Motel Shot / Delaney & Bonnie and Friends (1971)
デラニー(ディレイニー)&ボニー(Delaney & Bonnie)と彼らの周辺アーティストが発表したジャム・セッション的な録音を収録したアルバム。近年このアルバムが語られるときには「元祖アンプラグド」なんて言われることもあるが、しっかりとエレクトリックな楽器も入っているようだし、タイトルからいくとツアー先のモーテルで一発録りしたしたように受け取れないこともないが、まとまりのある録音なのできちんとスタジオで収録されているんじゃないかな。気になる録音参加メンバーは、主だったところだけでも、デラニーとボニーに加えてデイヴ・メイソン(Dave Mason)、レオン・ラッセル(Leon Russell)、デュアン(デュエイン)・オールマン(Duane Allman)、グラム・パーソンズ(Gram Parsons)、カール・レイドル(Carl Radle)、ボビー・ウィットロック(Bobby Whitlock)、ジム・ケルトナー(Jim Keltner)、ボビー・キーズ(Bobby Keys)他と、超豪華。エンジニアにはドアーズ(The Doors)で有名なブルース・ボトニック(Bruce Botnick)もクレジットされている(プロデュースはデラニー自身)。
コーラスの付け方やピアノ、タンバリンの音など、白人ながらゴスペルに強く影響を受けた音楽で、メインのボニーの声はとてもソウルフルに響く。線が細そうに見える彼女の歌唱は、声だけ聴いていたら黒人と間違えるような迫力と響きが。ちょうど同時期のアレサ(Aretha Franklin)のライヴ・アルバム「Amazing Grace」と同様のフィーリング。久々に大きなスピーカーで鳴らして聴いてみたが、印象が全然違う。こういう音楽はイヤホンとかラジカセサイズでチマチマ聴くもんじゃないナ…。この辺りの音楽は実際にキリスト教を信仰していて、教会音楽に触れていたり、ブルーズの背景など、歌詞の意味がよく分かっていないと本当の意味で理解は出来ないのだろう。アメリカの教会だって色々あって音楽が伴うとは限らないし。にしても、参加メンバーの凄さ(ノンクレジットでジョー・コッカーやクラプトンも参加していると言われている)。どうして当時の彼ら2人にこれほどの求心力があったのだろう。
オークションにて購入(¥618)
- CD (2013/6/12)
- Disc : 1
- Format: CD, Original recording remastered
- Label : ワーナーミュージック・ジャパン