ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

東亭 (2) @岐阜県岐阜市

2017年12月27日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

夕闇迫る岐阜市今町の「東亭」へ。創業は明治中頃で現在4代目という貴重な”百年食堂”だ。煌々と照明が灯って「営業中」の看板も出ていたので2階へ上がっていくものの、ドアは閉まっている。すると「すいません」と気付いた主人が奥から出てきた。もちろん先客はゼロなのになぜかもう調理が進んでいる。どうもすでに出前の電話が入っていて開店前から忙しかったようだ。実際にまた次の電話注文が入っていた。テーブル席に座って寡黙な女将に、決め打ちしていた「中華そば」を注文した。

しばらくして運ばれた「中華そば」は、銘の入った丼ぶりで運ばれた。細かい刻み葱と蒲鉾、チャーシューとメンマがのっている。最初から胡椒が振ってあるのが”らしい”。出汁は煮干し、利尻昆布、ムロ節から引いているとのこと。見た目から優しい味のスープかと思いきや、ビッと塩分強め。メンマにもしっかりと濃い味が付いているので余計にスープが濃く感じる。さすがにこれだと飲み干せない。麺は細麺。カレンダーが岐阜市ではお馴染みの「桔梗屋」だったので、たぶんそこだろう。チャーシューは噛み応えのあるタイプ。スルッと完食。130年前も前という創業当時に中華そばはまだ無かったかもしれないが、昔からこの店に伝わる中華そばがこれと同じで、それを味わうことが出来たのだとしたら感慨深い。(勘定は¥400)

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↓ 大工町の「市立岐阜小学校」の南に建つ、洋館もある「旧・青木医院」(建築詳細不明)。下見板張りで上げ下げ窓。軒下の意匠も洒落ている。人気が無く、現在の用途は不明。

 

 

 


 

 

東亭

岐阜県岐阜市今町3-18

 

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なか川 @名古屋市東区・高岳

2017年12月27日 | 名古屋(東区・北区)

いつ頃からあるのかは知らないのだが、店構えからしてかなり年季が入っていそうな東区高岳の鳥料理「なか川」。ガラス木戸を引いて中に入ると右側が調理場、左側が小上がりになっている。中も年季が入った佇まいで、壁には往年のドラゴンズの選手のサイン色紙が飾ってあった。ここではまだ黒電話も現役のようだ。一朝一夕では作り出せない味のある雰囲気。調理場には3人も居て、給仕女性も2名と、人気があるだろうことを予想させる。この日も自分が座った席の壁向こうの隣の間にグループ客が居るようで、賑やかな声が聞こえていた。

まずは酒をぬる燗でもらう。徳利とガラスのぐい飲みで届けられた酒は「賀茂鶴」。つまみには「みぞれ和え」をお願いした。小鉢の中には軽めに湯通しした鶏肉に大根おろしがのせてある。ふわっとした食感で、シンプルだが最初のつまみには最適。鮮度の良さが感じられる。すぐに酒と「きも桑やき」を追加。「桑やき」は小鉢の中にキャベツの千切りが敷いてあり、その上に。甘辛く味付けがしてあるが、辛味がやや強め。山椒も入っているのかな。肝の舌触りと濃い味付けがよく合っている。途中にはキャベツで口直し。品書きには丼ぶり物や「チキンチャップ」なんてのも。確かにご飯が食べたくなるゾ。(勘定は¥2,000程)

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↓ 建物好きには有名な白壁の「中産連ビル」(昭和38年・1963・建造)。設計はル・コルビュジエに師事した坂倉準三(※「岐阜市民会館」も彼の設計)。白い窓枠がランダムに配置されたモダニズム建築の傑作。織物を編んだような異なる色に輝くタイル壁もイイ。コレを読んでから観ると楽しいです。

 

 

 


 

 

鳥料理 なか川

愛知県名古屋市東区泉2-22-22

 

( 名古屋 なごや 高岳 泉 なかがわ 鶏料理 桑焼き くわやき 近代建築 名古屋渋ビル研究会 名古屋渋ビル手帖 モダニズム モダニズム建築 中産連ビルディング )

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