ーサン・ジャックへの道ー
2005年 フランス コリーヌ・セロー監督 ミュリエル・ロバン 、アルチュス・ドゥ・パンゲルン 、ジャン=ピエール・ダルッサン 、マリー・ビュネル 、パスカル・レジティミュス 、エメン・サイディ 、ニコラ・カザレ 、マリー・クレメール 、フロール・ヴァニエ=モロー
【解説】
キリスト教の聖地サンティアゴへの巡礼の道のりを、ひょんなことからともに旅するはめになった男女9人の心の交流を描くヒューマンドラマ。それぞれに問題を抱えた登場人物たちが、一緒に歩くことで自身を見つめ再生してゆく姿を、『女はみんな生きている』のコリーヌ・セロー監督がユーモラスに描く。出演は『アメリ』のアルチュス・ドゥ・パンゲルン、『ダニエラという女』のジャン=ピエール・ダルッサンら実力派が結集。世界遺産の巡礼路の美しい景色に心癒される。
【あらすじ】
母親の遺産を相続するため、険悪な仲の3兄弟ピエール(アルチュス・ドゥ・パンゲルン)、クララ(ミュリエル・ロバン)、クロード(ジャン=ピエール・ダルッサン)は、聖地サンティアゴまでの巡礼路を一緒に歩くはめになる。アラブ系少年やワケありの女性など9人からなる一行は、さまざまな思いを胸に長い旅に出る……。 (シネマトゥデイ)
【感想】
予告編を見ただけで、面白そう、見たい!!と思い、わくわくして出かけました。
私事ですが、数年前に熊野古道を滝尻王子から熊野本宮まで、2日間ぶっ続けで歩いたことがあります。
荷物が重くて歩けなくなり、同行の若者に持ってもらったこと、宿に着いたらすぐに荷物を送り返したことを思い出しました。
また、途中の木陰の森林浴の気持ちよかったこと、昼食にと宿の人が作ってくれた小さいおにぎりさえ、疲れてノドが通らなかったこと。
足が痛くなって、日も暮れかけて、やっと目的地に着いた喜び。
参加して良かったー、思いました。
でも、歩く喜び、癒しの効果って大きいんですよね。
日本が今、ウォーキングブームなのもわかる気がします。
しかも、この行程は1500キロ、2ヶ月歩きづめの巡礼の旅。
すごいなあ。
結論からーいやあ、すごく面白かった。
「女はみんな生きている」のコリーヌ・セロー監督の映画を気に入った人なら、絶対気に入るでしょう。
彼女ははっきりと「自分は無神論者」だと語っています。
宗教映画ではありません。
文明や都市、あるいは社会への風刺や皮肉が満載、なのに嫌みじゃなく、見終わった後はとても温かい気持ちになりました。
うまいです。
三人兄弟の母が亡くなって、弁護士に呼ばれた。
そこで知らされた母の遺言「別荘と預金、すべて寄付します、ただし、三人兄弟がサン・ジャックへの巡礼を一緒に成し遂げたら三人に遺します」。
この三人の兄弟、とても仲が悪い。
よるとさわると喧嘩ばかり。
長兄のピエールは会社の社長。仕事人間。自殺願望の妻がいる。
真ん中は女性クララ、高校の教師、ダンナは失業中、子供二人。
末っ子のクロードは離婚した男性。
年頃の娘一人。
アル中、定職に就いたこともない。
こんな兄弟を持って、しっかりもののクララが怒っているわけも理解できるけど、ちょっと言い過ぎ、やり過ぎ。
ガイドのギイを先頭に、巡礼一行が集まって出発です。
ギイも有色人種、仕事柄留守がちなので家庭は崩壊寸前のようです。
一人で参加の中年女性マチルダ、離婚して、病気と闘っている。
アラブ人の高校生、ザイードとラムジィ。
同級生のフランス人カミーユとエルザ、の計9人。
ザイードはカミーユに片思いをしているので、ラムジィをイスラム教の聖地メッカにいくとだまし、ラムジィの母親には文字のよめないラムジィに文字を読めるようにすると嘘をついて旅費を出させての参加でした。
出発して間もなく、いきなり兄弟のバトルが始まる。
そして、アゴが上がって、なんども休憩。
宿泊地は予約がきかない、早い者勝ちのベッドの取り合い。
こんなでこぼこなメンバーだと、他のグループより早く到着するわけがありませんから、いつでも大騒ぎです。
そして、それぞれが見る夢、久しぶりにシュールな映像で楽しめました。
どたばたコメディ、どの場面も風刺が効いていて面白い。
声をたてて笑ってしまいました。
でも、どこか温かい。
冷たい感じのクララだって、ラムジィに字を教えることで自分も癒され、最後には彼を引き取ります。
いがみあっている人たち、みんなで巡礼の旅に出てみるのもいいかもしれないですね。
人生に、何が要って、何が要らないか。
慈しむべきものは何で、捨てるべきものは何か、よーくわかるかもしれませんね。
お薦めです!!
