ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

おじいちゃんが、ころんだ。(2)

2010-04-18 | いろんな人
入院して始まる、検査、検査。

ところが、義父の腰は、
レントゲンを撮っても MRIを撮っても
異常がなかったらしい。







早春には まだ花のないクローバーの群落の薄緑色にも 心が躍った。






ただ 背骨には 圧迫骨折の痕跡が 2か所もある、とのことだった。

女性は特に 閉経後の骨粗鬆症のために
往々にしてそういうことがある、と知っていたが
男性でも やはり 圧迫骨折をすることがあるようだ。



義母の墓参りをして 家に帰る時に義父は
途中でくたびれてしまい、

立ったまま 何かにつかまって しばらくの間休んで
それからまた 歩いて来るのだ、と 
以前 聞いたが
 
細い坂道、しかも砂利道を登るからだろう、と 
勝手に思っていた。



もしかしたら あの頃 すでに
背骨の圧迫骨折があったのかもしれない。

泣き言を 口にすることが少ない義父なので
息子たちにもわかってもらえずに、
ただ
「お父さんも 体力が落ちた」
と思われていただけだったのかもしれない。







これは、最近の土手。 菜の花の花期も 今年は長いのかもしれない。 
まだ むせかえるような菜の花の匂いでいっぱいだ。






それまで 一人暮らしをしていた老人が入院した時に
するべき事は、数限りなくある。

新聞やヤクルトを止めたり
ヘルパーを派遣してくれていた事業所に連絡したり
通帳と印鑑のありかを聞き出して 預金を下ろし、
病院への支払いに充てたり、

日頃お世話になっていた近隣の人たちや近くの親戚にも
連絡しないといけない。

行っても留守、応答がない日が続く、となったら
とんでもなく心配をかけてしまう。



義弟は仕事を休んで、亭主も忙しい最中に 駆けずりまわって、
なんとかこなした。

どうしてもこちらが休めない時には
義弟の妻(公務員)にも 休暇を取ってもらって
対応してもらった。

ありがた~~~い介護保険のためには、
立ち会う人間が必要だったりするのだ。













また、病院の検査の結果の説明や
これから行う治療の説明があったりする。

義父は 「フン、フン。」と さもよく聞いていそうでいて、
実はまったく聞こえていなかったりする。

医師が病室から出て行った後で
「今の先生の話、ひとっつも、聞こえなかった。」
なんて言いだしたりするので、

てっきり義父が納得したと思っていた義弟が
あわてて医師を呼び戻したり、といった場面があったようだ。

まったく、年寄りは、扱いにくい(苦笑)。













また、日頃 マメで 何でも自分でやっていた義父は
病院でも いつものように動こうとする。

お手洗いも 歩行器(というのか?)を押して
自分で行ってしまう。

看護師に見つかって、

「○○さんは、安静にしていてください!

 私たちがやりますから、呼んでくださいね~!」

と叱られた事も 一度や二度では なかったらしい(汗)。



ぢ主さまである義父が 病院の泌尿器科で出してもらった塗り薬を
自分で塗ってしまい、

「患部がどうなっているかを目で確かめる事も私たちの仕事なので、
 私たちにやらせてくださいね!」

と懇願されたり、



医師が回診に来てくれたので
義父は起き上がってベッドの上に正座する、

医師が 手を伸ばして「そのまま、そのまま!」
とあわててベッドに駆け寄ったり、

といった場面は、私は、この目で見た(笑)。



何でも自分でやっちゃう、自立した老人というのも、
扱いにくいものだ(苦笑)。










4 コメント

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こんばんは ()
2010-04-19 22:13:50
菜の花まだ咲いているんですね。
実家の田んぼに植えて有ったのはもう汚くなっていた。

お義父様圧迫骨折でしたか。
でも腰はなんともなく良かったですね。

トイレなどは、できれば自分で行きたいと思うよね。
歩行器なしでも歩けるまでに回復されたとのことですが、転ばないかとの心配は尽きませんね。
かと言って、じっとしていればなお足腰も弱るしねえ。
♪「年をとるって素敵なことじゃないですか」と言えるのも若いから言えることかと、しみじみ思うこの頃です。
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今日は雨が降るということですが今は花曇りです (ジョルジュ)
2010-04-20 10:25:41
桜も咲き残っていますし、一番美しい季節が長く続いている感じです。
でも これも例年にないことですので、心から喜べるものではありません。
キャベツもネギもお高いですしね(苦笑)。

年をとって ラクをしたい、と思う頃に
健康であるとは限らないのだ、まったくもって。
と思い知りました。

ただとにかく、義父が実家に帰って独りで寝起きする、というのは
こちらがもう不安でさせられないなあ、という思いはあります。
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聞こえるふり (とほ)
2010-04-29 05:36:00
されると厄介ですよね。

頷いているから、わかってくれているのかと
思いきや、相手の口が動いているから、頷いて
いるのでしょうね。

家族で会話していても、関係のない話題で突然
割り込んで来ます。
でも、その新しい話題についての話になっても
こっちの話は聞こえてないんだよねぇ(苦笑)。
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相手に対して (ジョルジュ)
2010-04-29 15:05:16
「悪いから。。。」というのも、困った反応です。
何度も売り込みに来てくれて、
しつこいから買ってしまったウン十万の布団セットとか(苦笑)。
病院の医師に止められている機械によるリハビリを、
地元の診療所では看護師が呼びに来てくれて、
行かないと悪いから、と 毎回やってくるとか・・・(涙)。
ところどころ聞こえて、全部はわからないのに、ぜ~~んぶわかったふりをする義父。。。

耳が遠くなる、ということは 孤独になっていく、という事です。
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