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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

市川團十郎特別公演「演奏」「男伊達花廓」「釣女」「迦具土之舞」 @名古屋市・御園座

2025年04月16日 | 歌舞伎・文楽

市川團十郎特別公演 「演奏」「男伊達花廓」「釣女」「迦具土之舞」(4月13日・御園座)

御園座で開催された市川團十郎の特別公演へ。3日間のみ、しかもそのうち1日は貸し切りということで実質2日間の開催。これは入手が無理かもと思ったが、行けそうな日曜日に絞ってトライ。事前に短い演目だろうことは予想出来たので2階席最後尾の安価な席狙い。すると意外にすんなりと手に入れることが出来た。

弁当を手に会場入り。御園座はコロナ禍以降、酒の持ち込みが出来なくなってしまったが、折角のハレの日なので復活させて欲しいなァ…。流石に公演日が少ないとあってほぼ満席の客入り。流石に最後尾席は遠いが、見やすい劇場なので視界は悪くない。

まずは高名な上妻宏光による三味線の独奏。彼の生演奏は初めてだが、まるでロックのギター・ソロ。フレットレスの棹を物凄い速さで動く指と撥捌きは超テク。どうしてあんな風に指が動くのか。詳しくなかったので帰ってから調べてみると、やはりロック演奏や海外活動歴もあるらしい。

続けて「男伊達花廓」。これはまるで成田屋のプロモーション・ヴィデオのよう(笑)。満開の桜の下、色気たっぷりの團十郎が颯爽と現れ、涼しい顔をしてちょちょいのちょいで暴れ者らをやっつけてビシッとにらみを決めて終わり。それにしても十三代目を襲名してからの團十郎は元々整った顔に、怪しいというか恐ろしいというか不思議な雰囲気を纏うようになってきたように思う。これが名跡の風格というやつか。

幕間を挟んで次は肩の力を抜いて楽しめる松羽目物「釣女」。独身の大名と太郎冠者が、願掛けに行って伴侶を釣り上げるというだけの話だが、お約束で大名には美女を、太郎冠者には醜女をというドタバタ劇。新十郎がいかにもモテなさそうな上の者という雰囲気があっていい感じ。にしても醜女を演じた九團次の化粧はやり過ぎなくらいブス(笑)。この化粧にも定型があったりするのかな。

最後の「迦具土之舞」は、海老蔵時代に海外でも演じたことがあるという演舞。こういうのはあんまり得意ではなかったが、以前に「スーパー歌舞伎」を観てからちょっと変わってきたかも。團十郎以外の他の演者は同じ衣装で現代的な照明なのでが誰かさっぱり分からない。年長の右團次だけは動きで分かったが(笑)。この日は予定通り短い演目ばかりだったがサクッと楽しめた。

 


 

一、演奏(えんそう)

上妻 宏光

二、男伊達花廓(おとこだてはなのよしわら)

五郎蔵     市川 團十郎
新造       市川 福太郎
門弟       市川 新蔵
同         市川 升三郎

三、釣女(つりおんな)

太郎冠者   市川 右團次
上臈       大谷 廣松
大名某     市川 新十郎
醜女       市川 九團次

「SOU~創~」より

四、迦具土之舞(かぐつちのまい)

市川 團十郎
市川 九團次
大谷 廣松
市川 右團次


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