Funkadelic Live: Meadowbrook, Rochester, Michigan 12th September 1971 / Funkadelic (1996)
ジョージ・クリントン(George Clinton)率いるファンカデリック(Funkadelic)のライヴ盤。発売当初はまだPファンクをかじりかけで、ライヴまでは行き着いていなかった。何しろ全体像が掴みにくく、活動も継続していたのでどこから聴いたらいいか全然掴めなかった。アルバムもかっこいいものとピンと来なかったものがあり、分かり易いジェームス・ブラウン(James Brown)と違って今でも区別は怪しい。そのJBのバンドからメンバーを引き抜いているから更にややこしいね。
ほぼ同メンバーでのパーラメント(Parliament)と平行しての活動だけにどの辺りに活動の区切りを付けていたのか分からないが、一聴してわかる違いはヘヴィーなギター。エディー・ヘイゼル(Eddie Hazel)の弾くギターはジミヘン(Jimi Hendrix)ばりにファズの効いたサウンドで、ファンクというよりはハードロック。当然ジミの影響は顕著で、彼の与えたインパクトはロック界だけではない事を再認識。ジミのメジャー活動期間って66年から亡くなる70年までのたった4年程度…。凄い。
時々マイクが歪むこのライヴ盤の音場はなかなかリアルで、少ない資料であるステージ写真とともに想像をかきたたせるに充分。ミシガンでのライヴだから彼らのお膝元だ。でも残念ながら会場の歓声とかはほとんど聴こえず、ライヴ会場の臨場感という意味では希薄。あって無いような構成で、じわじわと盛り上がっていく演奏。後年の派手でワーッとにぎやかなステージとは違い地味ではある。ただ本当言うと個人的には「Maggot Brain」のような叙情的な曲は苦手。
腕っこき達を束ねていくジョージ・クリントンはイメージからいくとJBよりは緩い統率だったとは思うが実際はどうなんだろう。JBはかなり厳しかったと聞く。いや、でもそんな緩い統率では百戦錬磨の強者を束ねるのは無理だろうなぁ。
ブックオフにて購入(¥500)