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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

一八本店 @名古屋市中区・橘 (2)

2019年11月15日 | 名古屋(中区 老舗)

名古屋の麺類食堂を代表する屋号「一八」の総本山(※)、仏壇通りの「一八本店」へ。創業は明治23年(1890)。昼時を少し過ぎた時間がったが、暖簾をくぐって店に入ると4つあるテーブルや3つの小上がり席の全てに食事をした跡が。今の今まで満席だったようだ。2階からも客が降りてきた。片づけられた1つのテーブル席に座り、今季沢山食べた「きしころ」をこちらでも注文した。現在4代目という主人は結構年齢がいっているはずだが相変わらず若々しい。この日も「はーい!」「よっこいしょっと!」と元気よく声を出しながら調理が進んでいく。

※「一八」の屋号の店は他にもありますが、全てこの店からの暖簾分けという訳ではないようです

こちらも飄々として鼻歌を歌いながら片付けをしていた女将さんに主人が「ハイ、ひらころー!」と告げて「きしころ」が届けられた。”ころ”という東海地方独特の呼び名のうどんの食べ方には細かく決まった形はないように見えるが、簡単に言えば茹でたうどんを水にさらして熱くない濃いつゆをかけたもの。こちら「一八本店」の”ころ”はしっかりと冷やすタイプのようで、麺もつゆもキンキンに冷えている。確かに品書きには「きしめん 冷・温」と書いてあった。水面にはかなり甘く煮た揚げ、蒲鉾、花鰹が浮いている(ほうれん草はどうだったか忘れた)。きしめんは薄打ちでピロピロの食感なのにグズグズにはなっておらず、ちゃんと張りも残っている。つゆは色濃いが塩分濃度はそう高くない。喉を通る麺が心地よい。スルスルっといただいた。次は”具色々入”という「旗本みそ煮込」か「たまり煮込」、丼物をいただいてみよう。(勘定は¥600)

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一八本店

愛知県名古屋市中区橘1-5-14

 

( 名古屋 なごや 橘 たちばな いっぱち いっぱちほんてん 一八 老舗 麺類食堂 うどん そば 蕎麦 きしめん 味噌煮込み みそにこみ )

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saco @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2019年11月14日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市のカヌレで人気の専門店「saco」へ。大体この辺りだろうとは思っていたが正確な場所は知らず、ある休日の午後に寄ってみた。店はスーパーマーケット「アピタ岐阜店」の近くの住宅街の中にある。店の前までやってくると角地の古い建物が綺麗にリノヴェーションされていた。店前には何人もの待ち客が。店内が狭いので外で待って順番に店内に入っていくようだ。店構えは地味だし、みんなこんな場所よく知っているなァ。秋晴れの強い日差しの下、仕方ないので後ろに着く。順番が来て店内へ。女性主人が1人で営っていて、店内は台の上に乗ったガラスケースがあるのみとシンプル。ケースの中には空になった皿があり、いくつもの種類があるカヌレももうバニラ味しかないのだとか。並べる間も無くアルミケースの中から出して包んでいる。これも無くなると売り切れ御免らしいので危うく購入しそびれるところだったかも。家族の分を購入して家に持ち帰った。

綺麗に袋に入れられたカヌレを取り出しいただく。こんがりと綺麗な焼き色が付いている。フォークで崩そうにも皮は硬くて歯が立たない。ナイフで少し切れ目を入れて半分に。中はしっとりとしていて、ガリっとする皮部分との対比が面白い。いたってシンプルな味だが甘さは控えめ。ラム酒の風味は強くない。余分な味が無いのが、かえって苦いコーヒーに合う。1人1個ぐらいと思っていたが、嫁には2つ取られてしまった(笑)。他の味がどんなのなのか知らないが、また機会があったら買ってみようかナ。(勘定は¥270/個)

 

カヌレの店 saco

岐阜県岐阜市加納村松町4-14-3

※閉店しています(令和4年8月現在)

 

( 岐阜 ぎふ サコ カヌレ Canelé  洋菓子 焼菓子 )                                          

