
ー華麗なるギャツビーーTHE GREAT GATSBY
2012年 アメリカ
バズ・ラーマン監督 F・スコット・フィッツジェラルド原作 レオナルド・ディカプリオ(ジェイ・ギャツビー)トビー・マグワイア(ニック・キャラウェイ)キャリー・マリガン(デイジー・ブキャナン)ジョエル・エドガートン(トム・ブキャナン)アイラ・フィッシャー(マートル・ウィルソン)ジェイソン・クラーク(ジョージ・ウィルソン)アミターブ・バッチャン(マイヤー・ウォルシャイム)エリザベス・デビッキ(ジョーダン・ベイカー)
【解説】
数々の名作を世に送り出した作家F・スコット・フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」を実写化したドラマ。快楽的な生活を送る謎の富豪ギャツビーの意外な正体を、ある女性との恋を絡めながら映す。レオナルド・ディカプリオが、人並み外れた容姿と富を兼ね備えたギャツビーをクールに演じる。『マイ・ブラザー』のトビー・マグワイアやキャリー・マリガンらが共演。『ムーラン・ルージュ』などのバズ・ラーマン監督ならではの絢爛(けんらん)を極めたビジュアルも見ものだ。
【あらすじ】
ニック(トビー・マグワイア)が暮らす家の隣に建つ、ぜいを凝らした宮殿のような豪邸。ニックは、そこで毎晩のように盛大なパーティーを開く若き大富豪ジェイ・ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)と言葉を交わす仲になる。どこからやって来たのか、いかにしてばく大な富を得たのか、なぜパーティーを開催し続けるのか、日を追うごとに彼への疑問を大きく膨らませていくニック。やがて、名家の出身ながらも身寄りがないこと、戦争でさまざまな勲章を受けたことなどを明かされるが、ニックはこの話に疑念を持つ。(シネマトゥデイ)
【感想】
原作はフィッツジェラルド、文学作品なのに、なぜ3D上映もあるのか?
私は2Dで見ましたが、その理由は明白でした。
バズ・ラーマン監督の見せたかったものは、豪華絢爛のパーティーシーンだから!でしょう?
確かに、すばらしい!!
2Dでも十分なので、映画館の大スクリーンで見て欲しいです。
第1次世界大戦後、戦争バブルに沸く1920年代のアメリカ。
証券会社に勤めているニック(トビー・マグワイア)は、その狂騒のそばにいても、自分は貧しいサラリーマンだった。
ニックの隣の豪邸には若き大富豪ジェイ・ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)が住んでいて、夜ごとに政財界や芸能界のセレブを招いて、盛大なパーティーを開いていた。
デイジー
ニックの従妹デイジー(キャリー・マリガン)が、ニックの家の入江を挟んで対岸のお屋敷に住んでいた。
デイジーは、シカゴの大富豪トム・ブキャナン(ジョエル・エドガートン)の妻だった。
トムには愛人がいた。
自動車修理工場のウィルソン(ジェイソン・クラーク)の妻マートル(アイラ・フィッシャー)。
それを知ったニックはショックを受けるが、デイジーに告げる勇気もなかった。
デイジーの夫トムとその愛人マートル
ある日、ギャツビーからパーティの招待を受けた。
めくるめく華やかなパーティ、その中にこの屋敷の主ジェイ・ギャツビーがいた。
☆ネタバレ
ギャツビーとデイジーは、昔、デイジーの家のパーティで出会い、恋に落ちた。
ところが、ギャツビーは将校で、戦地へと赴かなければならなかった。
デイジーはギャツビーが帰還するのを待てずに、トム・ブキャナンから求婚され、結婚してしまったのだ。
帰還したギャツビーはその事実を知って、なりふり構わずお金を稼ぎ、成功を遂げ、大富豪となった。
そして、デイジーのために彼女の対岸に屋敷を構え、彼女がド派手なパーティの噂を聞きつけやって来るのを待っていた。
そして、とうとうニックという仲介者を見つけた。
ニックに段取りをしてもらって、ギャツビーはニックの家でデイジーに会えることになった。