2005年 フランス コリーヌ・セロー監督 ミュリエル・ロバン 、アルチュス・ドゥ・パンゲルン 、ジャン=ピエール・ダルッサン 、マリー・ビュネル 、パスカル・レジティミュス 、エメン・サイディ 、ニコラ・カザレ 、マリー・クレメール 、フロール・ヴァニエ=モロー
【解説】
キリスト教の聖地サンティアゴへの巡礼の道のりを、ひょんなことからともに旅するはめになった男女9人の心の交流を描くヒューマンドラマ。それぞれに問題を抱えた登場人物たちが、一緒に歩くことで自身を見つめ再生してゆく姿を、『女はみんな生きている』のコリーヌ・セロー監督がユーモラスに描く。出演は『アメリ』のアルチュス・ドゥ・パンゲルン、『ダニエラという女』のジャン=ピエール・ダルッサンら実力派が結集。世界遺産の巡礼路の美しい景色に心癒される。
【あらすじ】
母親の遺産を相続するため、険悪な仲の3兄弟ピエール(アルチュス・ドゥ・パンゲルン)、クララ(ミュリエル・ロバン)、クロード(ジャン=ピエール・ダルッサン)は、聖地サンティアゴまでの巡礼路を一緒に歩くはめになる。アラブ系少年やワケありの女性など9人からなる一行は、さまざまな思いを胸に長い旅に出る……。 (シネマトゥデイ)
【感想】
予告編を見ただけで、面白そう、見たい!!と思い、わくわくして出かけました。
私事ですが、数年前に熊野古道を滝尻王子から熊野本宮まで、2日間ぶっ続けで歩いたことがあります。
荷物が重くて歩けなくなり、同行の若者に持ってもらったこと、宿に着いたらすぐに荷物を送り返したことを思い出しました。
また、途中の木陰の森林浴の気持ちよかったこと、昼食にと宿の人が作ってくれた小さいおにぎりさえ、疲れてノドが通らなかったこと。
足が痛くなって、日も暮れかけて、やっと目的地に着いた喜び。
参加して良かったー、思いました。
でも、歩く喜び、癒しの効果って大きいんですよね。
日本が今、ウォーキングブームなのもわかる気がします。
しかも、この行程は1500キロ、2ヶ月歩きづめの巡礼の旅。
すごいなあ。
結論からーいやあ、すごく面白かった。
「女はみんな生きている」のコリーヌ・セロー監督の映画を気に入った人なら、絶対気に入るでしょう。
彼女ははっきりと「自分は無神論者」だと語っています。
宗教映画ではありません。
文明や都市、あるいは社会への風刺や皮肉が満載、なのに嫌みじゃなく、見終わった後はとても温かい気持ちになりました。
うまいです。
三人兄弟の母が亡くなって、弁護士に呼ばれた。
そこで知らされた母の遺言「別荘と預金、すべて寄付します、ただし、三人兄弟がサン・ジャックへの巡礼を一緒に成し遂げたら三人に遺します」。
この三人の兄弟、とても仲が悪い。
よるとさわると喧嘩ばかり。
長兄のピエールは会社の社長。仕事人間。自殺願望の妻がいる。
真ん中は女性クララ、高校の教師、ダンナは失業中、子供二人。
末っ子のクロードは離婚した男性。
年頃の娘一人。
アル中、定職に就いたこともない。
こんな兄弟を持って、しっかりもののクララが怒っているわけも理解できるけど、ちょっと言い過ぎ、やり過ぎ。
ガイドのギイを先頭に、巡礼一行が集まって出発です。
ギイも有色人種、仕事柄留守がちなので家庭は崩壊寸前のようです。
一人で参加の中年女性マチルダ、離婚して、病気と闘っている。
アラブ人の高校生、ザイードとラムジィ。
同級生のフランス人カミーユとエルザ、の計9人。
ザイードはカミーユに片思いをしているので、ラムジィをイスラム教の聖地メッカにいくとだまし、ラムジィの母親には文字のよめないラムジィに文字を読めるようにすると嘘をついて旅費を出させての参加でした。
