谷中の街の散策途中に寄った「谷中岡埜栄泉」。創業は明治33(1900)年。上野駅前の「岡埜栄泉総本家」の創業が明治6年なのだが、そこも暖簾分けらしいので、初祖とその後の同名異店の系譜はよく分からない事が多い。上野と一緒に根岸と本郷三丁目にも暖簾分けされたそうだから(総本家HPによる)、すぐ近くのここ谷中岡埜栄泉はそんな店のうちのどれかの系譜に当たるのかもしれない。
年季の入った木造瓦屋根の建物の上には風格ある木看板が掲げられていて素晴しい外観。ガラス引戸をガラガラと開けて店の中へ。ガラスケースの中にいくつかの和菓子が並べられている。もちろん頂いたのはこちらの名物ともいえる「豆大福」。少量で申し訳なかったが、奥から出ていらっしゃった主人に小袋に入れてもらい、散歩の途中で頂いた。
たっぷりの餅とり粉がまぶされた豆大福は、毎朝つくという餅がとても柔らかい食感。中には餡子と少し塩気のある豆(赤えんどう豆だとか)がたくさん入っていて、甘い中にもアクセントになっている。自分から豆大福を選んで食べる事は少ないが、素朴な旨さであっさりとお腹に納まった。散歩の途中で叶わなかったが、出来れば濃くておいしいお茶と一緒に食べたかったなァ。
↓ こちらに伺う前に訪れた上野池之端の近代建築「上田邸(旧忍旅館)」(下左・昭和4年建造)と煉瓦造の「東京動物園協会倉庫(旧都電変電所)」(下右・建築年不明)
↓ 明治43年(1910)建築の「吉田酒店(現・下町風俗資料館)」と、大正5年(1916)建築の「カヤバ珈琲」(※現在は創業家とは別の経営)
谷中岡埜栄泉 (やなかおかのえいせん)
東京都台東区谷中6-1-26
(谷中 岡埜栄泉 岡埜榮泉 谷中岡埜榮泉 おかのえいせん やなかおかのえいせん)
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