再び出会ったギャツビーとデイジーは甘い時間を取り戻し、ギャツビーは失った過去を取り戻せると思った。
デイジーに、トムと離婚して一緒になることを迫るのだがー。
このレオ君登場までの時間が長い。
いつ出てくるのかと、待ちくたびれるほどでした。
でも、満面の笑顔で登場してからの展開は早かったです。
さすが、バズ・ラーマン監督、映像美で見せてくれましたね。
デイジーは悪女だと聞いていましたが、こういう女性はいるんじゃないかなあ。
かっこいい制服姿の将校に恋をしたけど、彼の不在が続くと不安になって、年上の頼れそうな人が愛をささやいてくれると、ふとなびいてしまった。
でも、結婚生活には夢がなく不幸な気持ちだけど、子供は可愛くて寂しさを我慢している。
お金がない生活なんて、考えられない。
こんな人、今もたくさんいそうですよね。
一方、ギャツビーの方は、野心家でロマンチスト。
自分の出自を恥じていて、劣等感の裏返しで、良家のお嬢様にすっかり心を奪われてしまった。
彼女のことが忘れられない。
彼女の気まぐれわがままさえ、いとしい。
男性は、こういう人に共感するのでしょうね。
最後は、ギャツビーの悲劇で終わってしまったけど、デイジーやトムも罪の意識からは逃れられないという感じでした。
この配役はぴったりじゃないかなあ。
美男美女はいいなあ。
この後、1974年版の「華麗なるギャツビー」を見たので、参考に書いておきます。
ー華麗なるギャツビーーTHE GREAT GATSBY
1974年 アメリカ
ジャック・クレイトン監督 F・スコット・フィッツジェラルド原作 フランシス・フォード・コッポラ ロバート・レッドフォード(ジェイ・ギャツビー)ミア・ファロー(デイジー・ブキャナン)ブルース・ダーン(トム・ブキャナン)カレン・ブラック(マートル・ウィルソン)スコット・ウィルソン(ジョージ・ウィルソン)サム・ウォーターストン(ニック・キャラウェイ)
【解説】
「或る男の一生」「暗黒街の巨頭」に続くF・スコット・フィッツジェラルドの小説3度目の映画化。1920年代のアメリカ上流階級を舞台に、ひとりの富豪ジェイ・ギャツビーの知られざる過去を通して、非情な社会の現実を描くが、華やかな雰囲気がそのまま作品の色となり、メロドラマ的な印象が残る。脚本はF・F・コッポラ。(allcinema ONLINE)
【感想】
新作を見てから、この旧作を見ると、いかにも地味な感じ。
ロバート・レッドフォードは、ギャツビーには知的すぎるんじゃないかなあ。
ギャツビーは成り上がりだから。
でも、それはそれでとても素敵。
彼なら、夢中になるわ♡
当時はとても暑かったんだなあ。
みんなすごい汗をかいていました。
そりゃそうだね。
どんな高級ホテルでさえも冷房なんてなかったんだから。
ラストが、新作とはずいぶん違っていました。
真実を隠して夫に窮地を救ってもらおうとするこのデイジーは、悪女だと思いました。
どちらにしても、当時、「良家のお嬢様が貧しい青年とは結婚できないのよ」とデイジーがいうのも納得できます。
自分の娘に「女の子は可愛いおばかさんでいいのよ」と。
これも、デイジーの本音でしょう。
自分を知り、自分の意志を貫くのは大変なこと。
愛のない破綻した結婚生活でも、「それが運命」と身を委ねていた女性も多かったことでしょう。
それから、1世紀たった今日の日本でも、やはり女性の自立は大きな課題ではないでしょうか?
そして、もうひとつのテーマ、ギャツビーがお金と手間をかけて取り戻そうとした過ぎ去った時間、それはやはり取り戻せるものではありません。
なにもかも刻々と変わってしまうもの。
彼を悲劇へと導いたものは、絶望的な希望だったのですね。
前作で???だった部分を みんな答えてくれるような今回の映画。
デカプリオ登場シーンの満面の笑みには思わず笑ってしまいました。
デイジーは絶対にキャリー・マリガンがピッタリ。
綺麗な映画だけれどやっぱり 苦手!
私は 美男美女のハッピーエンドが「良いわ!笑!
あの登場シーン、良かったよねー。
キャリー・マリガンもぴったりでした。
ハッピーエンドじゃなかったけど、あの切なさも良かったわ。