花熟里(けじゅくり)の静かな日々

脳出血の後遺症で左半身麻痺。日々目する美しい自然、ちょっと気になること、健康管理などを書いてみます。

【ユリオプスデージー】

2011年12月31日 13時29分43秒 | 自然
民家の道路わきに植えてありました。マーガレットのような切れ込みの深いすっきりとした黄色い花が目を引きます。この時期は花が少ないので貴重です。今日12月31日の誕生花はこの「ユリオプスデージー」で、花言葉は「信頼」。 今の日本の政治に最も必要とされている言葉です。来年はこのユリオプスデージーの花のように、分かりやすい「スッキリ」とした政治を行ってもらい、国民に政治への信頼を回復してもらいたいと願います。












“キク科ユリオプス属の常緑低木。原産地は南アフリカでアラビア半島にかけて分布。
 日本へは昭和47年にアメリカから渡来し鉢花として普及した。 生長すると茎が樹の
 ようになる。葉は細長く深い切れ込みがある。草丈は60~80cm。花期は11月~4月。
 マーガレットに似た一重の黄色い花を咲かせる。花径は3cm-4cm、性質強健で、寒さ
 にも強いので平地や暖地では露地で低木状に茂った株もよく見られ、生垣にも利用さ
 れている。”



(2011年12月31日 ☆きらきら星☆)




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【ゼラニウム】

2011年12月30日 14時50分52秒 | 自然
民家の庭先で半日陰になっているところに咲いていました。 図鑑によれば、一般的な
開花時期は、4月~11月ごろで、環境があえば、四季いつでも咲くと書いてあります。
今回見かけたゼラニウムは、開花の条件が合致したのでしょうか。茎も大変よく茂って
います。











“フウロソウ科(ペラルゴニウム属、ゼラニウム属)。 別名:テンジクアオイ(天竺   葵)。原産地:南アフリカのケープ地方で、熱帯アフリカ、シリア、オーストラリア などに約280種が分布する。四季咲き性で、温度が適していれば一年中開花する。花は 散形状に多数つき赤、桃、淡赤、白色、絞りなどがあり、一重のほか八重咲きもある。 花後に枯れる一年草、毎年咲く多年草低木などのタイプがある。“


(2011年12月30日 ☆きらきら星☆)
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「マスコミのミャンマーのスー・チーさん報道に違和感を覚える」

2011年12月27日 16時22分15秒 | ちょっと気になること
12月27日付けの新聞各紙には、玄葉外務大臣のミャンマー訪問の記事が掲載されてい
ます。

・日経:第2面「スー・チー氏に来日要請  玄葉外相ミャンマー民主化支援」
・朝日:第2面「スー・チー氏来日を要請  外相が会談」(写真入り)
・読売:第1面「ミャンマーと投資協定  スー・チーさんに来日招請」(写真入り)
・産経:第1面「ミャンマー取り込み日米一致  玄葉氏、スー・チー訪日要請」
・毎日:第2面「スーチーさん訪日前向き、玄葉外相が正式要請」(写真入り)

日本の外務大臣として9年ぶりにミャンマーを訪問している玄葉氏は26日午前に
テイン・セイン大統領、ワナ・マウン・ルウィン外相と会談、夕刻にアウンサン
・スー・チーさんと会談しています。しかし、各紙とも玄葉外相とスー・チーさんとの
会談に紙面の大半を割き、両者の共同記者会見写真を掲載しています。 
「これに先立ち、外相は26日午前(日本時間午後)、首都ネピドーでテイン・セイン
大統領、ワナ・マウン・ルウィン外相と会談した。」(日経記事より)というように、
各紙とも、大統領・外相との会談は付けたしみたいな取扱いになっています。


玄葉外相の今回のミャンマー訪問の大きな目的は、「民主化を着実に進め、国際社会の
仲間入りを果たしつつあるテイン・セイン政権との対話」にあったハズです。従って、
新聞各紙はミャンマーの大統領や外務大臣との会談内容に紙面を割き、写真も大統領や
外務大臣との会談時のものにすべきでした。 新聞各紙の報道姿勢に大きな違和感を覚
えます。クリントン米国務長官がスーチーさんと仲良く会談した様子がテレビや新聞紙
上で大々的に報道されましたが、日本の新聞各紙には、これにあやかりたいとの思惑が
あったのでしょうが、まことにあさはかと言わざるをえません。 