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Delaney & Bonnie & Friends On Tour With Eric Clapton

2019年11月14日 | クラシック・ロック

Delaney & Bonnie & Friends On Tour With Eric Clapton (2017)

デラニー(ディレイニー)&ボニーが「On Tour」と名付けて1970年に発売したライヴ・アルバム(ジャケ写真下)の拡大版4枚組。当初はライノ社(Rhino)のRhino Handmadeという数量限定のシリーズで2010年に発売され、豪華ボックス仕様で値段も高く、一般的な入手は難しかったが、今回購入したのは2017年に通常のプラケース入り4枚組で再発された廉価版。

こちらには1969年12月のRoyal Albert Hallのファースト・ショー、Colston Hallでのセカンド・ショー、そしてFairfield Hallsでの2つ、計4つのショーが収録されている。まずは何といってもこのツアーの参加メンバーに触れない訳にはいかない。 

  • デラニー・ブラムレット(Delaney Bramlett,Guitar & Vocals & Producer)
  • ボニー・ブラムレット(Bonnie Bramlett, Vocals)
  • エリック・クラプトン(Eric Clapton, Guitar&Vocals)
  • デイヴ・メイソン(Dave Mason, Guitar)
  • ジョージ・ハリスン(L'Angelo Misterioso, Guitar)
  • カール・レイドル(Carl Radle, Bass)
  • ジム・ゴードン(Jim Gordon, Drums)
  • ボビー・ウィットロック(B. Whitlock, Organ&Vocals)
  • テックス・ジョンソン(Tex Johnson, Congas)
  • ボビー・キーズ(Bobby Keys, Saxophones)
  • ジム・プライス(Jim Price, Trumpet)
  • リタ・クーリッジ(Rita Coolidge, Vocals)

何ともスゴイ面々!そして更に、録音はグリン・ジョンズ(Glyn Johns)とアンディ・ジョンズ(Andy Johns)、プロデューサーはデラニーとジミー・ミラー(Jimmy Miller)というから、デラニー&ボニーに加えて”ストーンズ+ビートルズ+デレク&ドミノス+トラフィック”みたいなスーパー・バンドだ(※ドミノスの結成はこの後です)。元々はブラインド・フェイス(Blind Faith)のコンサートの前座だったデラニー&ボニーの音楽性にエリックが共鳴して、解散後にツアーに帯同したという感じらしいが、それだけにクリーム時代のようなピリピリと痺れるような演奏ではなく、あくまでバンドに寄り添ったダウン・トゥ・アースなギターを弾いているのが特徴。ジョージは正式にはクレジットされていないし、そのプレイを見付けるのは難しいが、この大物達がぜひ参加したいと思う特別な雰囲気が当時のデラニー&ボニー周辺にあったのだろう(ジョージ入りの同時期のライヴ映像はこちらで観ることが出来る)。

ダラダラと流して聴くには最高。すごく有名なヒット曲がある訳ではないデラニー&ボニーだけれど、こんなコンサート会場に居て、溢れ出る音に身を任すことが出来たら幸せな気分で居られること間違いなしだろう(とはいってもこういう音楽を心から楽しめるようになったのはオッサンになってからだが…)。このメンバーの内の多くが、次はレオン・ラッセル(Leon Russell)によって、ジョー・コッカー(Joe Cocker)を擁する「マッド・ドッグズ&イングリッシュ・メン」(Mad Dogs & English Men)に移行することになる。その後もエリックらのデレク&ドミノス、レオン、エリックやジョージのソロ、ストーンズのツアーなどに密接に関係しあっていくことになるのだ。そのどれもが聴き逃すことの出来ないロックの至宝なのだから堪らない。

ブックオフにて購入(¥1,950)

  • CD  (2017/6/16)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label :
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藤田屋 @愛知県知立市

2019年11月13日 | 愛知県(三河・老舗)

