万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

中国は日本侵略も愛国無罪にするのか

2013年05月01日 15時49分20秒 | アジア
オスプレイ追加配備に反発=沖縄知事「県民不安」、岩国市長も注文(時事通信) - goo ニュース
 尖閣諸島をめぐる中国の”核心的利益”発言は、後に、若干表現が修正されたものの、中国が、武力行使を示唆したものとして受け止められています。長年の反日教育により、反日を理由とした犯罪を”愛国無罪”として放免してきた中国は、今度は、日本侵略をも”愛国無罪”にするつもりなのでしょうか。

 先日の閣僚による靖国参拝に際しても見られたように、中国政府は、日本国に対して、先の戦争を、事あるごとに”侵略戦争”として糾弾し、激しく断罪し続けてきました。しかしながら、あらゆる戦争は、愛国心を伴うものであり、愛国心から出た行動が全て許されるならば、侵略戦争であれ、何であれ、問題はないことになります。もちろん、日中戦争に際しても、日本国にも愛国心があったわけですから、中国は、愛国無罪を認めれば、自らも日本国を糾弾する理由を失います。そもそも、国際社会にあっては、愛国心の有無は、戦争を正当化する理由とはなりません。国際法において領有権が確定している領土を武力で奪う行為は、愛国心を以ってしても、許されないのです。

 中国は、尖閣諸島を武力で日本国から奪うことが、国際法上の侵略に当たることを深く理解すべきです(それでもなお、自国領であると主張するならばICJに訴えるべき…)。愛国無罪が通用するのは、中国国内だけなのですから。

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8 コメント

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hierarchy (noga)
2013-05-01 17:52:17
日本は、天皇を中心とする神の国です。

日本人には日本語があり、日本語には階称 (言葉づかい) がある。
「上とみるか、下とみるか」の判断により序列関係 (義理) を作る。
義理が廃ればこの世は闇と考えられている。

日本人は、礼儀正しい。
日本人の礼儀は、序列作法である。
序列なきところには、礼儀なし。

日本人の社会は、序列社会である。
社会の構成員は、神々と下々に分かれている。
天皇は、序列最高位の人である。

天皇の御前では、全ての国民は「わし」でもなく、「わたし」でもなく、「わたくし」である。
価値観を揃えることで、日本人は一体感を得ている。安心感を得ている。
日本語の無い社会では日本人は価値観に迷いを生じ、心身ともに疲れ果てる。

序列社会では、序列判断とその作法により、人を遇する。
礼儀作法により、人々は向上心を掻き立てられている。
学校でも生徒に「身を立て、名をあげ、やよ励め」と歌わせている。

日本人の社会は、向上心により活気を得ている。
その原動力は、序列競争である。そのための試験地獄もある。
序列人間を作るのが、日本人教育の目的である。

教科の内容は、雑学ていどのものでよい。
日本人の学校は、格差を検出するための道具立てである。
だから、日本人は、序列人間となるために日本の学校で修業しなくてはならない。
四年間、大学で遊ぶことも、また序列作りに必要なことである。
生涯の協力も序列協力でなされるからである。

意思薄弱と他力本願を伴う幼児症に罹っていて、序列の外には出られない。
英国も日本も島国であるが、島国根性になるのは日本人だけである。

移民をすれば、序列社会を出なければならない。
外国では、序列判断も序列協力も成り立たず、日本人は本来の力を発揮できない。
それで、さまよえる日系人となり、精神的な不安定さにさいなまれる。

日系人は、移民先で勢力を拡大することもなく、祖国に帰って国の柱となることもない。
我が国の天皇制は、日本人に心の安らぎを与え、仕事に励ましを与える世俗の上下観である。
我々の過去を語ることもなく、行き着く先を示すこともない。

Unknown (ねむ太)
2013-05-01 18:20:46
こんにちは。中国も、いよいよ追い詰められてきたようですね。
尖閣だけでなく、インドのカシミール地方でもテントの数を増やし侵攻のチャンスを伺っているようです。
多方面作戦を強行しようとすれば力を分散する事になり不利になる事はわかっている筈ですが。
敢えて不利な行動を取る理由は、国内事情が切迫しているのでしょう。
カントリーリスクが高まるとともに人件費の上昇で外国資本が次々に撤退し、中国が発表した経済成長率も粉飾の疑いが濃厚であり、海外からの投資は幹部によ不正蓄財と軍拡により、ほとんど残っていないのかも知れません。
国内資本は党の人間がほとんどを握っている為民間による資本形成が出来ず経済成長も出来ないまま、すぐに壊れる道路や公共事業で浪費し、拡張した軍事の維持費ばかりかさみ格差は拡大の一途を辿り、民衆の不満が抑えられないところまで来ているのではないでしょうか。
党の力で人件費を無理に押さえれば大規模な暴動が予想され、外国の投資を呼びこもうとしてもリスクが大き過ぎて投資する国が無いのが現状でしょう。
我が国のデフレ脱却の為の経済政策が予想以上に大きなダメージを与えているようですね。
中共も崩壊の序曲が聞こえて来たようです。
尖閣は先に動いたほうが不利になる状態です。
我が国が先に侵略とみなして攻撃を仕掛ければ、日本が戦争を始めたと相手に侵略の大義名分を与えるようなものです。
にらみ合いでも持久戦に持ち込み自滅するよう仕向ける方が上策でしょう。
海保や自衛隊による警戒を厳重にし、台湾・フィリピンとの連携を蜜にして守り切る覚悟が問われています。
国内では憲法改正を行い、自衛隊を正式な軍隊に昇格させるとともに、警察庁・公安による徹底的な過激派の撲滅作戦の必要もあります。
自治体が、それぞれ行っている在日への補助も徹底的に精査し見直しをするべきです。
韓国も中国にシフトしていますので、民団・総連・マスコミも関しの対象とし徹底的な立ち入り調査が必要でしょう。
世界的に中国系住民・韓国系住民の排阻運動も起きています。我が国に生息するグロー馬鹿はなぜ国際的な潮流に乗り遅れるなと主張しないのか疑問ですが・・
ここで中国や韓国に少しでも同情すれば息を吹き返しかねませんので非情に徹することも大切です。
老朽化して崩れ落ちそうな国連に代わる新しい国際的な機関の設立も急がねばなりません。

