マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ラブソングができるまで

2007-04-26 11:37:31 | 映画ー劇場鑑賞
ーラブソングができるまでー
2007年 マーク・ローレンス監督 ヒュー・グラント 、ドリュー・バリモア 、ブラッド・ギャレット 、クリステン・ジョンストン 、キャンベル・スコット 、ヘイリー・ベネット

【解説】
80年代に人気絶頂だった元ポップスターと失恋で書くことをやめてしまった作家志望の女性が、ラブソングを作ることになるラブコメディ。『ブリジット・ジョーンズの日記』のヒュー・グラントが元ポップスターを、『チャーリーズ・エンジェル』のドリュー・バリモアが作家志望の女性を演じる。監督は『トゥー・ウィークス・ノーティス』のマーク・ローレンス。元ポップスター役ではじけるヒュー・グラントの魅力と、ロマンチックなラブストーリーの行方に注目。

【あらすじ】
すっかり人気のなくなった80年代のポップスター、アレックス(ヒュー・グラント)。そんな彼のもとに、人気絶頂の歌姫からデュエット曲の作曲と収録のオファーが舞い込む。絶好のカムバック・チャンスを得るアレックスだったが、彼に作詞の経験はない。そこで、彼は作家志望のソフィー(ドリュー・バリモア)を巻き込むことに。 (シネマトゥデイ)

【感想】
ラブコメ専門家のヒューとドリューです。
初共演って、今までなかった方が不思議な感じです。
ヒューはこの役のためにピアノも踊りも特訓したらしいですが、ピアノを弾く格好はとても良かったけど、踊りはダサイ。
でも、そこが面白くて大好きです。

ちょっとここでお断り、私はたぶんヒューが好きです。
一番ののお気に入りは「アバウトアボーイ」のヒューです。

私は80年代は子育ての真っ最中で、世の中のことから外れていましたから、よくわからないのですが、冒頭のビデオクリップは笑えました。
エンドタイトルにも使われていましたが、飽きなかった。
面白い。
 劇中グループ「ポップ」のビデオクリップ

誰が考えたんだか、時代について行けないアイドルスター、しかもグループの二番手って、面白すぎる設定です。
いかにもプライドだけ高くて中身のない人物のアレックス(ヒュー・グラント)。
「自分は過去に生きるんだ」なんて開き直っていても、あわよくば、あまり努力もみっともないマネもせずに、復活したいとうじうじしているいじけた中年男。
ぴったり!ーというか、うまい演技というか…。

一方のソフィー(ドリュー・バリモア)も恋人とも恩師とも思っていた人から、裏切られて自分に自信をなくしている。
隠しても隠しきれない、その変人ぶりがとてもキュート。

この二人が自分の人生の復活をかけて、曲を作る過程が丁寧に描写されていて、そこがすごくよかったと思いました。

あとのいざこざは、ラブコメなんだから仕方がないという感じで、あまり力が入っているようには見えませんでした。

そこがちょっと残念かなあ。
新しい二人の道が提示されていなかった気がしました。

でも、デートにはお薦めです。
二人で一生懸命創り上げたもの、それはかけがえのない二人のオリジナルだ、と自信を持っていただきたいです。

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

2007-04-26 11:31:12 | 映画ー劇場鑑賞
ー東京タワー オカンとボクと、時々、オトンー
2007年 日本 松岡錠司監督 リリー・フランキー原作 オダギリジョー 、樹木希林 、内田也哉子 、松たか子 、小林薫 、冨浦智嗣 、田中祥平 、谷端奏人 、渡辺美佐子 、佐々木すみ江 、原知佐子 、結城美栄子 、猫背椿 、伊藤歩 、勝地涼 、平山広行 、荒川良々 、辻修 、寺島進 、小島聖 、吉本菜穂子 、光石研 、千石規子 、仲村トオル 、土屋久美子 、小泉今日子 、板尾創路 、六角精児 、宮崎あおい 、田口トモロヲ 、松田美由紀 、柄本明 、田中哲司 、塩見三省 、岩松了 、江本純子 、安藤玉恵 、栗原瞳 、麻里也 、竹下玲奈 、小林麻子 、ぼくもとさきこ

【解説】
リリー・フランキーが亡き母への思いをつづって、200万部を超える大ベストセラーとなった同名の自伝小説の映画化。監督を『さよなら、クロ』の松岡錠司、脚本をリリーと同郷の松尾スズキが担当し、社会現象的なブームにまでなった原作の映画化に挑んだ。主人公の“ボク”にオダギリジョー、“オカン”にベテラン女優の樹木希林。昭和から平成を見つめてきた東京タワーをめぐる母子の深い愛情のドラマに胸打たれる感動作。どこか頼りなくナイーブな主人公を演じたオダギリジョーがハマリ役。

【あらすじ】
1960年代。3歳のボク(オダギリジョー)は、真夜中に玄関の戸を蹴破って帰ってきた酔っぱらいのオトン(小林薫)にいきなり焼き鳥の串を食べさせられてしまう。オトンに手を焼いたオカン(樹木希林)はボクを筑豊の実家に連れ帰り、妹の“ブーブおばさん”の小料理屋を手伝いながら、女手一つでボクを育て始めるのだった。 (シネマトゥデイ)

【感想】
本を読んで、長々と号泣しましたので、一人で見に行って大丈夫かと不安でしたが、うるうるする箇所は何度もありましたが、号泣はしなくて、ほっとしました。

樹木希林さんがうまいのはあたりまえとしても、オダギリジョーがリリーさんの雰囲気をよく出していて、心情がよく表れていました。

観客も、よく知っているお話という雰囲気で、語られるエピソードに親しみのこもった笑い声が上がり、映画館の中はとてもいい雰囲気でした。

それだけに、映画が語る以上に観客の心は盛り上がっていたと思います。

オカンがお金がないという話で「これに使ったからね」と言って、卒業証書を示すシーン、私も機会があったら使わせていただきたいと思いました。

渡辺美佐子さんと佐々木すみ江さんの両おばあちゃん、さすがの熱演でした。

オトンの小林薫さんもよかった。
この夫婦関係は、樹木希林さんの実生活も映し出しているようで、興味深いものでした。
お互い、思い合っていても一緒にいるとうまくいかない夫婦関係もあるのでしょうね。
人間って、一筋縄ではいかない生き物です。

息子がおかあさんに持つ感情は、今も昔も同じだと思います。
ただ、少し古いタイプの男たちは、それを表現することが格好悪いことだと教えられて来たのでしょう。
リリーさんのように、お母さんが好きで当たり前だし、お母さんが自分にしてくれたことを思ったら、放ってはおけないという気持ちになるのも自然なことだと思う。
そこを素直にストレートに語ったものだから、多くの読者の共感と感動を呼んだのでしょう。

息子たちよ、優しい気持ちはわかっているから、オカンが病気や老人になる前に、もっと素直に愛情表現しましょう。
そしてもっとデートしようよ。

この作品は、誰にも感情移入せずの作り方に、好感が持てました。
「東京タワー~」の原作に感動した方に、お薦めです。