出発して間もなく、いきなり兄弟のバトルが始まる。
そして、アゴが上がって、なんども休憩。
宿泊地は予約がきかない、早い者勝ちのベッドの取り合い。
こんなでこぼこなメンバーだと、他のグループより早く到着するわけがありませんから、いつでも大騒ぎです。
そして、それぞれが見る夢、久しぶりにシュールな映像で楽しめました。
どたばたコメディ、どの場面も風刺が効いていて面白い。
声をたてて笑ってしまいました。
でも、どこか温かい。
冷たい感じのクララだって、ラムジィに字を教えることで自分も癒され、最後には彼を引き取ります。
いがみあっている人たち、みんなで巡礼の旅に出てみるのもいいかもしれないですね。
人生に、何が要って、何が要らないか。
慈しむべきものは何で、捨てるべきものは何か、よーくわかるかもしれませんね。
お薦めです!!
もう終わっちゃったかと思ったら、まだ上映してる、見に行こうかどうしようか・・・・
でもたぶん行かずに終わりそう~
少なくとも、DVDになったら必ず見るね。
兄弟もツアーの参加者なんだね、予告でどうして兄弟だけの巡礼の旅に他の人がいるんだろう?って思ってたの。
ギイのツアーに参加した格好です。
ガイドがいないと迷子になりそうだわ。
1500キロ、想像できません。
ヨーロッパは広いねー。
前半はずっと上り坂、ピレーネの山を越えて行く、難行苦行です。
たしかこちらでは3月からやってたような・・・・?
楽しかったです、ありがとね。
パンフについていた地図を見て、改めてすごいな~と感心しました。
あのアル中のおじさん、これからもアル中続けるのかしら?あの旅で、ちょっとは気持ち変わったのかなぁ?
ピレネーって結構高い山々ですよね?
あんなの普通の人たちがあんな装備で超えられるのね。でもアルプスのような険しい山並みじゃないみたいですね。なだらか~~な丘みたい。
いろいろな見方があって、楽しい映画ですよね。
前半はずーっと登りで、見ている方もしんどかったね。
ガイドのギイが「景色も見てないし!」と怒っているシーンで、あ、私もだ、と思いました。
いろんな人に、感情移入して見てしまう映画でした。
本当に風景の移り変わりも凄くって、砂漠みたいなところから岩場から、草原から、それらを見ているだけでも癒されそうです。
「人生に、何が要って、何が要らないか。
慈しむべきものは何で、捨てるべきものは何か。」
本当にようさんのおっしゃる通り、今の生活では埋もれてしまって見えないものが見えてくるのでしょうね。
みなさんがお遍路さんに行かれたりする訳が分かったような気がします(笑)
ようさん、ロッキーも早く見て様子教えてね!
面白そうよね。
還暦ロッキーなんて、と思っていましたが、予告編を見ただけで泣きそうです。
とても楽しくて感動的な映画でしたよねー。
と私は去年映画祭で観て大絶賛したのに、蓋をあけてみたら、物足りないと感じる人もいるようです・・・。
が、マダムようさんは力強く「すごく面白かった」と書かれていて、嬉しくなりました。
というわけで、TBさせていただきましたー。
かえるさんも気に入られたように、私も大のお気に入りです。
冒頭の写真、何度見ても面白いです。
疲れきって、どこでもいいから泊めてもらいたい、という表情。
心がひとつになっていますよね。笑!!
これからも、よろしくお願いします。
ああ、熊野古道行かれたんですか?
到着した時は、格別のものがありますね。
映画の巡礼は、平坦な道がほとんどとはいえ、2ヶ月にも及ぶということが、ちょっとびっくりしますね。