“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

◇科学技術書・理工学書<新刊情報>◇「DNAとはなんだろう」(武村政春著/講談社)

2024-09-03 09:34:57 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:DNAとはなんだろう~「ほぼ正確」に遺伝情報をコピーする巧妙なからくり~

著者:武村政春

発行:講談社(ブルーバックス)

 果たしてほんとうに〈生物の設計図〉か?──DNAの見方が変わる、極上の生命科学ミステリー! 美しい二重らせん構造に隠された「生命最大の謎」を解く!「遺伝子の本体」=DNAは、どのように遺伝情報を伝えるのか?なぜ遺伝情報を担う物質に選ばれたのか?突然変異はなぜ、どう起こるか?「10億回に1回」しか起きない複製エラーが「進化の原動力」になる?生物の体の外にある「細胞外(環境)DNA」の役割は?世代をつなぐための最重要物質でありながら、細胞の内外でダイナミックなふるまいを見せるDNA。果たして、生命にとってDNAとはなんなのか──?【目次』第1部 引き継がれるDNA 遺伝暗号とセントラルドグマ 第2部 変化するDNA 「DNAの塩基配列」が変化する意味とは? 第3部 動き回るDNA 動く遺伝因子から細胞外DNAまで【著者】武村政春 1969年、三重県津市生まれ。1998年、名古屋大学大学院医学研究科修了。医学博士。名古屋大学助手等を経て、現在、東京理科大学教授。専門は、巨大ウイルス学、生物教育学、分子生物学、細胞進化学。著書に『細胞とはなんだろう』『DNA複製の謎に迫る』『生命のセントラルドグマ』など多数。趣味は書物の蒐集、ピアノ、落語、妖怪、怪談など。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ラズパイPico W かんたんIoT電子工作レシピ」(そぞら著/技術評論社)

2024-09-03 09:33:57 |    情報工学



<新刊情報>



書名:ラズパイPico W かんたんIoT電子工作レシピ

著者:そぞら

発行:技術評論社

 同書は、電子工作もプログラミングもはじめて挑戦する人のためのIoT電子工作の入門書。1,300円程度の安価なマイコン「Raspberry Pi Pico W」とMicroPythonで、かんたんにインターネットと連動する電子工作を楽しめる。はんだごての使用は必要最小限まで減らし、Pythonの文法を基礎から解説。日常の些細なお悩み解決からAIアシスタントまで、さまざまなアイディアを通じて電子工作の基本を学び、オリジナル作品づくりへステップアップしよう。
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●科学技術ニュース●NEDOのグリーンイノベーション基金事業で日立造船と鹿島建設、洋上風力発電の浮体式基礎の量産化技術を開発

2024-09-03 09:33:27 |    エネルギー
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業「洋上風力発電の低コスト化」プロジェクトで、「浮体式基礎製造・設置低コスト化技術開発事業」に参画する日立造船、鹿島建設は、今回、セミサブ型浮体式基礎の量産化技術を開発し、水上接合による基礎製造工法の実証を行った。

 両社は、同事業を通じて開発した同工法が技術的に実現可能であり、浮体式基礎の製造工程が1割以上短縮可能であることを確認した。

 同事業で検討している量産化コンセプトは、15MW級の風車を搭載する大型の浮体式基礎が収まるような大型のドックが国内に少数しかなく、浮体の大量生産のボトルネックになり得ることに着目し、ドックでの作業期間を最小化して、浮体式基礎の量産化につなげるというもの。

 そこで、浮体式基礎の分割ブロックを造船・鉄構メーカーなどのサプライチェーン先で製造し、既存ドックなどへえい航輸送後、ブロックを接合して浮体式基礎を完成させるという量産化技術を開発した。

 この量産化技術の実現により、最小の設備投資でサプライチェーンを強化するとともに、より多くの浮体式基礎を製造することが可能となる。

 当初はブロック入渠(にゅうきょ)後に排水して、大型台車やクレーンを用いて接合のための位置調整を行うことを検討していたが、この位置調整にはミリ単位の精度が求められるため、その重量や大きさから多くの時間を要することが課題であった。同工法では、浮力を活用し重量による問題を軽減し、大組立工程の1割以上の短縮を実現できる。

 今回、同工法の妥当性を確認するため、15MW級の風車を搭載することを想定した浮体式基礎のブロックの接合部を実寸サイズで製造し、2024年1月末から2月末に日立造船の堺工場でブロック接合試験を実施した。試験の結果、同工法が技術的に実現可能であることを確認した。

 同成果の活用により、今後、導入拡大が見込まれる浮体式洋上風力発電において浮体式基礎の量産化、低コスト化実現の一助となることが期待される。

 2040年までに洋上風力発電を30~45GW導入するという政府目標の達成に向けて、NEDOは、風車、浮体、係留システム、ケーブルの挙動・性能・施工性・コストを考慮した一体設計により、浮体式洋上風力発電の信頼性の向上と低コスト化を目指し、システム全体として関連技術を統合した実証を行う。

 これにより、2050年カーボンニュートラルへの道筋を示し、電力分野における温室効果ガスの排出量削減に貢献する。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>
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●科学技術ニュース●四国電力、東京農工大学など、発電菌の働きを利用した「微生物燃料電池」の実証試験開始

2024-09-03 09:32:52 |    ★バイオニュース★
 四国電力、東京農工大学大学院工学研究院の研究グループ、RING-e、伊方サービスの四者は、2024年9月より、愛媛県内のみかん園地において微生物燃料電池に関する実証試験を開始する。

 微生物燃料電池は、土壌微生物「発電菌」の働きを利用して発電するクリーンエネルギーとして、実用化に向けた研究が進められている。

 土壌微生物「発電菌」は、自然界の土壌に広く存在しており、植物が光合成により作り出す栄養を吸収し、分解する際に電子を放出する特性を有している。

 「発電菌」の特性を利用する微生物燃料電池は、電源のない屋外でも永続的に電気を生み出すことが可能となる。

 こうした新技術に着目した東京農工大学では、微生物燃料電池の発電効率・安定性の向上に向けた技術研究に取り組んでおり、同大学発のベンチャー企業 RING-e を設立し、 実用化・商用化を目指している。

 今回の実証試験では、四国電力、東京農工大学、RING-e が連携して、伊方サービスが運営する愛媛県八幡浜市・伊方町のみかん園地に微生物燃料電池を設置し、実際の農地における発電状況を確認する。

 四者は、今回の実証結果を踏まえ、微生物燃料電池を電源とした気温や土壌水分量等を計測するセンサーや農場をモニタリングするカメラ等を設置し、農業のスマート化・ 省力化に取り組むとともに、防災などさらに幅広い分野での活用を目指す。<四国電力>

【実証試験の概要】

内 容:農地における微生物燃料電池の発電状況の確認
期 間:2024年9月~2025年3月末 【8月29日 微生物燃料電池の設置】
場 所:伊方サービスが運営するみかん園地(八幡浜市・伊方町)

四国電力:実証試験の企画立案
東京農工大学:微生物燃料電池に関する技術研究、試験データの分析
RING- e:微生物燃料電池の製作・提供
伊方サービス:園地の提供、微生物燃料電池の管理
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