“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術ニュース●NEDO、計算科学を活用したファインセラミックス製造の革新的なプロセス開発基盤の構築に着手

2022-06-28 09:36:07 |    化学
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、ポスト5G・6G通信分野などで、さまざまな電子部品やその製造設備などに使用されるファインセラミックス部材の産業競争力確保のため、革新的なプロセス開発基盤の構築に取り組む「次世代ファインセラミックス製造プロセスの基盤構築・応用開発」事業に着手する。

 同事業では、これまで行われてきた「経験と勘」などに基づくファインセラミックス製造のプロセス開発を変革し、計算科学との融合・連携によってプロセス開発期間を大幅に短縮するプロセス開発基盤を構築する。

 また構築したプロセス開発基盤を活用する企業が、幅広く製品開発に適用できるよう支援することにより実用化を加速し、2035年におけるファインセラミックス部材の出荷額約1兆円の増加(2019年比)につなげ、日本のファインセラミックス産業の競争力強化を目指す。

 同事業では、一企業では困難な、ファインセラミックスの一連の工程を対象とした製造プロセス技術と計算科学の融合・連携により、ファインセラミックスのプロセス・インフォマティクス技術を確立するとともに、これらの技術を活用する企業が、幅広く製品開発に適用できるよう支援する。

 これにより実用化を加速し、2035年にはファインセラミックスの出荷額を2019年比で約1兆円の増加につなげ、ファインセラミックス産業の競争力強化を目指す。また従来よりも大幅に低い焼成温度条件下における焼結技術などの革新的なプロセス技術の開発により、2035年に年間約247万トンの二酸化炭素(CO2) 削減が期待できる。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>



【1】事業名
次世代ファインセラミックス製造プロセスの基盤構築・応用開発

【2】事業期間
研究開発項目1:2022年度~2026年度(予定)
研究開発項目2:2024年度~2026年度(予定)

【3】事業規模
55.9億円(予定)

【4】研究開発テーマ名および実施予定先

1 革新的プロセス開発基盤の構築
2 革新的プロセス開発基盤の応用開発

国立研究開発法人産業技術総合研究所
一般財団法人ファインセラミックスセンター
株式会社村田製作所
京セラ株式会社
太陽誘電株式会社
AGC株式会社
日本特殊陶業株式会社
日本ガイシ株式会社
TOTO株式会社
株式会社ノリタケカンパニーリミテド
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「プロジェクトマネジメントの基本がこれ1冊でしっかり身につく本」(株式会社TRADECREATE イープロジェクト 前田和哉著/技術評論社)

2022-06-28 09:35:33 |    情報工学



<新刊情報>



書名:プロジェクトマネジメントの基本がこれ1冊でしっかり身につく本

著者:株式会社TRADECREATE イープロジェクト 前田和哉

発行:技術評論社

 同書は、プロジェクトマネジメントについて基本から学ぶことのできる入門書。プロジェクトマネジメントの基礎知識について解説した後、プロジェクトを「立ち上げ」「計画」「実行」「監視・コントロール」「完了」という5つの段階に分け、各段階において実施すべきこと、注意すべきポイントについて丁寧に解説していく。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「新体系・大学数学 入門の教科書<上><下>」(芳沢光雄著/講談社)

2022-06-27 09:45:31 |    数学



<新刊情報>



書名:新体系・大学数学 入門の教科書<上><下>

著者:芳沢光雄

発行:講談社(ブルーバックス)

 高校までの数学と大学数学のギャップは大きい。ε‐δ論法や1次独立・1次従属など、新しい言葉や定義が立て続けに出てきて、抽象的な概念の理解を要求される。大学数学は他の学問と比べて、最初の一歩をよく理解することが極めて重要である。そこさえクリアすれば、じつに楽しい学びの世界が広がっている。同書は、冒頭で述べたようなギャップを埋めることを主な目的として、さらに、大学数学の導入部分の簡単なガイドを兼ねることも目標とする、まさに入門の教科書である。上下2巻を読まれた暁には、大学数学全般の入門部分を一通りつかめるように構成してある。
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◆科学技術<テレビ番組情報>◆NHK「サイエンスZERO」/BSフジ「ガリレオX」他>

2022-06-27 09:44:53 |    ◆TV番組◆



<テレビ番組情報>




プロジェクトX<4Kリストア版>(選) NHK‐BSプレミアム  毎週火曜日 午後9時00分~ 午後9時43分

6月28日(火) パンダが日本にやって来た

 1972年中国政府から日本に贈られたカンカンとランラン。日本中が初めてのパンダに熱狂した。一方で受け入れた上野動物園の飼育員たちは悪戦苦闘。当時パンダは幻の動物といわれ、飼育に関する情報がほとんどなかった。担当になったのは不思議と動物に好かれる名物飼育員。信頼関係を築こうと声をかけ続けた。来日10日目、オスのカンカンが風邪をひいてしまう。悪化させれば命の危険もあった。重圧の中、飼育チームの選択は?

