次の新刊は纐纈厚さん(明治大学特任教授(研究・知的戦略機構)、政治学博士)の『自衛隊加憲論とは何か 日米同盟の深化と文民統制の崩壊の果てに』です。昨年大阪で行われた講演の内容がとてもわかりやすくていいお話でしたので、それをベースにブックレットに編集しました。私たちは自衛隊に対してあまりにも無頓着でありすぎたのではないか。それが現在のような自衛隊の強大化を招いた背景の一因となったのではないかという指摘はとても大事なことだと思いました。
自衛隊加憲論とは何か 日米同盟の深化と文民統制の崩壊の果てに
わたしたちは自衛隊について無頓着であり続けていなかったかーー。自衛隊加憲論とは、歴代の政府が「最低限度の自衛力」の文言により、ギリギリのところで自衛隊を位置づけ、自衛隊の〝軍隊化〟にブレーキをかけてきた、その努力を水泡に帰してしまう案文だ。そこには自衛隊の在り方を根本から変えようとする背景が色濃く見える。こうした提案がなされる背景には一体何があるのか。本書のテーマは自衛隊加憲問題だが、同時に加憲される自衛隊の現状について、特に文民統制の問題と絡めて触れ、さらに自衛隊を取り巻く環境についても、対米関係や中国・北朝鮮脅威論を素材として触れる。
著者*纐纈 厚(こうけつ・あつし)さん
1951年岐阜県生れ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、明治大学特任教授(研究知財戦略機構)。前山口大学理事兼副学長、山口大学名誉教授、政治学博士。近現代日本政治史・現代政治社会論、対アジア関係史専攻。
●定価 本体:800円
●A5判 ブックレット 90頁
●出来予定:2月8日