せっかく遠路三河地方まで足を延ばしたんだしと知立(ちりゅう)市まで延伸。その昔は”池鯉鮒”と書いて東海道39番目の宿場町だったところ。その割にいわゆる近代建築は多く残っておらず、そろそろ帰路につこうかとお土産を思案。東海地方在住の人間にはCM(あれはテレビだったかラジオだったか…)でもお馴染みだった大あんまきの「藤田屋」へ。創業は江戸時代。店は国道1号線のバイパス沿い。かなり大きな駐車場がありドライブインとして機能している。建物の中には大広間もある食事処があるが、この日は「大あんまき」だけが目当て。売場は建物の両翼にあり、自動で焼く機械や、手焼きをする所も見られるようになっている(見たかったが行った時に機械は止まっていた)。「大あんまき」には通常の「あずき」と白餡の「白」の他に、チーズ、抹茶、栗、カスタードなど色々な種類の商品がある。ただ夕方近かったからか、自分の見た売場にはあまり種類は多く置いていなかった(日持ちは短く。どのみちシンプルなものでいいと思っていたので「あずき」と「白」を購入。包んでもらったのだがズシリと重い。

持ち帰って包みを開けるも、やはりかなりの大きさ。ひとつ食べたら1食抜かなきゃいけないくらいのヴォリュームなので半分に切って嫁とシェアすることに。ふわっと焼かれた皮でゆるく包まれたあんこは端からはみ出そうなくらいの量が詰められている。皮自体はどら焼きとかそういう感じのものと大きく印象は変わらないが、特徴的なのはあんこ。十勝産だという小豆を炊いてあるらしいが、かなり塩気を感じる独特の風味。これで甘味が強かったら完食は無理かなと思っていたが、甘さは抑えられているので意外といけてしまった(まだ半分残っているが)。やっと小さい頃から名前だけは擦り込まれていた”藤田屋の大あんまき”を食べることが出来た。次に寄ることが出来たら「天ぷらあんまき」っていうの食べてみようかな。(勘定は¥190/個)

この後の記事はこちら (2

 


 

↓ 鳴海宿と池鯉鮒宿の間、有松の街並みにある「岡家住宅」(江戸末期~明治期建造)。内部が見学出来るようになっている。太い梁の見える建物の中には電話室(!)やあかり取りの天窓が工夫されている。住み込みの男女が床を同じくしないように寝る場所は別の階段から昇降するようになっているのだとか(写真下最後)。市指定有形文化財。

 

 

↓ 知立市の知立神社の境内にある「養生館(旧・明治用水土功会事務所)」(明治18年・1885・建造)。柱が脆弱なのか鉄骨の支えが設置されている。現在どういう用途で使われているのかは分からないが荷物置場みたく物が置かれていた。

 

 


 

名物大あんまきと食事 藤田屋

愛知県知立市山町小林24-1

 

( 知立 ちりゅう ふじたや 大あんまきの藤田屋 東海道 東海道五十三次 国道1号線 近代建築 有松 ありまつ 洋館 )

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石波志 @名古屋市中区・新栄

2019年11月13日 | 名古屋(中区)

新栄(しんさかえ)にある蕎麦屋「石波志」へ。取り壊しが決定している栄の栄町ビルにも同じ屋号の店があるが、こちらが本店になるのかな。年季が入っていそうだが創業年は分からず。風格ある店先の暖簾をくぐって中に入ると、小上がりが3つ、テーブルが4つと思ったよりもこじんまりとした店内。”きそば”と変体仮名で書かれた古い金文字看板が飾られている。かと思えばドラゴンズ選手のサインボールが飾られていたりと庶民的。テーブル席に腰掛けて品書きを眺める。うどんもあるが、海老が6本も入っているという「えびキチ天ざる」(何という名前・笑)にしようかなと品書きを閉じると、別のファイルにあった「冷やしかつお蕎麦」というものが目に入った。3種類の鰹節が一面にのっている冷やし蕎麦だそう。とても惹かれたのでそれに決定。前のテーブルで常連客と談笑していた主人に告げた。

