪みとしての貧富の格差が広がり、統制時代から続く劣悪な生活環境や河川・土壌の汚染も伝えられています。しかも、環境技術については、日本国などの先進国に技術協力を求めており、必ずしも、国家をあげて技術開発に力を注いでいるわけでもありません。国民の生活向上になる部門では、他国の助けをかり、自らは、ちゃっかりと軍拡や宇宙開発を進めている中国の態度は、あまりに身勝手と言えます。

 日本国は、もはや中国に対して財政・技術の両面にわたって支援をする必要はなく、むしろ、中国政府に、予算の大半を国内政策に使ってもらうほうが、日本国の安全や利益にもかないます。もし、中国が、国民を優先した賢明な統治を行おうとするならば、予算は、軍拡や宇宙開発よりも、まずは社会保障や環境対策に割くべきであって、優先順位が違っていると思われるのです。

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中国の若者は何処に向かうのか

2008年09月07日 16時44分49秒 | アジア
中国・河南で高校生が警官と衝突、運動場強制収用に反発(読売新聞) - goo ニュース
 中国の河南で起きた高校生による暴動は、4000人にも上る数の高校生が加わったと伝えられています。現実の社会に不満を持つ中国の若者たちは、一体、何処に向かおうとしているのでしょうか。

 第一の見方は、この暴動は、インターネットや口コミを通して情報が広まったことによる、突発的な事件であったというものです。日頃から抱いてていた警察の横暴ぶりに対する反感が爆発し、騒動を知った人々が次から次へと参加したのかもしれません。
 
 第二に考えられるのは、市場経済化をすすめ、開発優先主義に転じた当局に対して、共産主義に忠実であろうとする守旧側からの巻き返しであったとする見方です。4000人も高校生を集めたとしますと、何らかの組織が動いた可能性も否定できません。

 そうして第三に、天安門事件以来潜伏していた民主化運動の勢力が、再び息を吹き返してきた、という見方もできます。暴動の中心が、若い高校生たちであったことを考えますと、あえて暴動を起こすことによって、中国の体制移行に自らの将来を託したのかもしれません。

 長期的な視点から、アジアの安定と平和を望むならば、中国の民主化の問題は避けて通れません。もし、権利意識に芽生えた中国の若者が、民主化に向けて国家を動かすことができたならば、それは、アジアのみならず国際社会にとっても朗報となりましょう。

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日本版と中国版で配役が違う「どらえもん」

2008年09月06日 13時37分22秒 | アジア
ニュースを斬る 「のび太くんがかわいそう」 福田首相の辞任惜しむ中国 (日経ビジネスオンライン) - goo ニュース
 中国では、突然の辞任を表明した福田首相を「どらえもん」の”のび太くん”にたとえ、同情論が広がっているようです。もしかしますと、中国側の意識では、臆病で一人では何もできない”のび太くん”を助ける”どらえもん”こそ、中国であると思っているのかもしれません。

 しかしながら、中国版「どらえもん」と日本版「どらえもん」とでは、ずいぶんと配役がちがうようなのです。日本版ですと、福田首相は、”のび太くん”というよりは、どこか冷たい”すねおくん”であり、中国は、心やさしい”どらえもん”どころが、横暴な””ジャイアン”の役回りとなります。

 日中間の歴史認識の違いが、しばしば摩擦の要因となっていますが、現代という時代にあっても、両国の間では、「どらえもん」のストーリがかくも違ってしまうのです。日本版バージョンの「どらえもん」を中国側に伝えましたら、どのような反応がかえってくるのでしょうか。

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首相辞任は最高のタイミング?

2008年09月05日 15時36分36秒 | アジア
北「福田ショック」 制裁解除あて外れ(産経新聞) - goo ニュース
 もし、北朝鮮が、9月9日の建国60周年の祝典に、日本国政府の経済解除を花に添えようとしていたとしたら、福田首相の辞任は、最高のタイミングであったと思うのです。

 もちろん、福田首相自身が、深慮遠謀をめぐらして、北朝鮮への経済制裁解除にストップをかけるために、わざわざこの時期を選んで辞任を表明したわけではいないでしょう。しかしながら、天の助けか、福田首相の辞任が、意図せずして北朝鮮の計算を狂わし、窮地に追い込む一手となるのならば、これ程、望ましい辞任時期は他にはなかったと言えるのです。

 政権を投げ出したことで、首相の無責任な態度が批判されることは当然なのです。しかしながら、対北朝鮮政策に限っては、その罪を償って余りある効果がありました。後継の首相は、この政策転換のチャンスを生かし、北朝鮮に対する圧力を強めていただきたいと思うのです。

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北朝鮮との交渉はもうダメかもしれない

2008年09月04日 15時41分07秒 | 国際政治
無能力化作業で撤去・保管の機器、北朝鮮が再び運び出し(読売新聞) - goo ニュース
 もし、北朝鮮の核放棄を政府間の交渉を通して実現することができれば、それは、外交の勝利と言うことができます。しかしながら、北朝鮮の行動を見る限り、この方針では、もうダメかもしれないのです。