玄葉外相は、スー・チーさんに訪日を要請していますが、なぜ、テイン・セイン大統領
の訪日を要請しなかったのか疑問に思います。 日本政府の政治センス欠如を表してい
ます。ミャンマー政権の政治的な意図はあるにせよ、野党の民主化運動のリーダーであ
るスー・チーさんに外国政府が親しく接触することを容認しているミャンマー政権の
寛容さを賞賛すべきです。 日本政府は、ミャンマーのテイン・セイン大統領にしっか
りと応えるべきです。


今回のミャンマーの大統領・外務大臣との会談では、極めて重要な次の内容を確認され
ています。

1、日本側がミャンマーの民主化取り組みを評価していることを伝達。
2、日本との投資協定交渉を開始。
3、ミャンマーは「政治犯の更なる釈放に努める。北朝鮮に関しては国連安保理事会決
  議を順守する」と表明。

ミャンマーは欧米諸国が経済制裁を課す中で、中国や北朝鮮と友好な関係を保ってきま
した。上記の第3項目は、ミャンマーの国際社会復帰への意識の変化とみて重要なこと
ですし、第2項目の日本からの投資促進は、ミャンマー経済の中国一辺倒からの脱却を
図る大きな武器です。

対ミャンマー政策では、米国との連携も大事ですが、アジアの一員としての日本の立場
を鮮明に打ち出す良い機会でもあります。 ”親日国家ミャンマー”の発展に日本が果
たす役割は大きいものがありそうです。 

日本が政府開発援助(ODA)を再開し、ミャンマーの国土建設・経済の発展に資するこ
とは、第2次世界大戦でビルマで戦った多くの日本人将兵、さらに、運よく帰還した多
くの日本人将兵が感謝の念を抱いているビルマの人々やビルマの大地に、恩返しするこ
とにもつながります。


(2011年12月27日  花熟里)





   
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「女性宮家創設と皇位継承について」(民主党には論ずる資格なし)

2011年12月24日 13時28分33秒 | ちょっと気になること
政府が「女性宮家」創設を睨み、年明けに有識者からの意見聴取に着手すると報道されています。現在、天皇陛下の男子の孫は悠仁親王一人です。他はすべて女性であり、皇室典範では、女性皇族は結婚したら皇族を離れることになることから、皇族の減少により、
皇族の公務が十分に果たせなくなることに備えて検討を行うもの言われていますが、将来

に亘る皇位の安定的な継承をにらんで検討を行うのが筋ではないでしょうか。 民主党には皇室を疎んじたり、皇室を否定する議員も多くいます。民主党が女性宮家など皇室の将来に関わることを論じることなどとんでもないことです。

秋篠宮家の悠仁親王(皇位継承順位第3位)誕生以前には、女性の天皇、女系の天皇を認めるべきか否かで様々な意見が出されました。最近、この議論は小康状態になっていました。 女性宮家を認めるか否かについて、世論調査では賛否が分かれているようです。(産経新聞:64%が反対:12月16日、読売新聞では64%が賛成:12月13日)


「皇族誕生」(浅見雅男著:角川文庫)を読むと、王政復古した明治期における皇族の増加をいかに抑えるか(皇室費用、皇族としての品位の維持等の面で)に腐心する伊藤博文の姿や、徳川時代から続く『世襲4宮家』(伏見宮、桂宮、有栖川宮、閑院宮),と王政

復古がなされて新たに創設された『新立6宮家』(中川宮―ー後の賀陽宮/久邇宮、山階宮、さらに梨本宮、北白川宮、東伏見宮―後の小松宮、華頂宮)との取扱いの違いなどが細かく記載してあります。明治後期には、さらに3宮家(竹田宮、朝香宮、東久邇宮)が

設立されますが、終戦になり、断絶した桂宮・有栖川宮・華頂宮3の宮家を除き、存続していた11宮家(天皇の直宮家である高松宮・秩父宮・三笠宮の3宮家を除く)が臣籍降下しました。


皇位の安定的な統継対策として、①女性皇族の宮家創設を認める、②旧11宮家の男系男子の皇族復帰を認める、③前記①に加えて女性皇族と戦後臣籍降下した旧11宮家の中の男性との縁組を認める、等など多くの意見が新聞紙上にも載せられました。

