ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

ブラ・パッド

2005-02-15 | 乳がん
収穫を終え、
「かんました」後の畑。
ところどころに
黒い土が置かれている。
さらに「かんまして」、
次に備える。

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2004年 春、
義兄と姉が 遊びに来た。

休みがない職業なので、
滅多にないこと。

私が術後 風邪で寝込んだときは
姉は電車で来た。

ふたりで出かけることは、
ちょっとした冒険であり、贅沢でもある。



このころ、私は ブラの中に
せっせと いろんなパッドを入れてみていた。

退院した後にも 娘のパッドをもらったり、
いくつか新しく買ってきたり、工夫していたが、
いつのまにか 使わなくなっていた。

左右のおっぱいの大きさの違いが 実に微妙なので、
パッドが大きすぎたり、小さすぎたり。

がっかりして、めんどうで、
使うのを止めてしまったのだ。



それが 春になって、
もう一度 工夫し始めていた。

寒い冬が終わり、暖かな日差しがよみがえり、
薄着になりたくなる春。

告白すると、私は もっと 
身体の線がわかる服装をしたかったのだ!

・・・しかも、上半身だけ。

下半身のラインは、わからないようにするしかない。
せめて、下半身より細めの、上半身を。



そうして 工夫していたブラ・パッドだったが、
二つ組み合わせて 
なんとか 左右のバランスをとろうとすると、
どうやら 片方がずれてしまうらしい。

ずれたパッドが、ブラの上に出て、
襟の所へ顔をだしたり。

お腹周りの服をいじっていると、
ブラの上に出ていたパッドが、
床にポトリ。

この日 義兄は 我が家のトイレで
見慣れないものを拾い上げ、
「なんだろう?」と思いつつ、
手洗い台に上げておいてくれた。

恥ずかし~!
ちょ~~、恥ずかしい!!!



寒い日に頑張って植えたチューリップが
ちょうど見ごろで、
ことに 華やかなピンクの
百合咲きのチューリップを
姉に自慢できたのが、救いだった。