ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

メルスモン注射(1)

2004-10-18 | 更年期
『女性の不調を解消するプラセンタ・パワー』を見てみる。
「プラセンタとは、胎盤の事です。」とある。

胎盤には、内分泌調整作用、自律神経調節作用、免疫調節作用などの、自然治癒力を高める作用のあることが わかっておるんだそうだ。
また、活性酸素除去作用もあり、そのほか、基礎代謝向上作用、強肝・解毒作用、抗炎症作用、創傷快復促進作用、肉芽形成促進作用、血行促進作用、造血作用、抗アレルギー作用、抗突然変異作用、体質改善作用などの働きを 併せ持つという。さらに、肝細胞増殖因子をはじめ、各種の成長因子が存在するのだそうだ。

プラセンタエキスというのは、出産後に 排泄された胎盤を
科学的に処理して、安全かつ効果的に 私たちの健康や美容に生かそうと工夫したものであると。
プラセンタエキスは 天然素材だけに、副作用がほとんど心配ない、と著者は言っている。

現在 厚生労働省で 認可されているのは、
更年期障害と乳汁分泌不全に適応の注射薬 “メルスモン”と、
肝障害に適応の注射薬 “ラエンネック”の 2種類。

他に 内服薬、健康食品、化粧品の形で 利用されている。
内服剤として “ビタエックス”などがある。
化粧品や 健康食品の原料は、ブタの胎盤が使用されている。

注射薬は、日本の病院で 正常分娩でうまれた人間の胎盤を原材料にしている。
胎盤中の血液やホルモンは 製造過程で 100%除去されるので、
感染などの 安全性の心配はない。
妊娠中の血液検査で 梅毒、エイズ、B型・C型肝炎などの 感染の危険のない胎盤を 選別している。

きもちわる~い、なんてことは 言ってはいられなかったのだ、私は。
だけど、初めて注射するとき、
佐藤先生が 「こんなです。」とおっしゃって、
透明ではなく、うっすら濁った アンプルを見せてくださったとき、
正直、「う。」となってしまった。
けれど そこは 鯵のヒラキナオリ、
やると決めたら、しばらくは 続けるつもり、
決心して お願いしたのだ。

著者によると、メルスモンは 厚生省(現在の厚労省)の認可を受けて45年
(じゃあ、今では47年)の歴史を持つという。
著者のクリニックでは、症状によって 漢方と併用して、
非常に良い成果を上げているという。
プラセンタは もともと漢方に「紫河車」としてあったものの応用だそうだ。

製薬メーカーの臨床データでは、
頭重、頭痛、入眠障害、浅眠、早朝覚醒、易疲労、倦怠感、不安、イライラ感、うつ気分、
のぼせ・熱感、めまい・ふらつき、発汗、ドキドキ・息切れ、冷え性、食思不振、嘔気、腹部膨満感(緊満感)、下痢、便秘、首の凝り、肩の凝り、関節痛、腰痛、頻尿、眼精疲労、
に効果があった、らしい。

また、骨粗しょう症、動脈硬化、萎縮性膣炎、子宮体がん、貧血、胃潰瘍、月経前緊張症、生理痛、子宮筋腫、子宮内膜症、乳腺症、高プロラクチン血症などにも 効果がある、とのこと。

そのほか、慢性関節リウマチ、変形性関節症、神経痛、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、花粉症、肝炎、肝硬変にさえ 威力を発揮する、らしい。

それからなんと、シミが消える、色白になる、シワが消える、たるみを改善、ニキビやニキビ痕もキレイに、発毛促進などなど、とんでもないような効果が期待でき、そう?

美肌効果は どうかわからないが、
もしリウマチが 少しでも良くなったら、もうけもの。
まるまる一冊が広告の本なのだからと、眉につばをつけつつ、
話は半分にして聞きつつ、
それでも もしかしたら、リウマチも、と期待しつつ、
注射をして帰る。
500円。

このメルスモン製薬と言う会社が、最近、厚労省から 商品の回収を命ぜられた。
この小さな新聞記事を読んだのがが、悩んでいる頃の私だったら、
あきらめて 漢方薬にトライしたかもしれない。
が、とにかく、こうして プラセンタの注射をはじめた。