出演:黒柳徹子

司会:国井雅比古、久保純子

語り:田口トモロヲ

コズミック フロント  NHK‐BSプレミアム  毎週木曜日 午後10時~11時00分

6月30日(木) 冒険者たちが語る太陽系のヒミツ 太陽と水星(選)

 太陽系の謎を解き明かしてきた科学者たちの貴重な証言で迫る大冒険の舞台裏を紹介するシリーズ。今回は、太陽と水星のヒミツに挑んできた探査機や研究をくまなく見ていく。

地球ドラマチック  NHK‐Eテレ  毎週土曜日 午後7時~7時45分

7月2日(土) 幻の野生馬 子馬ドットの四季

 四季折々、さまざまな表情を見せるハンガリーの大平原「プスタ」。世界でも珍しい野生馬が暮らす。そのうちの1頭、子馬・ドットの物語。春に誕生したドットは両親に見守られて成長し、夏を迎える。恵の雨で草原は湿地帯となり、ドットは仲間たちとの遊びの中で絆を強めていく。そして厳しい乾期と冬を共に乗り越える。草原に生きる野鳥や小動物の姿を交え、大平原に生きる野生馬の姿を伝える(2020年/スウェーデン・ドイツ)

ガリレオX  BSフジ  毎週日曜日 午前11:30~12:00分(隔週新作)

7且3日(日) ドローン研究最前線(再放送)

 これまで私たちにとって遠い存在だった空の世界を身近なものにした、無人航空機「ドローン」。ドローンと聞くと、まずダイナミックな空撮映像などのエンターテイメントをイメージをするかもしれないが、一方、災害現場で消防隊員が人名救助に活用しているという一面もある。このようなドローンの技術は近年目覚ましい進展を遂げ、今もなお、様々な研究が進んでいる。それにより一体どのような社会へと変わるのだろうか?SF作品のような無数のドローンが街中を飛び交う未来は訪れるのだろうか?空の世界を大きく変えるドローン研究の最前線に迫まる。

主な取材先:野波健蔵(先端ロボティクス財団)
      山本嶺(電気通信大学)
      松田隆志(報通信研究機構)
      ハミングバード ドローンスクールお台場
      焼津市消防団 ドローン隊「SKY SHOOT」

サイエンスZERO  NHK‐Eテレ  毎週日曜日 午後11時30分~0時00

7月3日(日) 薬開発からバイオマシンまで! “タンパク質”人工合成の世界(アンコール放送)

 生命を駆動する超重要部品「タンパク質」。人体で10万種類、生物全体では900億種類に及ぶといわれ、それぞれ形も機能も違う多様な精密部品だ。今、ねらいのタンパク質を自在に作り出せる技術が進歩し、薬の開発や副作用をなくす研究に革命を起こしている。さらに、ある生物の嗅覚受容体タンパク質を合成してマシンに組み込むことで、ガンを早期発見できるセンサーまで登場。タンパク質の科学の最前線に迫る。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「動かして学ぶAI・機械学習の基礎」(Laurence Moroney著/オライリー・ジャパン)

2022-06-27 09:44:33 |    情報工学



<新刊情報>




書名:動かして学ぶAI・機械学習の基礎~TensorFlowによるコンピュータビジョン、自然言語処理、時系列データの予測とデプロイ~

著者:Laurence Moroney

訳者:菊池 彰 

発行:オライリー・ジャパン

 人工知能研究の第一人者であるAndrew Ngとともに、TensorFlowの開発と普及に尽力し、Coursera教材を共同で作成したり、人気の高い講座をいくつも担当するなど、機械学習の教育に長年携わってきた著者による、とてもわかりやすい実践的な入門書。AIや機械学習の初学者がゼロから学んでいけるように、コードをステップバイステップで解説し、Google Colabで実際に動かしながら理解を深める実践的なアプローチを取っている。Web、モバイル、クラウド、組み込み向けの豊富な具体例を通して、TensorFlowの基本知識、モデル構築の勘所、画像からの特徴量検出、自然言語処理、公開データの活用、モデルを使用するAndroidやiOSアプリの作成、Webおよびクラウド上へのモデルのデプロイといった実践的な知識とテクニックを習得できる。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ヒトはなぜ死ぬ運命にあるのか」(更科 功著/新潮社)

2022-06-24 09:36:45 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:ヒトはなぜ死ぬ運命にあるのか~生物の死 4つの仮説~

著者:更科 功

発行:新潮社

 寿命って何だろう? なぜ、私たちは進化の末にそれを獲得していったのか?約40億年前に誕生した初期の生物に、寿命はなかった。にもかかわらず、死ぬことは必要だった――生物は進化し、多様性を生み出し、複雑な構造となったからだ。生物は生き残るため、寿命を得たのである。「死」に関する4つの仮説の歴史的な盛衰を通して、生物の「寿命」がどのように生まれたのかをひもといていく。
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●科学技術ニュース●トヨタ、電動車用バッテリーの技術を活用した住宅用蓄電池システムを発売

2022-06-24 09:36:04 |    電気・電子工学
 トヨタは、顧客に安心して使って頂けるよう「安全・長寿命・高品質・良品廉価・高性能」のコンセプトで電池を開発しており、長年にわたる電動車の開発で培った高度な電池技術と、車載部品・ユニットを活用した住宅用蓄電池システム「おうち給電システム」を開発し、8月よりハウスメーカーや総合施工会社を通じて、日本国内で販売する。