上記の各ケースについて、①は、男児が誕生した場合には女系天皇に繋がる恐れがある。②は、男系維持という点では、傍系からの天皇即位は先例(古墳時代の第26代の継体天皇、室町時代の第102代後花園天皇、江戸時代後期の第119光格天皇の3例)があるが、旧11宮家は今上天皇との繋がりは、600年前の室町時代まで遡る必要があるのが

難点、③は、旧11宮家の人々は戦後臣籍降下してから、既に60年を経過しており、一般人としての身分が長くなっているので、改めて皇族にするのはふさわしくないが、男児が誕生した場合は、男系天皇を維持できる可能性がある。  などの意見も出されました。

男系皇統という伝統はかけがえのないものであり、女性宮家創設も男系維持のためにはどうするべきか、また、伊藤博文が心血を注いだ皇族の増加を防ぐための方策が同時に議論がなされなければならないと思います。



「語られなかった皇族たちの真実」竹田恒泰著<旧竹田宮家後裔>:小学館)
<P200>
「11宮家はすべて(伏見宮家第19代当主の)邦家親王の子孫であり、また、昭和天皇の皇后、香淳皇后も伏見宮の傍系である久邇宮の御出身であらせられるため、昭和天皇の皇子女もやはり全方が邦家親王の子孫に当たることに注目してほしい。つまり、終戦時の
11宮家51人とその子孫、そして今上陛下、皇太子殿下、敬宮愛子内親王殿下、秋篠宮

文仁親王殿下、眞子内親王殿下、佳子内親王殿下、常陸宮正仁親王殿下、そして、黒田清子様の全方が邦家親王の子孫ということになる。」


<P235>
「もし天皇家が女系継を承認めたなら、皇室はまもなくいくつかの系統に分かれることになる。皇統に属する女系の家と、皇統に属さない男系の家が並立することになる。時代が下ることで、その系統はさらに別れ、そうなった場合、何百年か経過した後に、「皇統に

属する女系と皇統に属さない男系ではどちらが天皇家としてふさわしいのか」、といった議論が起こらないとも限らない。つまり、天皇家は男系を守ることによって、長い間唯一絶対の存在であったことになる。」



12月9日は雅子皇太子妃が43歳の誕生日で会見されました。会見内容を新聞等で読みましたが、長女の愛子さんのこと、被災地の見舞いに行けたこと、などご自身の病状に関連する内容、要するに家族のことがほとんどで、天皇・皇后両陛下の健康への気遣いは、つけたし程度で触れられていました。

皇室の一員としては、まず、高齢の天皇・皇后両陛下の健康への気遣いをし、ついで、自身が今日あることの国民への感謝と公務を十分に果たせていないことへの国民へのお詫び、最後に家族のことに触れるべきなのではないかと愚考します。

皇室は国民の総意に基づいて存在しているのだということを雅子妃は全く理解されていないのではないでしょうか。先般国賓で来日されたブータン国王妃の穏やかな頬笑み、優雅な物腰、細やかな心遣い、被災地で流された涙、などを思い出します。 雅子妃には、

“高齢の天皇・皇后両陛下への細やかな心配り”、“国民への心からにじみ出る微笑み”はもはや期待できないのでしょうか。


ところで、12月23日は天皇誕生日で、皇居では一般参賀が行われ、天皇ご一家が国民に手を振って応えられている様子がTVや新聞等で報道されました。秋篠宮紀子妃殿下、眞子内親王は白い帽子で白い服でしたが、雅子妃殿下は黒の帽子に黒の服に見えました。(実際は紺かも??)

東宮お付の方がきちんと配慮されているのでしょうが、誕生日という日を考えると、やはり白が好ましいと思われます。

(一般参賀で国民に手を振って応える天皇ご一家:朝日新聞)

">



雅子さまご感想全文 「復興への道のりを末長く見守っていきたい」
(産経新聞:2011.12.9)

「今年1年、日本の国内外で様々なことがありましたが、3月11日に発生した東日本大震災は、言葉で言い尽くすことができない程衝撃的な出来事でした。あの日、東京でも強い揺れを感じましたが、その後の報道を見るにつけ、とりわけ東北3県の被害の大きさ、

失われた多くの生命(いのち)や、そうした尊い家族などをなくされた方々の今なお続くであろう深い悲しみを思い、とても心が痛みます。震災後、あまりの被害の大きさに、私自身とても辛い気持ちでおりましたが、被災され、厳しい状況に置かれた方々のために何