出来上がった「冷やしかつお蕎麦」は、丼ぶり一面に散らされた鰹削り節が、厚いの薄いの色々でそばが見えない程どっさり。その真ん中に卵黄が落としてある。給仕の女性から「つゆは周りからかけて下さい。」と指示があった。削り節の上からつゆかけてしまうと塊になってしまうからだろう。麺はその下なので、まずは鰹の削り節を口に入れてみた。削り音が聞こえなかったので削り置きかもしれないが、パリパリとした食感が残っていて面白い。指示通り周りから徳利に入ったつゆを流し入れ、蕎麦と絡めていただく。つゆはたまり醤油の風味がしっかりと濃いもの。削り節と蕎麦では食感が違い過ぎて削り節が口に残るので一緒には啜り辛いし、種物としての一体感には乏しいが、風味が良くて旨い。途中で卵黄を潰して混ぜたり、別添えの刻みネギや大根おろしを足したりして手繰った。丼ぶりの中で色々な組み合わせがあって蕎麦が足りない(笑)。あっという間に食べ終わったが、蕎麦湯の提供は無いようだ。給仕を呼んで頼もうかなと思ったが、混んできたので期を逃してしまった。削り節片が底に残っているので、これにつゆと蕎麦湯を足すと面白いだろうになァ…。頼まずに店を出たのをちょっと後悔。(勘定は¥800)

 

石波志

愛知県名古屋市中区新栄2-1-30

 

( 名古屋 なごや 新栄 しんさかえ いしばし 石波志本店 いしばしほんてん 戸隠 戸隠そば 三たてそば そば うどん 味噌煮込み みそ煮込み 丼物 )

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ラーメンショップ海津店 @岐阜県海津市

2019年11月12日 | 岐阜県(西濃)

豚骨醤油ラーメンのフランチャイズ・チェーン「ラーメンショップ」。1970年代から関東近郊を中心に展開するチェーン店で、現在では全国に店舗がある(300店舗以上あるのだとか)。「うまい・ラーメンショップ・うまい」の赤い看板を見たことがある人も多いはず。ただしフランチャイズとはいってもほとんど縛りが無く、各店舗でそれぞれの裁量に任されているという変わった形態でも有名(そんな内情はこの記事に詳しい)。東海地方にも、愛知3軒、岐阜1軒、三重2軒と存在するようだが、名古屋市内に”ラーショ”を名乗る店が1軒も無いというのも不思議といえば不思議。

この日は岐阜で1軒のみという「ラーメンショップ海津店」に寄ってみた。寄ってみたとはいったものの、近辺は長良川と揖斐川に挟まれた下流域でもうすぐ向こうは三重県。市街地から離れて周囲は田んぼばかりというド田舎(失礼)。ただ駐車場に辿り着いてみると、他の店舗と共通とはいえ沢山の車。店に入っても何組かの家族連れ客をはじめ、ほぼ満席という盛況ぶりだった。唯一空いていたカウンター席に何とか座らせてもらう。年配の主人が1人で賄っていて、店内の様子はかなり年季が入っている。動物系のスープ臭が強い。主人が何から何まで1人でやっているので大変そうだが、常連が多いと思われる客が何だか優しく、主人に気を使っていて和やかな雰囲気。主人の手が空いた瞬間を見計らって「ネギ醤油ラーメン」を注文した。ラーメンは何杯もまとめて作るようだが、慣れた手つきの間にもあれやこれやと用事があって茹で鍋から目を離す時間が長いので、自分の分がどれに当たるのかヒヤヒヤ(笑)。かなり長い時間茹でられたままだった大量の麺を、手付きザル片手でチャッチャと丼ぶりに分けるスゴテクでラーメン各種が4杯完成。その中の1杯が自分の「ネギ醤油ラーメン」だった。

