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●科学技術ニュース●国内最大規模の起業支援プログラム「1stRound」、共催17大学に加え国立研究機関も参画 ​ 

2024-06-19 09:44:51 |    企業経営
 東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)と13大学による国内最大規模を誇る複数大学共催の起業支援プログラム「1stRound」は、この度、沖縄科学技術大学院大学学園(OIST)、金沢大学、近畿大学、東京理科大学に加え、日本原子力研究開発機構(JAEA)、量子科学技術研究開発機構(QST)が新たに参画することに合意した。

 これまでの共催大学は、東京大学、筑波大学、東京医科歯科大学、東京工業大学、神戸大学、名古屋大学、一橋大学、北海道大学、九州大学、早稲田大学 、慶應義塾、立命館(立命館大学、立命館アジア太平洋大学)(2023年6月時点)。

 これに伴い、「1stRound」は国立・私立大学に加え、研究機関も含む、国内最大規模を誇る国内アカデミアディープテックシーズの起業支援を展開するプログラムとなる。

 大学・研究機関から生まれる様々な技術シーズを社会実装へ結びつけるための事業・起業化に特化した支援を通じて、成長を目指す。

 日本の大学内には世界に伍する技術シーズが多数ある一方で、早期事業化における支援サポートはまだ十分ではないのが現状。

 「1stRound」は、初動を加速させるためのNon-Equity資金支援をはじめ、その事業価値が算定可能な事業体・スタートアップとなるためのハンズオン支援を行うべく、2017年より東京大学を母体に「起業支援プログラム」としてスタートした。

 2019年より名称を「1stRound」とし、コーポレートパートナーの参画も得たコンソーシアム形式で展開、その後共催大学が国立・私立の13大学まで広がり、現在に至る。
 
 またこの度、沖縄科学技術大学院大学学園(OIST)、金沢大学、近畿大学、東京理科大学の4大学が参画するとともに、持続可能な社会の実現に向け、科学技術を活用し、異種分野と協働・融合したイノベーション創出及び社会実装を目指すべく、原子力の総合的な研究開発機関であるJAEAと、世界最先端かつ高性能な大型研究開発施設群とその基盤技術を保有し、国の量子科学技術基盤の中核を担うQSTの2つの国立研究機関が参画した。

 今回の参画によって、大学、研究機関を含むアカデミアの技術シーズ支援へと拡大。

 「1stRound」では、過去8年間で累計85チームを採択し、会社設立・資金調達を支援してきた。支援後1年以内の資金調達成功率は90%以上、大型助成金の採択率50%以上を達成している。また、コーポレートパートナーを中心とする大手企業との協業関係の創出にも注力しており、各回とも半数を超えるチームが協業に至っている。

 採択企業とコーポレートパートナーをはじめとする様々なステークホルダーを繋げ、双方の知見を活かしたより良いスタートアップ創出のためのコミュニティの醸成とともに、技術シーズを活用したスタートアップビジネス促進の加速を目指す。
 
 「1stRound」は大学間連携、研究機関とのアカデミア内の連携、企業との協業・オープンイノベーションを展開していきながら、アカデミア関連ベンチャーの更なる裾野拡大と、アカデミア周辺のイノベーション・エコシステムの構築・拡大を目指し、活動を展開する。<量子科学技術研究開発機構(QST)>
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