三菱ケミカルは、このたび欧米市場における炭素繊維事業の拡大を図るため、イタリアの炭素繊維強化プラスチック(CFRP)自動車部品製造販売会社のC.P.C. SRL(CPC社)へ出資することを決定した。
CPC社は、自動車部材の設計技術に加え、炭素繊維複合材料の成形技術、アルミ鋳造部品や炭素繊維複合材部品の金型を設計・製造する技術やノウハウも保有する自動車部品製造販売会社。また、世界最大規模の複合材料専用プレス設備を保有しており、大型部材を開発・成形することが可能。
同社は、CPC社が持つ部材設計力、成形技術力、開発提案力、欧米自動車メーカーへの商流等を活用することで、同社のSMC(CFRPの中間基材の一種で、長さ数センチメートルにカットされた炭素繊維を樹脂中に分散させたシート状の材料)やPCMプリプレグという炭素繊維複合材料の自動車部材への採用をさらに加速させることが可能になる。
同社は、今後、CPC社への追加出資も検討していくことにしている。