「ネギ醤油ラーメン」にはもちろん”ラーショ”の代名詞でもある粗めの白髪ネギがたっぷりと盛られている。他にはワカメ、海苔、メンマ、そしてチャーシュー。スープにはしっかりと多めの脂が浮いていて、いわゆる豚骨醤油味。昭和のラーメンなので今のラーメンのように旨味凝縮という感じではなく口当たりは優しいが、それはそれで旨い。ただ、いくらスゴテクの麺上げとはいっても麺自体にマジックなぞあろうはずもなく、軟らかめの茹で加減が嫌いじゃない自分にとってもかなりヤワな茹で加減(ま、そりゃそうだろう)。麺量は多めだが、もう少しいいコンディションの麺で食べたらもっと旨いのになァという気持ちが沸々と…。しっかり歯応えのチャーシューといい、それぞれはとても良かったので、次はもう少し空いた時間を見計らって食べてみたい。(勘定は¥650)

 

ラーメンショップ 海津店

岐阜県海津市海津町鹿野1382-1

 

( 岐阜 ぎふ 海津 かいづ ラーメンショップ海津 ラーショ 家系ラーメン 吉村家 お千代保稲荷 おちょぼいなり )

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蘭 @名古屋市中区・丸の内

2019年11月11日 | 名古屋(中区)

名古屋のビジネス街(かつては城下町)丸の内の珈琲専門店「蘭」へ。創業は昭和49年(1974)とのこと。昨年永く店を営っておられた主人が急逝され閉店の危機だったらしいが、隣の花屋の姉妹が後を継がれたらしい。旧店主の頃は一度も入ったことがなく、初めての訪問。店内に入ると年季の入ったダークウッドが基調となっていて落ち着いた素晴らしい空間。中2階があるのも素敵。入った途端にしっくりとくるいい雰囲気のスペース。これはどんなにお金をかけても造ることが出来ない、過ぎた時間のなせるワザ。口開けだったので窓際のテーブル席に座らせてもらって女性店主に「ブレンドコーヒー(蘭ブレンド)」を注文。

昼前とあって近辺のサラリーマンはまだ入って来ないが、ポツポツと1人客が入ってくる。サイフォンで淹れるというコーヒーが銘の入ったカップで供された。こういうのも全て受け継いでいるんだな。ピアノ・ジャズが静かに流れる店内でコーヒーを啜る。やや濃いめでしっかりと酸味も感じられるいい塩梅。一緒に出されたビスケットをつまみながらゆっくりといただいた(といってもどうしても長居出来ないタチなので滞在は15分)。名古屋市内のクラシックな喫茶店は、平成から令和にかけてのこの時期に大きな転換期に入っている。閉店廃業してしまった店、移転してしまった店、後を継がれた方が改装した店…。わざと昭和を匂わせるあざとい新店もあるが、古いままの空間を楽しめる喫茶店が随分と減ってしまった印象。コンビニで淹れたてのコーヒーが100円そこそこで買えてしまう時代だから仕方がない。そんな中でこちらはとても幸せな継承が実現したようだ。卓上のメニューを眺めていたらビールやワイン、ウイスキーもある。一番人気という「チーズトースト」やサンドイッチで呑むのもいいかも。(勘定は¥450)

 

 


 

↓ 丸の内の魚ノ棚通を歩いていて気になった緑のタイルでびっしりの住宅(建築詳細不明)。2階の戸袋まで緑のタイルという徹底ぶり。玄関引き戸のガラス面が大きいので何かの商店だったのかな。

 

↓ 名古屋市の登録地域建造物資産にも指定されている「平惣(有限会社平惣染色)」(昭和20年・1945・建造)。あまり用は無いけれどせっかく開いていたので入ってみれば良かったナ…。

 


 

 

珈琲専門店 蘭

愛知県名古屋市中区丸の内2-13-8

 

( 名古屋 なごや らん 喫茶 喫茶店 純喫茶 コーヒー 珈琲 モーニング 蘭スペシャル サンドウィッチ 近代建築 )

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Love & Happiness : The Very Best Of / Al Green

2019年11月10日 | ソウル・ファンク・R&B

Love & Happiness : The Very Best Of / Al Green (2005)

アル・グリーン(Al Green)の2枚組ベスト盤。Music Club Deluxeは、英Demon Musicレーベルから出されている廉価で質のいいベスト選曲を2枚組で楽しめるお気に入りのシリーズ。このブログでも何度か紹介している。彼のオリジナル・アルバムはやっと最近1枚買っただけで全然詳しくないのだが、そのアルバムを気に入ったので他の曲も聴いてみたくなり購入。

