ー幸せへのキセキーWE BOUGHT A ZOO
2011年 アメリカ
キャメロン・クロウ監督 マット・デイモン(ベンジャミン・ミー)スカーレット・ヨハンソン(ケリー・フォスター)トーマス・ヘイデン・チャーチ(ダンカン・ミー)パトリック・フュジット(ロビン・ジョーンズ)エル・ファニング(リリー・ミシュカ)ジョン・マイケル・ヒギンズ(ウォルター・フェリス)コリン・フォード(ディラン・ミー)マギー・エリザベス・ジョーンズ(ロージー・ミー)アンガス・マクファーデン(ピーター・マクレディ)カーラ・ギャロ(ロンダ)ステファニー・ショスタク(キャサリン・ミー)
【解説】
閉鎖した動物園付きの家を買った主人公と2人の子どもたちが、愛する人の死から立ち直り、感動の奇跡を起こすまでを紡ぐヒューマン・ドラマ。イギリスのコラムニストであるベンジャミン・ミーの実体験を基に『あの頃ペニー・レインと』のキャメロン・クロウがメガホンを取り、『インビクタス/負けざる者たち』のマット・デイモンが主人公を演じる。ほかに、スカーレット・ヨハンソンやトーマス・ヘイデン・チャーチ、エル・ファニングらが共演。繊細で希望にあふれるストーリーや、シガー・ロスのメンバーであるヨンシーが手掛けた音楽にも癒やされる。
【あらすじ】
半年前に愛する妻を失ったベンジャミン(マット・デイモン)は仕事を辞め、悲しみの渦中にいる14歳の息子と7歳の娘と共に郊外へ引っ越す。そこは閉鎖中の動物園で、敷地内には動物が暮らしていた。ベンジャミンは動物園の再建を決意するも、資金難が発生するなど悪戦苦闘の日々が続く。しかし飼育員や地域の人々に支えられ、少しずつ再建は進んでいき……。(シネマトゥデイ)
【感想】
この作品、邦題と予告編のお陰で損をしていると思います。
ママをなくした一家の、ありがちな幸せへの頑張り~頑張って幸せになりました…だと思ってスルーしかけました。
でも、この話は実話だそうで、結構骨太でしたよ。
原題通り「動物園を買いました」でよかったんじゃないかな?
愛する妻、子供たちにとってはかけがえのない母を亡くして、なかなか普通の生活に戻れないベンジャミン(マット・デイモン)と長男ディラン(コリン・フォード)、長女ロージー(マギー・エリザベス・ジョーンズ)。
ベンジャミンは、町中に妻の面影を感じて辛い毎日。
反抗期のディランは学校で問題ばかりおこし、とうとう退学になってしまう。
環境を変えようと、郊外の1軒の売り家にたどり着く。
理想の家と気に入ったのだが、この家には問題があった。
動物園付きだったのだ。
☆ネタバレ
この動物園は、所有者が亡くなってから彼の遺産で運営されていたが、営業の許可が下りず、飼育員たちのボランティアのような活動で維持していた。
そこには、虎やライオンやグリズリーといった大型動物もいた。
家と動物園とを切り離さないのが条件。
ベンジャミンは、周りから無謀と言われながらも、手探りで動物園の経営に乗り出した。
特にディランは心を開かず、非協力的だった。
それでも、走り出した動物園の再開。
まずは、営業許可をもらえるように動物園を建て直さなければならなかったし、資金も必要、飼育員との信頼関係を築くのも大変なことだった。
飼育係の主任ケリーにスカーレット・ヨハンソン、ベンジャミンの兄にトーマス・ヘイデン・チャーチ、ディランの初恋の人になるリリーにエル・ファニング。
それぞれの個性がぴったりと融合して、ディランの成長を軸に、夢の動物園の実現に向かって力を合わせて行く過程がよく描かれていました。
そこが、ただの感動ものに終わらなかったんだと思いました。
個性派俳優たちが個性を消して、等身大の人物を演じていて、それがステキな作品にまとまった感じでした。
いい作品でしたよ。
ロージーが幼い女の子ながら、一家の母親的目線で見てたりする(彼女にとっては無意識)のが凄いです。
役人と従業員の確執もユーモラスに描いてましたね。
ロージーに触れませんでしたが、かわいいねえ。
しかも、立ち位置がお母さん。
けなげでしたね。
うちも、長男の反抗期のとき、長女がずいぶん慰めてくれました。
女の子って、しっかりしてるわ。