が出来るのかを考えながら、専門家の方々のお話を伺うとともに、4月に都内、5月に埼玉県に避難された方々のお見舞いに伺い、その後、宮城、福島、岩手の東北3県の被災地を訪れ、被災された方々をお見舞い致しました。

 被災者の方々に直接お会いし、それぞれの方の様々な思いを伺う中で、この方々のお役に少しでも立てたらと思ったことや、厳しい状況にある被災地の方々から、逆に私の体調のことをお気遣いいただき有り難く感じたことなどが昨日のことのように思い出されま

す。今でも、お会いした方々一人一人のお顔や伺ったお話がよく思い出され、被災地で苦労しておられる大勢の皆さんのことを思わない日はありません。被災地はこれから厳しい冬を迎えることと思います。

 これからも、被災地の方々の思いを深く心にとどめ、一人一人の方の今後の幸せを祈り続けながら、復興への道のりを末長く見守っていきたいと思います。
また、愛子の学校のことが私の生活の中で大きな部分を占めてきた年でした。 この問題

では、多くの方にご心配をいただいていることと思いますが、昨年から、皇太子殿下とご相談をしながら、どうすれば愛子が安心して学校に通うことができるようになるか、そのために、親として何をしてあげられるのか、日々考え、力を尽くしてまいりました。学校

とも相談を重ねてまいりましたが、愛子の学校への付き添いは、与えられた状況の中で唯一取れる可能性として続けてきたものでした。 そして、今年の9月には、学校からも参加をすすめられ、愛子自身も是非参加したいと希望した、山中湖での2泊3日の校外学習

がありました。この時、先生方のご配慮を頂き、私が少し離れて付き添う形で、全行程
一人で、お友達の皆さんととても楽しく参加できたことが、学校生活に戻っていく上での大きな自信と励みになったように感じております。そして、このことは、学校の先生方も

とても喜んで下さり、ありがたく思っております。その後、愛子が私の付き添いなしに通学する日も増えてくるなど、段々と良い方向に向かってきていると思います。また、愛子は、4年生になり、学校の特別クラブの活動として管弦楽部に入部し、お友達と一緒に

チェロの練習に励むなど、これまで以上に様々な分野に関心を持ち、色々なことに取り組んできております。  一つ一つ成長していく子供の姿をみることは嬉しく、私にとり、日々の励みになっております。 今後とも、愛子が安心して学校生活を送ることができる
ように、愛子自身の気持ちをよく聞きながら、学校の理解と協力をお願いしつつ、私も出来る限りの手助けをしてまいりたいと思っております。

 このような中にあって、天皇皇后両陛下には、温かいお心遣いをいただきながらお見守
りいただいておりますことに心からお礼を申し上げます。天皇陛下には、先頃ご退院になられましたが、お後も、呉々もお大事になさって頂きますよう心よりお祈り申し上げます。また、皇太子殿下にもいつも変わらずお支えいただいていることに感謝申し上げております。

 国民の皆様には、私自身や、愛子のことにつき、日頃より温かい気持ちをお寄せいただき、この機会に厚くお礼を申し上げたいと思います。 私自身、引き続き快復に向けての努力を続けながら、愛子に必要な手助けをしていくとともに、被災地を始め困難な状況にある方々に心を寄せていきたいと思っております。これからも温かく見守って頂ければ幸いに存じます。」

(2011年12月24日 花熟里)
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【暴力団排除条例----『男はつらいよ』は放映禁止?】

2011年12月20日 17時06分42秒 | ちょっと気になること
  
暴力団排除条例が平成22年10月1日に福岡県で施行され、去る10月1日に東京都と沖縄
県でも施行され、全都道府県で出そろったのを機に、寺院や神社など宗教施設への参拝
を拒否する動きが出ています。

・比叡山延暦寺:
 山口組に対して今後は参拝を受けられない旨を通知し山口組も了承したと発表したと
 報じられている。

・全日本仏教会:
 全仏の事務局は「集団参拝禁止は暴力団の活動に対する措置であり、信教の自由を守
 ることとは一線を画す」と話す。一方で、「個人のひそかな参拝は把握できず規制は
 難しい。檀家が組員であった際の葬儀などは、死者への礼として行うべきだ」とも話
 している。