そんな訳でこの選曲が妥当なものかどうか全然分からないが、2枚組というヴォリュームなので漏れも少ないだろう。彼のスウィートな歌いっぷりはどの曲でも前面に出ているが、自分が心に留めるのはやはりバックの演奏。ハウス・バンドの「The Hi Rhythm Section」は、ホッジズ・ブラザーズ(The Hodges Brothers)という3兄弟を中心に組まれたバンドだそうで、それぞれがオルガン、ベース、ギターを担当(ちなみにドラムスはMGズ<The M.G.'s>のアル・ジャクソン・Jr.<Al Jackson Jr.>が担当している曲も!)。どの曲でも派手な演奏ではなく、抑制された都会的な音が痺れるほどカッコイイ。自分の好きなハモンド・オルガンの音も1-7のように音数は少なくとも特徴的な音色。ここにまた抑え気味のラッパが加わる。このラッパ担当がメンフィス・ホーンズ(The Memphis Horns)。そう、あのスタックス・レーベルでも活躍した彼らだ。つまり60年代から続くメンフィスのソウルでは彼らの活躍が欠かせないのだ。この辺りの相関図はややこしくて自分でも把握しきれていないが、とりあえずはこの音楽に身を委ねるのみ。

オークションにて購入(¥527)

  • CD  (2006/2/28)
  • Disc : 2
  • Format: CD, Import
  • Label : Music Club Deluxe
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新味覚 桑名店 @三重県桑名市 (※閉店)

2019年11月10日 | 三重県

久しぶりに三重県桑名市まで足を延ばした。パーキングに車を入れ、折り畳み自転車を取り出して市内を散策。昼をとうに過ぎていたが、おやつ感覚で桑名駅横のビル「桑栄ビル」2階にある「新味覚・桑名店」へ。こちらの開店は昭和43年(1968)というからもう50年を超えている。閑散とした1階からエスカレーターで2階へ上がると、このフロアーだけ人が歩いていて、店の前には待ち客の姿も。待っている間にもひっきりなしに持ち帰り客が立ち寄り、しばらくするとそこに”完売しました”の貼紙が貼られた。スゴイ。少し待っただけで中に入ることが出来た。店内はカウンター席のみ。店員は女性3人で切り盛りしている様子。餃子しかないので座れば自動的に「餃子」が出てくる。車があってビールは呑めない。そこで「新味覚」といったら”牛乳”。思い切って「牛乳」をお願いしてみた(笑)。コップに注がれた冷たい「牛乳」が置かれ、すぐに「餃子」も登場。

綺麗な焼きめのついた「餃子」はひと皿9個。野菜がギュッと詰まったような小振りな餃子で口当りは軽く、焼き加減良く、旨い。何個でもいけそう。卓上のオレンジ色をしたニンニクだれを小皿に追加。これも旨いなァ。さて、牛乳は…。中学生くらいの頃は何を食べる時でも冷たい牛乳を飲んでいたが、そういえば最近牛乳って飲んでない。これが餃子と合ってるかというと…どうだろう? うーん、よく分からない(笑)。よく分からないまま終了。おやつなので追加は止めておいた。店の外に出て持ち帰りカウンターで勘定してもらう。その時点で店は”準備中”になっていた。セーフ。(勘定は¥620)

※桑栄ビル閉鎖の為、令和2年7月28日を以って閉店されました

四日市本店の記事はこちら

 

 


 

↓ 昭和の香りがプンプンとする桑名駅横の「桑栄ビル(桑栄メイト)」(昭和48年・1973・建造)。日曜だからか、それとも寂れてしまったのか、2階のレストラン街以外はシャッターを閉めているテナントが多い。昭和生まれなら初めてでも懐かしさで胸いっぱいになること間違いなし(笑)。

 

 

 

 

 


 

餃子の新味覚 桑名店

三重県桑名市桑栄町2 桑栄メイト2F

 