 そもそも、交渉という方法は、相互に譲歩可能な分野においてこそ、通用するものです(足して二で割る方式…)。どちらか一方であっても、どうしても譲れない点があれば、合意は成立しません。今回の核放棄について見てみると、アメリカや日本にとっては、北朝鮮の核放棄の実現は、目的そのものであり、どうしも譲れない一点です。片や北朝鮮は、核の保有の継続こそ、譲れない一点と見なしているようなのです。これでは、双方とも合意の余地はありません。

 北朝鮮が、核開発の再開に踏み出したとの報に接し、北朝鮮が、完全なる核査察を受け入れるつもりが毛頭ないことも判明しました。北朝鮮にとって、交渉とは、相手側を脅迫の手段に過ぎないのです。このまま融和政策を続けることは危険であり、北朝鮮に対しては、対話から圧力への転換をはかる時期に来ているのではないか、と思うのです。

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福田首相の全てを物語る発言

2008年09月03日 17時26分03秒 | 日本政治
「あなたとは違うんです」首相発言、ネットで盛り上がり(朝日新聞) - goo ニュース
 政権の発足以来、福田首相は、しばしば、”空気が読めない”とか、”発言内容がよくわからない”といった批評を受けてきました。一昨日の記者会見で「あなたとは違うんです」発言を聞き、何故、福田政権にあって、日本国の政治が迷走してきたのか、その理由が、ふと、分かった気がしました。

 それは、福田氏の内面に、解き難い矛盾があることが分かったからです。そもそも、”他人とは違う”というせりふは、自分は、個性的な人間であることを強調したい場合に用いられます。この言葉には、客観性よりも、自己の主観性を打ち出したい心理が潜んでおり、そこには、どちらかと言いますと、”他人はどうあれ、我が道をゆく”というニュアンスがあります。ところが、福田首相の場合は、次に続く言葉が、その逆なのです。自分は客観的に物事を見ることができる、だから、人とは違うという論理なのです。

 この客観性と主観性との微妙な”ずれ”こそ、福田首相が、福田首相たる所以であって、周囲の人々に、”どこかずれている”、と感じさせてきた原因なのかもしれない、と思うのです。もちろん、かく言う私の方が、”ずれ”ているのかもしれないのですが・・・。

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EUはロシアの”兵糧攻め”作戦に対抗できるのか

2008年09月02日 15時47分38秒 | 国際政治
EU首脳が緊急会議、対ロシア一致点模索(朝日新聞) - goo ニュース
 報道によりますと、EUが一致して強硬措置に踏み出せない理由には、ロシアに対するエネルギー依存があるようです。この側面から透けて見えることは、ロシアは、最大限に自国のエネルギー資源を対EU政策に利用しているということです。

 戦国時代にあって、しばしば使われた戦略に”兵糧攻め”があります。この手法は、両軍が直接に干戈を交えるのではなく、敵対する相手勢力への、食糧や水などの必要物資の供給路を絶ち、根負けするまで待つという一種の経済封鎖の手法です。この作戦では、必要物資の供給源を握っている側が、圧倒的、かつ、一方的に有利となります。供給路を断たれた側は、相手方の要求を無条件に飲むか、白旗を挙げるか、もしくは、滅亡するしか道がありません。

 戦国の世は遠くに過ぎ去り、昔の手法など、グローバル化した現代とは無縁と考えられがちです。しかしながら、経済の相互依存が高まり、政策決定における経済要因の重みが増せば増すほど、この”兵糧攻め”の手法は、思わぬ効果を発揮してしまうのです。ロシアの行動を見てみますと、しばらく忘れられていた”兵糧攻め”の手法が、再び頭をもたげてきているように思われます。

 果たして、EUは、ロシアの”兵糧攻め”作戦に対抗できるのでしょうか。依存とは、一つ間違えますと、自己の弱体化を意味するかもしれないのです。

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危ないロシアの多極主義

2008年09月01日 15時47分52秒 | 国際政治
「攻撃的な行動には相応の反応」露大統領が逆制裁におわす(読売新聞) - goo ニュース
 最近、マスメディアなどで、超大国アメリカの一国支配が終焉しつつある、とする論調をよく目にするようになりました。ロシアもまた、グルジアにおける軍事行動を、この多極主義を持ち出して弁解しようとしているようです。

 確かに、全世界を、超大国の一国が支配することには無理があり、ある意味、不可能なことかもしれません。実際に、アメリカが、世界の隅々まで悉く責任を持つとしますと、財政のみならず、人的および物的負担に耐えられるはずもありません。ですから、国際秩序を安定化するためには、国家間の協力と、国際社会のルールである国際法を遵守する姿勢が、不可欠となるのです。多極主義の理想とは、相互性を尊重した国家間の協調体制の構築であるかもしれないのです(現実にはなかなか難しい!)。

 一方、ロシアの述べる多極主義には、どうやら、共通のルールの遵守という部分が抜けているようなのです。つまり、ロシアは、多極主義をルール破りの口実に使って、身勝手な行動を正当化しているように聞こえるのです(自分主義?)。多極主義=無法状態となっては、すべての国が迷惑を被ります。国際社会に分裂と混乱をもたらすロシアの多極主義には、くれぐれも警戒すべきと思うのです。

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