・神社本庁:
 文書では参拝拒否は明記されていなかったが、「暴力団の活動を助長する行為」と
 判断。暴力団名での参拝申し入れを拒否する方針を確認した。


新聞によれば、宅急便や印刷などの業界では暴力団との取引を拒否する動きも出てき
ています。各企業では過去に総会屋などとの付き合いが問題になってきたことの反省
からも、コンプライアンス遵守の中で「反社会的勢力との付き合い拒否」を掲げてい
ます。

暴力団自身でも、依頼先の業者などが暴力団に利益を供与する「密接交際者」と判断
される可能性を避けるために、マニュアルを作るなど条例への対応を図っていると報
じられています。


(毎日新聞:12月2日)
・山口組:破門状などの書類を印刷するのではなくファクスで送るように改めた。
・住吉会:埼玉県内の組施設で定期的に開いている幹部の会合で昼食の注文を中止した。
・稲川会:葬儀などの行事の場所を民間の会場から神奈川県内の組施設に切り替えた。
     印刷業者への組名入りの名刺の発注も取りやめる。
・松葉会:定例会などでも組員が自分たちで食事や酒を用意する。
  


・ 各種業界における暴力団排除の進展(警察庁ホームページ)

【金融機関の取引における暴力団排除】
 全国銀行協会は、従来の融資取引、普通預金取引、当座勘定取引及び貸金庫取引に
 加え、当座勘定取引及び融資取引について、暴力団員との密接交際者や暴力団員で
 なくなった時から5年を経過しない者をも排除することを明確化した暴力団排除条
 項の参考例を会員銀行及び各地銀行協会に通知し、その導入を要請した。


【建設業界における暴力団排除】
 民間(旧四会)連合協定工事請負契約約款委員会は、民間連合協定工事請負契約約
 款に暴力団排除条項を盛り込み、市販を開始した。


【不動産業界における暴力団排除】
 不動産流通4団体((社)全国宅地建物取引業協会連合会、(社)全日本不動産協
 会、(社)不動産流通経営協会及び(社)日本住宅建設産業協会))は、不動産売
 買等契約書に係る暴力団排除モデル条項を新たに策定し、5月末までに各会員にそ
 の導入を要請した。


【中小企業等における暴力団排除】
 中小企業4団体(日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会及
 び全国商店街振興組合連合会)は、各都道府県の下部組織に対し、「企業が反社会
 的勢力による被害を防止するための指針」(19年6月、犯罪対策閣僚会議幹事会申
 合せ)の普及促進等企業活動からの暴力団排除の取組を行うよう通知した。


【プロスポーツ界における暴力団排除】
 日本野球機構(NPB)は、15年から暴力団排除の諸対策に取り組んできたが、新
 たにプロ野球選手と反社会的勢力との関係遮断に取り組むこととし、暴力団等排除宣
 言を行った。


【祭礼・露天からの暴力団排除】
 祭礼や露店出店等に暴力団が直接又は間接に関与し、暴力団の資金源となっている
 上、住民にも不安を与えている実態が見受けられることから、これらの場から暴力
 団を排除するべく、各種取組を推進している。



新潮社文庫『猛牛と呼ばれた男(「東声会」町田久之の戦後史)城内康伸著』によれ
ば、戦後の日本では、ヤクザ(暴力団)は政界と地下の部分で繋がっており、不動産
などのビジネスや夜の世界を通じて表と裏の顔を使い分けることにより産業界にも食
い込み、勿論、芸能界や興行会とは切っても切れない関係にあったことがよくわかり
ます。(戦後の日韓の著明な政治家や実業家、芸能人、スポーツ人及びヤクザの名前
が実名で多数登場します)

文庫本の帯には次のように書いてあります。

「ヤクザでありながら、児玉誉士夫の側近として政財界に食い込み、力道山と深い契
 りを結んだ男」


★この文庫本によれば、力道山と町田久之は“とてつもない酒豪”であったと書いて
 ありますが(P106),産経新聞:2011年11月29日の「話の肖像画」で、力道山の妻で
 あった田中敬子氏はインタビューの中で『過度の飲酒や薬漬けで体がボロボロにな
 っていたというのもウソです。ホントはお酒が弱い方だったし、薬も結婚してから
 飲んでいたのは栄養剤だけです。ただ、長年のレスラー生活で体を酷使したため、
 内臓が弱っていたことは知らされました。』と語っています。戦後の“我らが
 ヒーロー・力道山”は本当に 酒が弱かったのか真相は??★

  