( 三重 みえ 桑名 くわな 新味覚 しんみかく 新味覚桑名店 ギョウザ ギョーザ ミルク 牛乳 昭和 そうえいビル そうえいメイト デパート 駅ビル 廃業 )

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菊乃屋菓舗 @愛知県知多郡武豊町

2019年11月09日 | 愛知県(三河)

愛知県の武豊町での近代建築散策。早めの昼食を「大豊食堂」で食べた後に寄ったのは、すぐ近くにある和菓子屋「菊乃屋菓舗」。古い店だとは思うが、店構えが新しいのでまだ建て直したばかりのようだ。店前の駐車場に車を停めて中へ。真新しい店内にはガラスショーケースの中に様々な菓子が。見た感じ饅頭が多いようだ。この辺りには”浦島太郎伝説”があるらしく、それにちなんだ史跡も多いらしい(ただし”浦島太郎伝説”は全国に数多存在し、諸説あります)。こちらの店ではその”浦島太郎伝説”にちなんだ菓子も多く作られていて、ずばり「龍宮饅頭」というものもあったのでそれと、故事にちなんだ「四海波」、命名由来不明の「イトカワ饅頭」の3種類を購入した。購入して店を出て、建物を見上げると屋根の上に”浦島太郎”を発見(写真最下段)。

帰ってから包みを開けていただく。「龍宮饅頭」は皮に”龍宮”の文字の焼印が付けてある。黄身餡で、東海地方の人ならば「なごやん」に似ていると言えば分かってもらえる傾向の味。「四海波」は能の有名な謡曲「高砂」に出てくるめでたい祝言の一説だが、この地の海岸に四海波という龍宮の入口と言われる場所があるのだとか(←調べた)。薄く軟らかいふわっとした生地であんこが包んである。牛乳がつかってあるようで優しい甘さ。「イトカワ饅頭」はやけに沢山置いてあったから買ったのだが、パッケージを見てもどんな由来の菓子かよく分からなかった。帰ってから調べると、あの一世を風靡した小惑星探査機「はやぶさ」の帰還カプセルが武豊町で展示されたことがあり、それにちなんで作られたよう。つまり「イトカワ」とはあの小惑星のこと。その小惑星の形を模した菓子なのだとか(笑)。粉を吹いたというかフライ物のような見かけの茶色の皮の中に黄身餡が入っている。皮や餡には味噌が使ってあるようだ。どうして武豊町で「はやぶさ」だったんだろう?(勘定は¥500程)

 


 

↓ 武豊町は味噌と醤油の醸造元が多いことでも有名。こちらは「泉万醸造株式会社」(建築詳細不明)。道路を挟んで設備が設置してあったりと両脇に醸造設備が建ち並ぶ。敷地内の日本家屋には洋館と見られる建物も隣接していた(写真下2、3枚目)。

 

↓ 江戸文政年間創業という「(合)伊藤商店」(建築詳細不明)。「傳右衛門」という銘柄の味噌やたまりを製造している。

 

↓ 細い路地の両脇に立ち並ぶ「南蔵商店」(建築詳細不明)の醸造設備。車1台通るのがやっとという路地に香ばしい香りが漂っている。武豊町にはかつて50もの醸造所があったのだとか(現在は8軒)。

 

↓ 路地を自転車で散策していると秋祭りの準備に町の男衆が集まっているのに出くわした。

 

↓ 247号線沿いに建つ「ユタカフーズ株式会社」の洋館(建築詳細不明)。かなりしっかりと補修整備されている。大きな建物で、何といっても隅切屋根の破風部分の意匠が目を引く。

 

↓ こちらも醸造元の建物「(合)中定商店」(建築詳細不明)。閉まっていて入れないやと思ったら、入口は路地を入った別の場所にあったようだ。残念。

 

 


 

菊乃屋菓舗

愛知県知多郡武豊町大字冨貴字外前田19-1

 

( 武豊町 たけとよちょう 菊乃屋 きくのや きくのやかほ 和菓子 浦島太郎 竜宮 竜宮城 近代建築 味噌 醤油 たまり醤油 ) 

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