マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

かいじゅうたちのいるところ

2009-12-18 10:26:11 | 映画ー劇場鑑賞
ーかいじゅうたちのいるところーWHERE THE WILD THINGS ARE
2009年 アメリカ
スパイク・ジョーンズ監督 マックス・レコーズ(マックス)キャサリン・キーナー(ママ)マーク・ラファロ(ママの恋人)ローレン・アンブローズ(KW)クリス・クーパー(ダグラス)ジェームズ・ガンドルフィーニ(キャロル)キャサリン・オハラ(ジュディス)フォレスト・ウィッテカー(アイラ)ポール・ダノ(アレクサンダー)

【解説】
世界中で愛されている絵本「かいじゅうたちのいるところ」を実写化したファンタジー・アドベンチャー。原作者モーリス・センダックたっての希望により、『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』のスパイク・ジョーンズがメガホンを取る。冒険の旅に出る少年には、子役のマックス・レコーズを抜てき。マックスの母親を『カポーティ』のキャサリン・キーナーが演じる。スパイク・ジョーンズ監督ならではのセンスが光る怪獣たちのビジュアルを堪能したい。

【あらすじ】
いたずら好きなマックス(マックス・レコーズ)はいつものようにママ(キャサリン・キーナー)とケンカして、外に飛び出してしまう。ふと気付くとボートに乗っていたマックスは、海を渡り、ある島にたどり着いていた。島に住んでいる怪獣たちはマックスを見つけ、王様に仕立て上げるが……。(シネマトゥデイ)

【感想】
久しぶりに試写会が当たって、見てきました。
子供たちがまだ小さかった頃、絵本の読み聞かせをやっていたこともあり、この名作絵本も覚えていました。
親しみやすい特徴的なセンダックの作品。
最近では、オバマ大統領もご推薦とか。
子供の絵本なのに、あまりドラマチックではありません。

映画は、ママと息子のお話でした。
はじめから、自分の子供時代や、自分の息子の子供時代を思い出しながら見ることでしょう。

私は夫と見たのですが、彼は、最初からマックス(マックス・レコーズ)のことが理解できず、すやすや眠ってしまいました。
彼は、はじめから大人なんてあてにしない、自立した子供時代を送ったようです。

マックスに共感できる人は、子供時代に寂しい思いをした人ではないかな?
愛されたくて、かまって欲しくて、叱られてもいいから大人に振り向いてもらいたい一心で、いろんな悪さをしてくれます。
その渇望は、大人の想像を超えているようです。
頭もいいし、感受性が豊かな子供なんですね。

うちの二男を思い出しました。
「手に負えない」
私は極力そう考えないように努力したけど、学校の先生には言われたなあ。
傷ついたわあ。
でも!!そういう子供ほど、周囲の軋轢にもまれて成長するものです。
うちの二男も立派な社会人になりましたよ。
「手に負えない子供」を育てているお母さん、希望を持って育ててくださいね。

そのマックスの心の風景でもあるかいじゅうたちのいるところ。
ママと喧嘩をして飛び出したところから、マックスの心の冒険が始まったのです。
喧嘩しているマックスの心の風景は、寂しく殺伐としています。
色のあまりない、枯れ草や砂漠でできている世界。
それだけでも、かわいそうな感じです。

キャロルはかんしゃく持ちで乱暴者だけど、それは寂しいから。
ほんとうは、みんなに優しくしてもらいたい。
一番マックスに似ていて、二人は友情で結ばれる。
KWが好きなのに、ふたりはいつもうまくいかない。
ダグラスはそんなキャロルに寛大だ。

ジュディスはマックスが傷つくことをずばずば、言いたいことを言う。
それをだまって受け入れる恋人のアイラなど、かいじゅうたちの個性が際立っていて面白い。

子供たちで暮らすのは、ピーターパンのネバーランドみたい。
なかなかまとまらないし、楽しい遊びも最後には悲惨なことになってしまうし、キャロルはどんどん荒んで行く。
マックスはお母さんがいてくれたらいいなあと思う。

おかあさんて、わからずやで自分勝手だけど、やはり子供には帰る場所なんだなあ。

かいじゅうたちのいるところから、帰ってきたマックス。
ひとまわり成長して帰ってきたね。

私も、ほっこりと幸せな気分になりました。

かわいい子には旅をさせよ。
心の旅でも、子供は成長するんだね。
子供は偉大です。