ヤクザは寺社の縁日などで露店を出す「テキヤ(的屋)、ヤシ(香具師)」などの系
統、「バクト(博徒)、チンピラ」などの系統などを総称しているようです。神社等
の縁日で露店を開いている人は、ごく普通の人のようですが、縄張りをもっているの
は「テキヤ」系暴力団なのでしょうか。 



『男はつらいよ』のフーテンの寅さんは映画で作られた架空の人物ですが、テキヤに
繋がる人だったということでしょうか。 もし渥美清さんが存命で今もこの映画が続
いていたとすれば、また、TV等での映画の再放送は、暴力団関係の映画ということで、
“上映禁止”になるのでしょうか? 渥美清さんも、天国で、“どうなるのだろう”
とヤキモキしているのかも知れません。



組織として一般市民を脅かしている暴力団は許せませんが、一市民としての暴力団員
には果たしてどう接するべきなのでしょうか。 一部では、暴力団を非合法化すべき

との意見もあるようで、日本人社会では“異質なものを排除すると言う悪い習性”が
ありますので、暴力団排除条例に便乗した取り扱いがなされないか気になるところで
す。     

警察庁は“暴力団員個人の信教の自由は保障する”としていますが、比叡山延暦寺は
「親族を含む一切の関係者の参拝を認めない」としています。例えば、組の幹部が

“家族で”寺社に参拝する場合でも、どうしても、警護役の複数の若い組員が付添う
のではないでしょうか。 この場合は、どうするのでしょうか?

日本人の精神構造では死ねばすべての人は仏として扱って来ました。もう、このよう
な死生観は時代にそぐわないということなのでしょうか。

暴力団員といえども、特に妻帯者は地域でごく普通の日常生活を送っていると思いま
す。子供は普通に学校に通っており、商店などで毎日の買い物もするし、病気になれ
ば一般の人々同様に普通に病院にかかっていると思います。 家族で墓参りすること
もあるでしょうし、七五三などで神社にお参りすることもあると思います。 暴力団
員関係者(含む家族)というだけで、魔女狩り的に社会から排除することのないよう
に国民的な議論が求められます。
     
     


 【宗教界で加速する暴力団排除 暴排条例で機運高まる】

(産経新聞:2011.11.24)

『宗教界で、暴力団排除の動きが進んでいる。暴力団排除条例が10月に全都道府県で
出そろったことが機運を高める背景となった。反社会的勢力であるとはいえ、憲法の

「信教の自由」の存在もある。排除と信心の線引きをどうするか。宗教界は難しい対応
を迫られている。 最近、明らかになったのは、大津市の天台宗総本山・比叡山延暦寺

の対応だ。
「今後は組関係者の参拝を受けられない」。延暦寺は6月、指定暴力団山口組に通知し
ていた。 同寺には、山口組の初代から4代目の組長の位牌(いはい)がある。平成

18年には全国の直系組長ら幹部約90人が集まり、法要が営まれた。 18年当時の
延暦寺は「『慰霊したい』という宗教上の心情は拒否できない」という姿勢。一方、

警察当局は「香典名目で数千万円が上納され、組織の資金源になった」とみていた。 
社会の批判を浴びた延暦寺は、位牌を非公開の場所に安置し、親族以外の参拝を禁じる
措置を取った。

だが最近まで、組関係者とみられる人物らの年1回の参拝は続いていた。 今回ようやく、暴力団排除の機運の高まりを受け、親族を含む一切の関係者の参拝を認めないこと
を通知した。山口組からは7月上旬に「了解した」と文書で回答があったという。


国内の主要伝統仏教教団でつくる全日本仏教会(全仏)は、昭和51年に集団参拝など
の暴力団排除の決議を採択しているが、改めて12月1日、警察庁の担当者を呼んで

暴力団情勢や排除について説明を受けるなど暴排の姿勢を確認する。 全仏の事務局は「集団参拝禁止は暴力団の活動に対する措置であり、信教の自由を守ることとは一線を
画す」と話す。一方で、「個人のひそかな参拝は把握できず規制は難しい。檀家が組員
であった際の葬儀などは、死者への礼として行うべきだ」とも。