ホルモン療法の副作用

2004-10-18 | 更年期
ホルモン療法では、更年期障害がある場合、その症状がいっそう強くなる事があるという。
更年期障害。自律神経失調症に似た、不定愁訴症候群。

抗エストロゲン剤の副作用と LH-RHアナログの副作用とで 少し違いがあるようだが、
更年期症状は全て、副作用として現れる可能性があるのだろう。

気が重くなりそうだけれど、書き出してみる。

吐き気、おりもの、ほてり・のぼせ(ホット・フラッシュ)、
静脈血栓症、虚血性脳血管障害、
性器出血、歯茎の出血、鼻出血、貧血、青あざ、
視力低下、かすみ目、眼精疲労、
子宮体がんの発症(危険度が2~5倍)。
発熱、熱感、めまい、ふらつき、肩こり、
喉の痛み、頭痛、頭痛感、腹痛、腰痛、関節痛、骨疼痛、
足が晴れて痛む、歩くと痛みが増す、
尿酸値の上昇、頻尿、
精神的に落ち込む、鬱症状、
不眠(入眠障害、浅眠、早朝覚醒)、疲労感、
イライラ感、耳鳴り、冷え、
皮膚のかゆみ、蕁麻疹、口内炎、発汗、寝汗、
萎縮性膣炎、手足の痺れ、
動悸、息切れ、空咳、
食欲不振、腹部膨満感、
体のむくみ、体重増加、
下痢、便秘、物忘れ

血管のしなやかさが失われるので、
心疾患に注意。
肝機能に障害が出た時は、
ホルモン療法を中止する。
若年で エストロゲンが不足すると、
アルツハイマーに なりやすくなる、とも言う。

ああ。。。
きっと他にもあるに違いない。

月に一度の注射と 毎日飲む錠剤とで 作り出した
内分泌の失調状態に、
ストレスの負荷が加わって、
精神的・身体的に 機能失調を きたした状態に、
私はいるわけだ。

いろんな本や雑誌を見ていて、
更年期症状の中に、
高血圧と 低血圧の 両方があるのを見て、
私は呆れてしまった。
もう、何があっても、おかしくない。
もう、ほとんど、私に出ているみたいに思えてくる。

ただ、めまいがないのは ありがたかった。
姉は ぐるぐる 部屋中が回るようで、
気持ちが悪くなり、吐き気がしていた事があるらしい。
姉もひとつ 病気を持っているので、
「今度はいったい 何の病気か」と、悲観的になったらしいが、
検査しても異常なし、更年期とわかった。

母は以前 長い更年期があり、
多分、30歳台から 色々あったと思う。
胃下垂で 痛みがひどく、苦しんでいたことや
経済的になかなか 楽にならなかったことや
父の立場が 安定しなかったことなど
心配事も多く、
更年期症状の、デパートか総合商社。

そのうち 父が倒れ、
父の介護と 先々の金銭の不安、自分の老後の不安など、
母にとっては 幸せの種が
見つからなかったのだろう。
欝っぽい日々も長かった。

私と姉は 母からいっぱい 更年期症状を受け継いだ。



これら更年期症状に 思い切って立ち向かう決心をさせたのは、
なんと、ホット・フラッシュでも 関節痛でも 鬱でもなく、
「おりもの」だった。

ひりひりして痛い。
どうしようもなく痛い。
ウォシュレットで 「ひ~~!」と
声にならない悲鳴を上げながら洗うと
しばらくはいいのだが、
洗う時間の間隔を うっかり長めにあけてしまうと、
また「ひ~~!」だった。

自宅にいる場合は まだ良いが、
がんセンターや 恵比寿の整体師のところへ 出かける時など、
非常に辛くて耐え難く、
泣きそうになりながら 何とかしようと決心。

フラワーエッセンスは ロマンチックだけれど
そこらじゅうに お店あるわけではなく、
効くか効かぬか 信用できない気がした。
ここは プラセンタというヤツを 試してみるしかない、
佐藤先生、お願い!

佐藤先生は、自ら プラセンタについて調べてくださり、
快諾をいただいた。
プリント・アウトしたものを 私に見せてくださったりもした。
(我が家のパソコンは そのころ 具合が悪く、機能していなかった。)
副作用がないというのならいいでしょう、と
がんセンターの主治医の了解を得て、
初めてメルスモンを注射したのは、
2003年 5月 24日のことだった。