“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「虫・全史」(スティーブ・ニコルズ著/日経ナショナル ジオグラフィックス)

2024-09-04 10:06:17 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:虫・全史~1000京匹の誕生、進化、繁栄、未来~

著者:スティーブ・ニコルズ 

訳者:熊谷玲美 

日本語版監修:丸山宗利(九州大学総合研究博物館准教授)

発行:日経ナショナル ジオグラフィックス

 蠢く虫が地球を動かす――。4億8000万年前の誕生から、1000京匹に至る繁栄、そして絶滅の警鐘までを網羅。地球上に生息する動物の4匹に1匹は甲虫で、10匹に1匹はチョウかガ!! 縦横無尽に身体機能を進化させ、大きな成功を収めた昆虫たち。その数、110万種、推定1000京匹。ずば抜けた繁殖能力から植物と結んだ複雑なパートナーシップ、様々な子育てのレパートリーに洗練された社会生活まで、そこには、昆虫を地球の真の支配者たらしめる数多くの理由があった。著者撮影による昆虫写真120点収録。【目次】イントロダクション 昆虫入門 1章 群がる大集団 昆虫の種類と数のとてつもない多さ 2章 起源 昆虫の長い歴史 3章 六脚類 脚の進化が与えた足がかり 4章 昆虫が空を征服するまで 5章 世界を越える翅 昆虫の渡り 6章 フラワーパワー 昆虫と植物の複雑な関係 7章 交尾をめぐる駆け引き 8章 次世代 昆虫の子育て 9章 仲間と暮らす 社会性生物としての昆虫 10章 女王とコロニーのために ハナバチとカリバチ 単独性から社会性への道のり 11章 超個体 アリとシロアリ コロニーからスーパーコロニーへ【著者】スティーブ・ニコルズ BBC自然史班での10年間を含め、30年にわたり野生生物の映像制作に携わってきた。トンボに関する博士号を持つ。植物の写真撮影では、権威あるInternational Garden Photographer of the Yearのコンペティションで受賞多数。著書に『Paradise Found Nature in America at the Time of Discovery』(University of Chicago Press)、『Flowers of the Field: Meadow, Moor and Woodland』(Head of Zeus)がある。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ゲノム配列情報解析」(三澤計治著/コロナ社)

2024-09-04 10:05:04 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:ゲノム配列情報解析

監修:浜田道昭

著者:三澤計治

発行:コロナ社(バイオインフォマティクスシリーズ 5)

 同書は、生物学の知識とプログラミングの技術を同時に学べる、ゲノム配列情報解析の入門書。・ゲノム配列情報解析に必要な、生物学の知識とプログラミングの技術を同時に記載し、プログラミング言語Pythonの解説も加えた。同書で紹介した手法や解析などの一部は、Pythonを用いることで体験することができる。・実際の解析の現場で参照するため、ゲノム解析で使われるデータファイルのフォーマットを付録にて解説。
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●科学技術ニュース●NEDO、バイオマスを利用した「省エネ型エビ養殖統合システム」をベトナムで本格稼働しエビ養殖の確立を目指す

2024-09-04 10:04:38 |    ★バイオニュース★
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、助成事業である「脱炭素化・エネルギー転換に資する我が国技術の国際実証事業」の一環として「地域のバイオマスを利用した省エネ型エビ養殖システム高度化実証研究」に取り組んでいるが、今回、バイオマスを利用した「省エネ型エビ養殖統合システム」を本格的に稼働し、7月24日にベトナム南部・ティエンザン省にある現地企業TH AQUA社で開所式を行った。

 同システムは、養殖の汚泥と現地で生産されているレモングラスの廃棄物を混合したバイオマスから生成されるバイオガスを燃料とした固体酸化物形燃料電池(SOFC)を活用して発電するもので、SOFCによるエビ養殖は日本発の取り組みとしては初めてのケースとなる。

 今後はIoTを活用し、エビの養殖環境と育成状況の相関性を見い出し、最適化することで養殖効率の向上を図る。

 メコンデルタ地域の主要産業であるエビをはじめとした水産物の養殖には、水中への酸素供給などを行うための安定的な電力供給が不可欠だが、近年は電力需要の増加に伴い、電力の安定供給が大きな課題となっている。また、ベトナムの電力事情に加え、養殖事業の拡大による一層の電力需要の増加が懸念されている。

 同実証研究は、ベトナムにおける主要産業の安定的発展に寄与するものとして、ティエンザン省人民委員会からの支援を受けて実証実現に向けた現地調査、関係者との協議を進め、同システムの本格稼働を実現した。

 今後は、IoTを活用してエビの養殖環境と育成状況の相関性を見い出し、最適化することで養殖効率の向上を図り、地元経済に貢献する事業になるよう実証研究を進める。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>
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●科学技術ニュース●日本郵船とIHI原動機、世界初のアンモニア燃料商用船「魁」を8月23日に竣工

2024-09-04 10:04:05 |    輸送機器工学
 日本郵船とIHI原動機の2社が、日本海事協会の協力を得て研究開発を行っていたアンモニア燃料タグボート「魁」(さきがけ)が8月23日に竣工した。

 世界初の商用利用を前提としたアンモニア燃料船で、今後は同社グループの新日本海洋社によって東京湾での曳船業務に従事しながら3ヵ月間の実証航海を実施する。

 同船は、2021年10月に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金(GI基金)事業の公募採択を受け、「アンモニア燃料国産エンジン搭載船舶の開発」の一環として開発された。

 前身であるLNG燃料タグボート「魁」は、2015年8月、当時日本で初めてのLNG燃料船として竣工した。

 約8年に渡り東京湾で曳船業務に従事した後、2023年10月にLNG燃料船からアンモニア燃料船への改造工事のため、同社グループの京浜ドック追浜工場に入渠した。

 改造工事では主機関などをアンモニア燃料仕様のものに換装し、燃料アンモニアを使用した海上航行試験を行い、2024年8月23日に竣工を迎えた。

 「LNG燃料船であった時と同様に、アンモニア燃料船の先駆けとして活躍してほしい」という願いから、同船は「魁」の名前を引継いでいる。<日本郵船>
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