Led Zeppelin (Deluxe Edition) / Led Zeppelin (2014)
2014年に始まったレッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)のオリジナル・アルバムのデラックス化。ことあるごとに御大ジミー・ペイジ(Jimmy Page)は、(新しい音源は)もう無い、もう無いと虚言を繰り返し(笑)、結局ファンにオリジナル・アルバムも再度買わせるご存じ付録商法。アナログ、初CD化、リマスター化、紙ジャケ化、そして再度リマスター+おまけの今回と「もう付き合いきれねえよ」と思うものの(実際付き合ってきたのだ…)、おまけがテイク違いとかミックス違いでなくライヴ音源とあってはコロッと方針を変え購入。それでも発売から今まで買わなかったのがせめてもの抵抗という、手玉に取られまくりファンの情けない状況だ(苦笑)。
正直もうリマスターの成果なんてどうでもいいので、肝心のライヴ音源。1969年10月のパリ、オリンピア・シアターでの録音で、全9曲を収録。この音源は2007年にパリのラジオ局で再発見され、放送されたものが元になっていて、再放送後はブートレグ(海賊盤)となって出回ったものだそう(もうこの頃にはカタギになっていたので詳しいブート事情はよく知らない)。ファースト・アルバムが発売されてから9ヵ月程とあって、バンドが昇り調子でピチピチの鮮度があり、ロバート・プラント(Robert Plant)の高音ヴォーカルは凄いし、ジミーのギターはボウイング(バイオリンの弦を使った奏法)を含めどんどんオリジナリティーを増している。そして、底を支えるリズム隊(John Bohnam, John Paul Jones)は鉄壁。ベースの音がよく出ているのに対し、バスドラの音は引っ込み気味ではあるが、元がラジオ音源なので若干のバランスのばらつきは仕方がない。しっかり会場の空気感も捉えられていて、モノラル録音だが、それが逆に迫力を増しているよう。
このシリーズ、ディスク2(コンパニオン・ディスクと呼ばれている)の方はミックス違いとかでお茶を濁しているアルバムが多いので、買う気が起こるのはフェイヴァリットの「Jenning Farm Blues」が入っている「Ⅲ」と、未発表が多い「コーダ」くらいだが、少々難があっても全部ライブ音源を付ければさぞかし凄い事になっていただろうに。各期のライヴのマスター音源、絶対持ってるからね、ジミーは。
amazonにて購入(¥1,019)
- CD (2014/6/24)
- Disc : 2
- Format: CD, Import
- Label : Atlantic