My Generation ( MOJO Magazine) / Various Artists
英音楽誌「MOJO」の2015年8月号は、ジャケットから分かるようにザ・フー(The Who)に代表される60年代初期のモッド(モッズ)音楽集。副題は「15 Tracks Of '60s Beat-Filled Teenage Mod Angst」となっていて、ザ・フー自身の曲は収録されていないものの、レアなカヴァー曲が2曲(03、14)収録されている。ピート(Pete Townshend)自身、過去に「自分達はモッドなんかじゃなかった」と言ってみたり、「他の3人は違うけど自分だけは間違いなくモッッドだった」と言ってみたりと、モッド文化とザ・フーを巡ってはいつも論争があったが、現在はモッド文化を象徴するバンドだったという史観が定着したんじゃないか。このコンピの収録曲は以下の通り。
01 The Pretty Things - Don't Bring Me Down
02 Bo Street Runners - Bo Street Runner
03 Larry's Rebels - It's Not True
04 The Mike Cotton Sound - Make Up Your Mind
05 The Stormsville Shakers - Number One
06 The Artwoods - Can You Hear Me
07 The In Crowd - Stop! Wait A Minute
08 John's Children - But She's Mine
09 The Fleur De Lys - Wait For Me
10 The Golden Dawn - My Time
11 The Sons Of Adam - Mr You're A Better Man Than I
12 Andy Ellison - Cornflake Zoo
13 Katch 22 - Major Catastrophe
14 The Rockin' Vickers - It's Alright
15 The Syndicats - Crawdaddy Simone
ストーンズ(The Rolling Stones)最初期メンバーのディック・テイラー(Dick Taylor)が在籍したプリティ・シングス(The Pretty Things)、ロン・ウッド(Ron Wood)の兄のバンド、アートウッズ(The Artwoods)、マーク・ボラン(Marc Bolan)の在籍したバンド、ジョンズ・チルドレン(John's Children)など興味深いバンドが収録されているし、曲も他のアーティストで有名だったりするモッズらしさいっぱいの曲が並ぶ。どんなムーヴメントでも、周辺バンドはわんさか居て、もちろんあっという間に消えていく訳だが、キラリと光るバンドが居て、そこをすくい上げるようなこういう企画をやらせたら、やはり「MOJO」や「UNCUT」(最近精彩を欠いているが)などのイギリスの音楽誌は強い。