ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

テーブルウェア

2005-02-09 | 考えたこと
今朝は、参った、寝坊した。
出かけようとしたら、車のフロント・ガラスは、
靄が張り付いて凍っている。
道路にでたら、視界10メートルの濃霧。
ノロノロと行き、ノロノロと帰ってきた。
食卓で新聞を読んでいる頃、息子からメール。
「無事に電車に乗りました」
電車のダイヤにまでは 気が回っていなかった。

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2004年2月、ある日の午後。
私は治療院のハシゴのあとで
姉と新宿で待ち合わせて、
東京ドームへ出かけた。

後楽園球場は来た事があったが、
東京ドームになってからは、初めて。

“テーブルウェア・フェスティバル2004”
を見にいったのだ。
大人になってから初めて ふたりでデート。

今年も14日まで、もてなしの食空間を提案する、
暮らしを彩る器展が開催されている。

広いはずのドームが、
いくつものダイニング・スペースに仕切られ、
さまざまなテーマの食卓に コーディネイトされている。



テーブル・コーディネイト。
私はすこうし はまった時期があって、
この催しは ずっと前から見に来たかったのだ。

姉が「どこかに行きたい」と(いつものように)言うので、
この年初めて さそって やってきた。
姉は姉で 新宿の治療院の帰りだ。



素敵なデイスプレイ。
タメイキがでそうなのもあれば、
明日から真似できそうなもの、
(今夜はふたりともそれぞれに外食)
時にはこんなテーブル・セッティングで
食事したいと思わせるもの。

あるいは
テーブルの上はさほどでなくて、
むしろ 仕切られた部屋と言うべき
そのスペースの、インテリアの方に
視線を惹きつけられてしまう、
素敵な提案も。



賞を受賞した作品には その札がついていて、
「なるほど」と思わせる。

が、「?」「なんで?」「どこが?」
「そんなにイイかな?」と思うのもあるのは、事実。

これは、趣味のモンダイだから、と
気にせずに歩いていたら、
姉が立ち止まって、
「そっか!」と叫ぶ。

「祭壇だ。」と言う。
「?」と、私。
「祭壇だよ、これ。ほら。」

指差された部屋のコーディネイトは、
黒と銀で シックにまとめた、
派手さはないけれど 大人っぽいムードの食卓。

・・・ナットクした。
これは、私達姉妹には、
ご葬儀の祭壇に見える。

今歩いてきた通路を振り返って見ると、
やはり 受賞したのに 姉と私が納得しなかったものは、
私達の目には「祭壇」のようなのだ。

他の人には、シックなテーブルに見えるんだろうなあ。



素敵なお買い物スペースもあったけれど、
趣味と予算の兼ね合いで、
ふたりともチケットだけを土産に帰る。
姉は オールド・ノリタケに魅せられて、
私は 姉の前で方向音痴を露呈して。