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●科学技術ニュース●出光興産と双葉電子工業、共同開発の国産ドローンによる事業化検討を開始

2023-07-14 09:34:54 |    ロボット工学
 出光興産と双葉電子工業は、共同で開発した国産ドローンを活用し、地域課題を解決するサービスの事業化検討を開始する。

 複数の用途に対応できる機体の開発に加え、サービスステーション(SS)を起点とした設備点検、農業利用、物流配送、災害対応など、各種サービスの事業化に向けた検討を行うとともに、ドローンの操縦技術者の育成にも取り組む予定。

 出光興産と双葉電子工業は、1台の機体で複数の用途に対応できるマルチユースドローンの開発を2022年度から進めてきた。

 マルチユースドローンは、機体下部にアタッチメント方式を採用しており、用途に応じてアタッチメントを付け替えることで物流や撮影、有線による長時間飛行など、複数の用途に対応することができる。

 加えて、上空LTE(バイルネットワークを介してドローンをコントロールする通信方法。広範囲での活動が可能となる)を使用した無線技術の活用により、外部サーバーを経由することなく複数拠点にデータを送信したり、オンタイム電送(ネットワークを通じてリアルタイムで撮影画像などを電送する技術)することも可能になる。

 マルチユースドローンを実際の用途で検証することで、サービスの実現につなげる。<出光興産>


【検討する事業内容】

<機体開発>

① 用途に合わせたアタッチメントや簡易な操作システムの開発
② 次期開発機として小型機の開発

<サービス開発>
以下の分野で全国各地のさまざまな企業と連携し、実証実験を行う。

① 製造分野
出光興産の事業所内設備や寒冷地(北海道)でのソーラーパネル設備点検への活用

② 農業分野
果樹・茶畑等の整備の高度化に向けた傾斜地での巡回生育監視および測量

③ 災害対応分野
SSを拠点とした有線給電飛行による長時間の状況監視および自治体への監視状況の同時提供

 上記以外の分野(観光地での空撮やSSを活用した物流等)においても、ドローンに関連する各種制度や環境の変化に応じて実証実験を実施し、サービス範囲の拡大を目指す。

<人材育成>

① 操縦技術者育成スクールの全国展開および資格取得後のサポート体制構築
② 機体認証制度に応じたメンテナンス等、アフターサポートの体制構築
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