ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

蘭 @名古屋市中区・丸の内

2019年11月11日 | 名古屋(中区)

名古屋のビジネス街(かつては城下町)丸の内の珈琲専門店「蘭」へ。創業は昭和49年(1974)とのこと。昨年永く店を営っておられた主人が急逝され閉店の危機だったらしいが、隣の花屋の姉妹が後を継がれたらしい。旧店主の頃は一度も入ったことがなく、初めての訪問。店内に入ると年季の入ったダークウッドが基調となっていて落ち着いた素晴らしい空間。中2階があるのも素敵。入った途端にしっくりとくるいい雰囲気のスペース。これはどんなにお金をかけても造ることが出来ない、過ぎた時間のなせるワザ。口開けだったので窓際のテーブル席に座らせてもらって女性店主に「ブレンドコーヒー(蘭ブレンド)」を注文。

昼前とあって近辺のサラリーマンはまだ入って来ないが、ポツポツと1人客が入ってくる。サイフォンで淹れるというコーヒーが銘の入ったカップで供された。こういうのも全て受け継いでいるんだな。ピアノ・ジャズが静かに流れる店内でコーヒーを啜る。やや濃いめでしっかりと酸味も感じられるいい塩梅。一緒に出されたビスケットをつまみながらゆっくりといただいた(といってもどうしても長居出来ないタチなので滞在は15分)。名古屋市内のクラシックな喫茶店は、平成から令和にかけてのこの時期に大きな転換期に入っている。閉店廃業してしまった店、移転してしまった店、後を継がれた方が改装した店…。わざと昭和を匂わせるあざとい新店もあるが、古いままの空間を楽しめる喫茶店が随分と減ってしまった印象。コンビニで淹れたてのコーヒーが100円そこそこで買えてしまう時代だから仕方がない。そんな中でこちらはとても幸せな継承が実現したようだ。卓上のメニューを眺めていたらビールやワイン、ウイスキーもある。一番人気という「チーズトースト」やサンドイッチで呑むのもいいかも。(勘定は¥450)

 

 


 

↓ 丸の内の魚ノ棚通を歩いていて気になった緑のタイルでびっしりの住宅(建築詳細不明)。2階の戸袋まで緑のタイルという徹底ぶり。玄関引き戸のガラス面が大きいので何かの商店だったのかな。

 

↓ 名古屋市の登録地域建造物資産にも指定されている「平惣(有限会社平惣染色)」(昭和20年・1945・建造)。あまり用は無いけれどせっかく開いていたので入ってみれば良かったナ…。

 


 

 

珈琲専門店 蘭

愛知県名古屋市中区丸の内2-13-8

 

( 名古屋 なごや らん 喫茶 喫茶店 純喫茶 コーヒー 珈琲 モーニング 蘭スペシャル サンドウィッチ 近代建築 )


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