nogaさま (kuranishi masako)
2013-05-01 20:25:12
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 nogaさまからは、以前より、何度かコメントをいただき、拝読いたしておりますが、極めて、思い込みが激し過ぎるように思うのです。nogaさまは、日本国は、厳しい序列社会であって、序列がなければ、力も発揮できないと捉えておられます。私は、そうではなく、日本人は、案外、対等意識の強い国民性を持っていると思うのです。かつては、”一億総中流”という言葉もありましたし、所得格差も、諸外国と比較しますと、それほど大きくはありません。もしろん、世代や地域によっても違いがあるのでしょうか・・・。むしろ、島国根性ではないとしたイギリスの方が、遥かに、階級社会なのではないでしょうか。nogaさまは、固定観念に囚われ過ぎるあまりに、悲観的な日本バッシングで凝り固まっているように思えます。
ねむ太さま (kuranishi masako)
2013-05-01 20:36:25
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 断末魔の苦しみから逃れるために、日本国やインドなどの周辺諸国が、中共政府から戦争を仕掛けられるとしますと、まことに、迷惑なお話です。ねむ太さまのおっしゃる通り、通常は、二正面戦争は何としても避けるものなのですが、敢えて、西方のインドを刺激し、南方のフィリピンとも軍事的に対峙するとなりますと、二正面どころか、全面戦争も辞さない覚悟にも見えます。それとも、習主席は、全軍を掌握していないそうですので、各軍区の人民解放軍がそれぞれ国境を接する周辺諸国と事を構え始め、収拾がつかなくなっているのでしょうか。できることならば、他の国に迷惑をかけることなく、静かに空中分解していただきたいと思うのですが、大国なだけに、一端、箍が外れますと、大動乱に陥りそうで心配になります。
希望的観測より現実直視 (あき)
2013-05-02 05:33:05
 中国が崩壊?そう希望通りにはならないでしょう。わが国の衰退は確実ですが。
 わが国は去年、28万人、人口が減少しました。3年続くと、広島市が消滅する規模です。安倍さんがカンフルしても、トレンドとしては衰退でしょう。中国は一人子政策を緩めれば増加します。
 中国崩壊などという希望的観測で考えるより、2030年には、わが国のGDPの5倍ぐらいの経済規模になると予想し、どう対応するかを考えたほうがよいでしょう。
あきさま (kuranishi masako)
2013-05-02 07:47:57
 中国崩壊も、中国繁栄も、あり得るシナリオの一つに過ぎません。ですから、あらゆるシナリオに対応することは必要です。もっとも、中国の現状を見ますと、繁栄の条件が欠けていますので、それほど、高い確率で実現するとは思えません。一方、組織的腐敗と国民の不満が高まっておりますので、少なくとも、共産党一党独裁という現体制は、長期的には、維持できないのではないでしょうか。
崩壊はわが国の方ではないですか? (あき)
2013-05-02 19:22:35
 繁栄の条件とは何ですか?組織的不敗と国民の不満が溜まっているそうですが、14億を越える民では不満なものもいるのは当然ではないですか?腐敗は、わが国もあるでしょうに。共産党の一党独裁は長期的には維持できないのはどうしてですか?
 ワタシの場合、滋賀のスーパー、平和堂の行動をリトマス紙として考えていました。近江商人の彼らがどう行動するか?店舗の修復ばかりでなく、新規店をだすそうです。
近江商人は時勢に敏感ですからね。実際に投資するものの判断ですから、学者の理屈より信頼できると思います。。
 共産党政権の崩壊よりも、共産党の変質という道を辿ると思いますよ。今の政権でも、毛沢東の頃とは随分、違います。選挙や議会がなくても、民意はそれなりに反映していると思いますよ。
 だから崩壊を希望するのも、ただの希望になるでしょう。かの国の崩壊より、わが国の衰退を心配してはどうですか?”空き家と唐様で書く三代目”がわが国の状況です。国債利率0,5%の時代に、8%の金利提示に狂ってアメリカの投資会社に騙された三代目がたくさんいる国ですから。
あきさま (kuranishi masako)
2013-05-02 20:20:32
 中国経済には、数え切れないほどの欠点があります。市場において、法の支配が行き届いておらず、契約の履行も怪しいものですし、競争法一つとっても、不備がたくさんあります。また、賃金を上げると、製造拠点としての競争力が低下し、東南アジア諸国に雇用が流出するというジレンマがあります。実際に、特に、反日暴動以降、チャイナ・リスクの認識が広まり、日系企業の脱出が見られます。また、民主的制度の欠落は、予算編成に国民が関われないことを意味しますので、国民の不満を解消する政治的システムもありません・・・。ここで中国の崩壊をこれ以上議論しても、意味はなく、やがて、答えは出ることでしょう。

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