The Scottish Play 2004 (DVD+CD) / Wire
このブログでは何度も紹介している、現在も活動を続けるロンドン・パンク~ニュー・ウェーヴの雄、ワイヤー(Wire)の2004年のライヴ・パフォーマンスを収録したDVDとCDのセット。彼らのライヴ作品は独自のサイトでも色々発表されていて、年代も多岐に渡るのでなかなか把握しづらい。この時はまだブルース・ギルバート(Bruce Gilbert)は在籍していた頃。なのでオリジナル・メンバーとしての演奏はこれで最後だったかもしれない。ドローン音(※単音の長い音)から始まる不穏な雰囲気で最初からシビレてしまうかっこよさ。
彼らが不思議なのはどの時代の音を聴いても古臭くならないこと。普通長い経歴を持つアーティストの音を聴くと、特に80年代の音なんかは時代特有の楽器(シンセサイザーなど)の音がいかにも古臭さを増長してしまって、今聞くと陳腐に聴こえることが多いが、彼らの場合は当てはまらない。もちろん自分のエコヒイキが入っているのは間違いないし、”時代を超えた”なんて大仰な事を言うつもりは毛頭無いが、結果的に「ロックでなければ何でもよい」という彼らのデビュー当初のスローガンが、ずっと貫かれているということなんだろう。
映像の方はさすがに歳をとった彼らの姿が年月の長さを感じさせるが、昔のように仁王立ちかと思いきやコリン・ニューマン(Colin Newman)が冒頭で意外に大きなアクションをするのでびっくりした。”クール且つ熱い”という感じのイメージが強い彼らのライヴだが、ここではえらく熱い。歳食ったオッサンがやる音楽ではないよね。アンコールなのか別撮りなのか分からないが、最後のプロジェクターを使った舞台装置と高速曲群も抜群にカッコイイ。とこれをCDの棚にしまおうとしたら、…あー、もう持ってた(←映像さえ完全に忘れている重症)。やってしまった…。
オークションにて購入(¥1,180)
ワイヤー