神社本庁は9日付で全国の神社庁に暴力団の集団参拝についての文書を送付した。文書
は「神社活動が、暴力団の活動を助長するかどうかを判断するのは容易ではない」と

前置きした上で、「特に慎重に取り扱うよう留意することが必要」と注意を促した。 
これを受け、山口組のおひざ元の兵庫県神社庁は17日の役員会で対応を検討。神社本

庁の文書では参拝拒否は明記されていなかったが、「暴力団の活動を助長する行為」と
判断。暴力団名での参拝申し入れを拒否する方針を確認した。 山口組幹部による初詣

が恒例行事となっていた神戸護国神社に対しても、参拝申し入れがあれば自粛を求める
ように指導する予定だったが、この矢先に山口組関係者から初詣の自粛が同神社に伝え
られたという。 

同神社の久保田梅継(うめつぐ)宮司(64)は「県神社庁の方針を受けて近く対応す
る予定だったが、先に自粛の申し出があった」と話している。ただ、個人的な参拝は拒
否しない方針だ。  何年も前から暴排に取り組んできた所もある。東京・浅草神社の

三社祭では、入れ墨姿の暴力団組員らが神輿(みこし)に乗るなどの示威行為が目に余
る状態となり、平成20年の本社神輿の宮出し、宮入りを中止にした例がある。


暴力団排除の先頭に立つ警察庁は、憲法で保障されている「信教の自由」を尊重する
観点から、「個人としての参拝」と「集団での参拝」とで対応を明確に区別している。 

警察庁は、個人としての参拝について、「信教の自由は憲法にのっとって保障されなけ
ればならない。家族が法要を営んだり、個人で参拝したりといった行為について警察が

問題視することはない」と強調する。 一方で、暴力団が勢力誇示や資金獲得活動のた
めに神社仏閣を利用する集団参拝については「問題あり」という考えだ。これまでも
全国の警察本部が神社仏閣に対し、集団参拝を拒否するよう要請してきている。 
実際、暴力団の中には本葬を身内で済ませた後に、神社仏閣を利用して大々的に葬儀を

執り行うケースもあり、警察当局では香典名目の資金獲得活動とみている。警察庁では「信教の自由にも配慮しながら、警戒などの必要な支援を行っていきたい」と宗教界の
動きを支えたい考えだ。 』



【暴力団排除条例>規制逃れに躍起 マニュアル作りも】(毎日新聞 12月2日)

『10月に東京都と沖縄県で暴力団排除条例が施行され、全国で暴排条例が出そろった
のを受け、主要な指定暴力団が規制逃れに躍起になっている。会議での弁当の出前を

中止したり、破門状を送る際に印刷や配達業者を使わずにファクスに切り替えた組があ
るほか、取り締まりを免れるためのマニュアルも作られているといい、警察当局が警戒
を強めている。

捜査関係者によると、破門状などの書類をファクスで送るように改めたのは、国内最大
の指定暴力団山口組(本部・神戸市)。依頼先の印刷業者などが暴力団に利益を供与す

る「密接交際者」と判断される可能性を考慮したとみられる。中元・歳暮を取りやめる
話しも出ているという。

住吉会(東京都港区)は、埼玉県内の組施設で定期的に開いている幹部の会合で、昼食
の注文を中止した。稲川会(同)は葬儀などの行事の場所を民間の会場ではなく、神奈

川県内の組施設に切り替えた。仕出しや宴会場の提供業者が密接交際者とされることを
避けようとしたとみられる。稲川会は印刷業者への組名入りの名刺の発注も取りやめる
という。

松葉会(東京都台東区)の定例会などでも、組員が自分たちで食事や酒を用意。飲食中
は若手組員の妻や交際相手、行きつけの店のホステスを動員して相手をさせているとい
う。

密接交際者は、暴力団の活動を助長したり暴力団の威力を利用する目的で組員らに利益
供与する事業者など。都条例などでは、そうした違法行為が発覚すれば公安委員会から

やめるよう勧告され、是正されなければ事業者名を公表される。利益供与を受けた暴力
団員側も、勧告や公表の対象となる。

一方、条例への対抗策を練る動きも。山口組は毎週、神戸市の総本部に「直参」と呼ば
れる2次団体の組長らが集まり、条例の解釈や警察の取り締まりの動きについて勉強会

を開催。住吉会も条例対策のマニュアルを作り、組員らに配っているという。
捜査関係者は「付き合いのある業者が条例に抵触しないように工夫するなど、暴力団側
の警戒感が表れている。今後も悪質な業者の指導や摘発を進め、暴力団の資金源を遮断
したい」と話している。』


(2011年12月20日  花熟里)

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