Feel So Bad / RCサクセション (1984)
RCサクセションが世間の注目を浴び、一般にも名を知られるようになり、その後一段落した(と自分では感じていた)頃に発売されたアルバム。アルバム・タイトルや「BAD SIDE」と銘打たれたA面の曲目でもうかがい知ることが出来るが、前作あたりから事務所移籍騒動などがあり、清志郎はそのいら立ちを直接的に曲にぶつけている。後年も同様のプロダクション関係のトラブルを抱え、彼特有の言葉を操って状況を歌にしているが、このアルバムでの清志郎は怒りのあまり当たり散らしているとでもいった風情で直情的。それでも日本語のロックとして成立しているところがすごい。もともと辛辣な歌詞を作っていたし、ライヴでは更にセンセーショナルだったらしい(70年代の彼らを生で見てみたかった…)彼らだけれど、久々に過激な歌詞。今は「いい子ちゃん」のロック・アーティストばかりだからこういう裏の話はここまであからさまには表に出てこないが、こういう状況でも曲にしてしまう気概は見習ってもらいたいもの(老婆心ですが…)。
でも実は自分はこの頃のRCはあまりしっかり聴いていない。興味が大きく洋楽にシフトしていた事もあり、このアルバムも借りて聴いたぐらいだったはず。それともレンタル・レコードだったか(そんなものがあったんです、あの時代)。アルバム「BEAT POPS」位からの独特なヴォーカル録音もあまり好きではなかった。後年になって再び興味が湧いてきて後悔する事しきりです。
一方「GOOD SIDE」と名付けられたB面は一転してポップな曲調でA面とは別人のよう。どちらかというとこちらのサイドがRCらしい良質なポップス。でもいつも聴いてしまうのはハードな「BAD SIDE」の6曲。
オークションにて購入(¥518)