万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

梯子を外された日本の親北派と韓国の文政権ー北朝鮮の自発的核交渉拒絶

2017年06月27日 16時58分34秒 | 国際政治
【トランプ政権】日米外務次官が北朝鮮めぐり協議 日韓合意履行で連携強化を確認 文在寅・韓国大統領の訪米前に
 韓国大統領選挙における文在寅氏当選の背景には、緊張を高める一方の北朝鮮に対し、親北派の同氏であれは対話路線へと導いてくれるのではないかとする期待があったと指摘されています。しかしながら、この期待、早々に裏切られたようです。

 何故ならば、先日、北朝鮮は、核戦略の放棄を交渉のテーブルに載せる意思はないと公言したからです。日本国内でも、マスメディアに登場する”北朝鮮問題専門家”や”軍事専門家”は、”表向きは強がっているが北朝鮮は、内心では対米交渉を望んでいる”と口を揃えるかの如くに解説してきました。親北宥和派とも称すべきこれらの人々は、北朝鮮のスポークスマンと見なされてきたため、一定の信憑性を以って北朝鮮交渉願望説が受け止められてきたのです。あるいは、これらの発言がなされた時期には、北朝鮮も、交渉の糸口を探っていたのかもしれません。もちろん、アメリカを騙した1994年の米朝核合意や六か国協議の再来を期待して…。

 しかしながら、北朝鮮は、過去に成功した詐欺的手法では、最早、アメリカや国際社会を騙せないと判断したのでしょう。三度も騙される人はいませんし、イランの核開発に対する技術協力や米学生に対する残虐行為等が明るみに出た以上、アメリカに対して自国に有利な”話し合い解決”を求めるのは無理筋です。北朝鮮は自ら交渉の扉を閉ざすことで、”籠城”作戦に転じ、面子を保とうとしたかもしれないのです。

 北朝鮮の自発的核交渉拒絶は、結局のところ、日本にも散見される親北知識人と文政権の梯子を外す格好となりました。果たしてこれらの人々は、今や空論となった北朝鮮との話し合い路線をなおも主張するのでしょうか。北朝鮮問題については、現実を見据えた対応が必要なのではないかと思うのです。

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コメント (6)
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