マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ダイアナの選択

2009-04-10 10:24:30 | 映画ー劇場鑑賞
ーダイアナの選択ーTHE LIFE BEFORE HER EYES
2008年 アメリカ
ヴァディム・パールマン監督 ユマ・サーマン(ダイアナ・マクフィー)
エヴァン・レイチェル・ウッド(ダイアナ・マクフィー(高校時代))エヴァ・アムリ(モーリーン)オスカー・アイザック(マーカス)

【解説】
ローラ・カジシュキー原作の小説「春に葬られた光」を『砂と霧の家』のヴァディム・パールマン監督が映画化した心理劇。銃乱射事件に巻き込まれた女子高生の過去と現在を交互に見せつつ、彼女の人生をしっかりと見すえる。10代の主人公に『アクロス・ザ・ユニバース』のエヴァン・レイチェル・ウッド。成長した主人公を『キル・ビル』のユマ・サーマンが演じている。過去にとらわれた女性の衝撃的な運命の行く末に目を見張る。(シネマトゥデイ)

【感想】
高校生のダイアナ(エヴァン・レイチェル・ウッド)は登校後、いつものように親友のモーリーン(エヴァ・アムリ)とトイレでおしゃべりに興じていた。そんなとき、突如銃声と叫び声が聞こえ、しばらくすると銃を手にしたクラスメートが乱入して来る。いきなり彼女たちは目の前に銃口を突きつけられ、死ぬのは二人のうちどちらかだと言われ……。(シネマトゥデイ)

【感想】
この映画は、構成と編集に細心の注意を払ってあるので、軽々しく結末は言えません。

サスペンスではなく、命の意味を問うものなので、重いテーマですし、セリフの一言一言に哲学的な意味を求めてしまうので、なかなかしんどい映画です。

ダイアナ、17歳。
母親に反抗的で、学校でも問題児です。
マリファナ、ドラッグ、ろくでもない男とのセックス、あげくの中絶。
それでも彼女は、将来を夢見ていて、それには勉強も必要だということも承知している。
真面目なモーリーンとの友情。
考え方も夢も違うけど、大親友。

授業前、モーリーンと教室の前のトイレで化粧直しをしていると、突然銃声が響いた。
コロンバイン高校と同じ、高校生による銃乱射事件が勃発。
犯人は、トイレにも侵入してきてダイアナとモーリーンに銃を突きつけた。
哀願する二人に「どちらかを殺す。どっちだ?」と。

ダイアナ、32歳。
新進気鋭の哲学教授の夫と、小学生の娘。
自分自身も大学で美術を教えている。
平和で理想的な暮らしだが、あの事件が今も彼女を苦しめている。
そして、今日は15年目の記念日。

彼女の目に映った人生という意味の原題なのでしょう。
でも、あの多感で気難しい17歳のダイアナが、32歳のダイアナへと成長したということが、私には少し不自然に感じられて、最後はかなり混乱してしまいました。

☆ネタバレ
モーリーンは、宗教心に厚い人だから直ちに自分が犠牲になると申し出ました。
ダイアナは、自分のたとえ理想の人生であっても、この事件のことや自分のやってきたことでうまくいかないなら、モーリーンを生かせようという自己犠牲の気持ちが芽生え、決断させたのでしょうか?

このへんの意見が分かれるところでしょう。
私はその前に、そんな理不尽な申し出をする犯人に、若い女性の気持ちが振り回されることこそが許せないと憤ってしまいました。

高校銃撃事件という、それだけでも悲惨な事実を入れたことが、観客を惑わす結果になったのかとも思いました。
この映画のテーマが、最後にしかわからないので、観客がダイアナとともに成長できなかったように思いました。

エヴァン・レイチェル・ウッドはまだ20歳くらいなんですね。
いつも、難しい役をしています。
これも、かなり大変な役だと思いました。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ネタばれ (ミーママ)
2009-04-10 18:37:25
ほんと、この映画の感想は、ネタばれなしでは言えないところがつらいね~~(^^ゞ

一瞬親友の手を話して、自分が助かりたい、と思ったやましさ・・・ね~
でも、あんな奔放な生活してたら、あんなに理想的な人生が送れるとは思えないよね~
でもそこが少女なんでしょうかね。

大人になったダイアナの娘役の子、可愛かったね。

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ミーママへ (マダムよう)
2009-04-11 08:35:01
>でも、あんな奔放な生活してたら、あんなに理想的な人生が送れるとは思えないよね~

ミーママもそうう思った?
私もそこがひっかかった。
あとでわかるんだけどね。
その間が、「なんで~?」という感じ。
32歳のダイアナが理想的過ぎだものね。

でも、記念日の高校で受付の人が「サバイバーはあちら」というところ、ドキッとしたわ。
生き残ったことが罪なような、なんか、辛い一言でした。
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