ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

近江屋洋菓子店 本郷店 @東京・本郷 (※閉店)

2014年12月12日 | 東京都(老舗)

本郷三丁目駅から東京大学へ向かう本郷通り沿いにある老舗洋菓子店「近江屋洋菓子店・本郷店」。店の創業は明治17年(1884)。朝、宿泊していた「鳳明館台町別館」を出たあと、周辺の近代建築を見て廻り、休憩に選んだのがここ。本店の神田店へ行った事がある人なら分かると思うが、こちら本郷店はほぼ神田店と同じ造りで、中に入ってしまうと見分けがつかないくらい。この本郷店は昭和49年に造られたのだとか。ガラスのドアを開けて中に入ると左手には惣菜パン、右手にはガラスショーケースに入った洋菓子の数々が並んでいる。天井が高く、広々としていて気持ちがいい。現在主流の装飾過多なオシャレケーキとは違い、昭和の風情が色濃く残るクラシックなケーキだが、どれもとても美味しそう。そんな店の奥にはカウンターがあり、セルフで生ジュースとコーヒー、紅茶、スープなどがいただけるスペースがある。もちろん陳列してある商品を購入して持ち込んでもOK。本当は色々試してみたいのだが、宿で朝食を食べたばかりなので自粛して、飲み物代だけカウンターで支払い、スチロールのカップ(この店オリジナルのイラスト付き)を貰って席に着いた。

今日の生ジュース(内容は変わる)は「みかん」「いちご水」「バナナとほうれん草」。せっかくなのでと、少しづつ全種類いただいた。氷で冷やしてあるガラスの容器に入ったジュースを自分で注ぐ。どれも素材の味そのままで特に甘味を加えたりしていない(シロップは別にある)。朝から甘過ぎるのは…と思っていたので、そのスッキリさが嬉しい。これ、グラスならもう少し嬉しい。目の前ではキビキビと、そして黙々とケーキ作りをする職人の方達。そんな光景を見ながら、広いカウンターで持参していた冊子なんかを広げつつ、ゆっくりする時間は貴重。ついでにスープもいただいてみた。容器はかき氷に使うようなスチロール製小鉢。スープボウルを開けると熱々のスープが入っている。たしか「コンソメスープ」と書いてあったはずだが、中にはたっぷりの野菜と、ゴロゴロと牛肉のブツ切りが入っている。これがまた旨い。普通にお腹が減った状態なら何杯もおかわりしていただろう。朝から500円は店の前の通りを急ぐ学生諸君の身には安くないかもしれないが(今の子達はお金持ってんのかな)、この内容なら大満足。(勘定は¥540)

※残念ながら2017年4月末を以って閉店されました。

  ↓ 春日通りにある、エキセントリックな色に塗られた(笑)「さかえビル」(昭和9年・1938建造)と、そのすぐ隣の「本郷中央教会」(昭和4年・1933建造)

 

 

↑ 本郷の交差点にある江戸の町の境界を示した川柳「本郷もかねやすまでは江戸の内」で有名な「かねやす」(創業享保年間!)と、「弓町本郷教会」(大正15年・1926建築)

近江屋洋菓子店 本郷店

東京都文京区本郷4-1-7

(おうみや 近江屋 おうみやようがしてん 近江屋洋菓子店本郷店 近代建築)


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