 「おうち給電システム」は、トヨタの電池制御など電動車用バッテリーの技術を応用しており、電池の安全性を確保するとともに、8.7kWhの定格容量と5.5kWの定格出力を備え、平時だけではなく、災害などによる停電時にも家全体に電力を供給することができる。

 また、太陽光発電システムと連携することで、昼間と夜間それぞれの時間帯において、顧客のニーズに合せた最適な電力供給を可能にし、その導入により太陽光という再生可能エネルギーの利用促進にもつながると考えている。

 トヨタならではの機能として、同システムは電動車(HEV・PHEV・BEV・FCEV)のAC100V出力からの給電に対応しており、停電時に家庭のバックアップ電源として、電動車に蓄えた電気が使えて安心な暮らしを送ることが可能。<トヨタ>
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●科学技術ニュース●産総研と埼玉大学、「測定時間1分」と「超高感度」2種のウイルス検出法を開発

2022-06-24 09:35:36 |    生物・医学
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「IoT社会実現のための革新的センシング技術開発」で、産総研と埼玉大学は、このたび、測定時間1分でインフルエンザウイルスを検出できる超高速ウイルス検出法と、PCR法を超える検出下限100コピー/mLの感度を実現した超高感度ウイルス検出法をそれぞれ開発した。

 開発した検出法は、施設などの入り口で来訪者のウイルス保有の可能性を“その場検査”するといった、効果的な感染対策の実現につながることが期待できる。

 同事業で産総研はデジタル検出法に、埼玉大学が開発した凝集誘起発光(AIE)試薬を取り入れることで、従来の迅速抗原検査キットに比べて格段に高速となる、1分以内にウイルスを検出できる新たな手法を開発した。

 さらに産総研は、デジタル検出法に高濃度の磁気微粒子を用いる増感技術を組み合わせた新規検出法により、従来のPCR法を超える検出下限100コピー/mLの超高感度ウイルス検出を実現させた。これらの検出法で、唾液検体中のウイルスが検出できることも確認している。

 今後は、新型コロナウイルスやノロウイルスなどを対象とした検出法の実証に取り組むとともに、微量のウイルスをその場で検出可能なシステム“ウイルスゲートキーパー”の実用化に向けた研究開発を進める予定。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「基礎からのWeb開発リテラシー」(増井敏克著/技術評論社)

2022-06-24 09:35:10 |    情報工学



<新刊情報>




書名:基礎からのWeb開発リテラシー

著者:増井敏克

発行:技術評論社 

 プログラミング言語は学んでアプリを作ったけれど、実際にWebに公開するのは不安がある。個人でWebサイトを作った経験はあるが、仕事とするには何に注意をすればいいのかわからない。このような悩みを解消するには、実際のWeb開発がどのような流れで作られているのかを知ることが近道。利用者として何気なく使っているWebアプリやWebサイトを開発者側からの視点で捉えることで、Web開発の全体像が見えてくる。Web開発で使われる基本的な用語を整理しながら、Webシステムがどのように作られているのかを押さえていこう。IT業界で仕事をしたいと考えている方だけでなく、新入社員の研修で何を教えれば良いのかわからないという方にとっても、Web開発の全体像を押さえるために最適な1冊となっている。好評既刊「基礎からのプログラミングリテラシー」「基礎からのIT担当者リテラシー」と同様、イラストを豊富に掲載している。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「進化を超える進化」(ガイア・ヴィンス著/文藝春秋)

2022-06-23 09:35:35 |    生物・医学



<新刊情報>




書名:進化を超える進化~サピエンスに人類を超越させた4つの秘密~

著者:ガイア・ヴィンス

訳者:野中香方子

発行:文藝春秋

 元「ネイチャー」誌編集者が贈る、かつてない人類史。人間はどこから来て、どこへゆくのか?この古くて新しい問いに答えようとする新たなる名著が誕生した。著者はいう。並はずれた種である人類は、いま超生命体になりつつある、と。その超生命体=ホモ・オムニス(集合性人類)とは何者なのか?同書は宇宙の誕生から説き起こし、人類という種がいかにして自分たちを変え、自然との関係を変えてきたかを語りつくす。その語り口は、自然科学と人文科学が融合した、現代ならでは知見を縦横無尽に往来する、ビッグ・サイエンスにしてビッグ・ヒストリーといえる。人間をここまで変えてきた進化、なかんずく文化の進化がいかになされたのか。著者は4つの要素がそれを推し進めたのだという。火。言葉。美。時間。この4つの要素と人類の物語は新鮮な驚きに満ち、今まで気づかなかった人間観を与えてくれる。そして、生物進化を超えた文化進化の先には「超人類」の姿が見えてくる……。2020年の英国王立協会(世界最古のもっとも権威ある学会)サイエンス・ブック賞最終候補作。科学本の垣根を超え、知的刺激を求めるあらゆる読者に贈る、待望の邦訳。
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