“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「オスとは何で、メスとは何か?」(諸橋憲一郎著/NHK出版)

2022-11-14 09:41:03 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:オスとは何で、メスとは何か? ~「性スペクトラム」という最前線~

著者: 諸橋憲一郎

発行:NHK出版(NHK出版新書)

 一気読み必至。常識が変わる生物学講義!生物にはオスとメスという、異なる生殖器官をもった性が別個に存在するのではなく、オスとメスとはじつは連続する表現型である――生物の「性」の本質をそのように捉える驚きの研究が、生物学の最前線で進んでいる。逆の性に擬態して生きる鳥やトンボ、何度も性転換する魚、ホルモンで組織を操るネズミ……。興味深いいくつもの事例と、私たち生物の雌雄が形作られる仕組みとともに明らかになるのは、「生物の性は生涯変わり続けている」「全ての細胞は独自に性を持っている」という驚きの事実だ。第一人者である著者が、生物の体の精密な構造とそれを駆動するメカニズムを平易に解き明かす。
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◆科学技術<テレビ番組情報>◆NHK「サイエンスZERO」/BSフジ「ガリレオX」他>

2022-11-14 09:40:38 |    ◆TV番組◆



<テレビ番組情報>




コズミック フロント  NHK‐BSプレミアム  毎週木曜日 午後10時~11時00分

11月17日(木) 海の起源をめぐるミステリー

 地球の7割を覆う海。この海の起源が、地球形成時にすでにあったのか、宇宙から後から来たのか揺れ動く中、長年の謎が日本人研究者の活躍でようやく解明されつつある。

地球ドラマチック  NHK‐Eテレ  毎週土曜日 午後7時~7時45分

11月19日(土) ポンペイの起源 〜もうひとつの埋もれた歴史〜

 西暦79年、ヴェスヴィオ山の噴火による火山灰などに埋もれ、たった1日で姿を消したイタリアの古代都市、ポンペイ。発掘調査が続く中、さらに時代をさかのぼる、紀元前の町も埋もれていることがわかった。知られざる、別の大噴火が起きていたのだ。その悲劇のあと、肥沃な土地と交通の要衝である地の利を生かして発展。一方、豊かさ故に争いも絶えなかった。ポンペイの知られざる歴史を解き明かす。(フランス2022年)

ガリレオX  BSフジ  毎週日曜日 午前11:30~12:00分(隔週新作)

11且20日(日) サイボーグ昆虫 〜生物と機械を融合させる驚異の技術〜(再放送)

 生物と機械の結合「サイボーグ」。その言葉からイメージされるのは、漫画やSF映画に登場する人造人間というのが一般的だが、今、昆虫と機械を結合させた「サイボーグ昆虫」の実用化が近づいている。その1つ、電子デバイスを装着したマダガスカルゴキブリは、無線通信を可能にし、災害現場での活躍が期待されていると言う。一方で、生きたカイコガの触覚とドローンを融合し、匂い探索ロボットとして利用する研究も進んでいる。そうした研究から見えてくるのは、昆虫×機械が織りなす新たな可能性だ。驚くべきサイボーグ昆虫のこれまでにないバイオハイブリット技術と、その実現に向けた挑戦に迫る。

主な取材先:神崎 亮平(東京大学)
      佐藤 裕崇(南洋理工大学)
      福田 憲二郎(理化学研究所)

サイエンスZERO  NHK‐Eテレ  毎週日曜日 午後11時30分~0時00

11月20日(日) 人類が絶滅の危機!?“中性化”と生殖の未来(アンコール放送)

 体や心の性差が縮まる「中性化」に最新科学で迫る。中性化の原因とされるのは男性らしい体や脳の形成に関わる性ホルモン・テストステロンの分泌の変化。先進国では、男性では分泌が減少、女性では増加している実態が見えてきた。中性化が進行した未来を見据えて、男と女によらない「新たな生殖の仕組み」を作り出そうという研究も始まっている。中性化は人類の宿命だった!?人類の大課題を考える。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「解きながら学ぶ量子力学」(武藤 哲也著/共立出版)

2022-11-14 09:40:21 |    物理



<新刊情報>



書名:解きながら学ぶ量子力学

著者:武藤 哲也

発行:共立出版

 量子力学は、現代物理学の根幹を成す重要な学問である。しかし、量子力学が見せる「世界の真実の姿」は、我々の常識とはかけ離れているため、その姿を直感的に理解することができない。「数学に裏打ちされた論理」のみが、量子力学の示す「世界の真実の姿」に辿り着く唯一の方法である。同書では、「数学に裏打ちされた論理」を、初学者にも追えるように、できる限り丁寧に示すことを主眼とした。他書では省略されたり、付録になっていたりするような論理も、それ自体が重要であることを強調するために、全て本文中に示している。同書に示された論理を読者自身が読み解き、自身の手で例題・問題を解きながら、同書の内容を学ぶことで、初学者にも量子力学の基本的な知識を身につけることができる。
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