“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「Web3とDAO」(亀井 聡彦、 鈴木 雄大、赤澤 直樹著/かんき出版)

2022-07-15 09:34:15 |    情報工学



<新刊情報>



書名:Web3とDAO~誰もが主役になれる「新しい経済」~

著者:亀井 聡彦、 鈴木 雄大、赤澤 直樹

発行:かんき出版

 同書は、単なる経済書でも、技術書でもない。自己啓発書やSFのような未来予知本でもない。今後世界を覆い、社会的な大変化を引き起こす「Web3」というインターネットの転換点と、その背景にある「DAO」というブロックチェーンによって可能になった新しいコミュニティについての概要と本質を、インターネットの歴史を紐解きながら1冊にまとめたものである。なぜこれほどまでに世界が、起業家が、アーティストが、今に生きる人たちが、Web3に熱狂しているのだろうか。その背後にあるDAOになぜ注目が集まっているのか。同書を読めば、その理由がわかるはずだ。さぁ、Web3の世界へと飛び込んでみよう。
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●科学技術ニュース●いすゞ、デンソー、トヨタ、日野、CJPT、大型商用車向け水素エンジンの企画・基礎研究を開始

2022-07-15 09:33:30 |    ★水素ニュース★
 いすゞ自動車、デンソー、トヨタ自動車、日野自動車、Commercial Japan Partnership Technologies株(CJPT)の5社は、カーボンニュートラルの実現に向けた選択肢の一つとして、さらなる内燃機関の活用を目指し、大型商用車向け水素エンジンの企画・基礎研究を開始した。

 カーボンニュートラルへの道のりにおいて、各国のエネルギー事情の違いやのユーザーの使い道の多様化により、ユーザーが求める車両のパワートレーンは、HEVやBEV、FCEVなど様々であり、水素エンジンもその選択肢の一つ。

 2021年5月からは、水素エンジンカローラがスーパー耐久シリーズに参戦し、水素エンジン技術が進化するとともに、水素を「つくる」「はこぶ」「つかう」仲間が広がるなど、水素社会実現に向けた取り組みがさらに加速している。

 また、人々の生活を支える重要なインフラである「大型商用車による運送・物流」領域におけるCO2削減も、カーボンニュートラル社会実現に向けて、志を同じくする仲間とともに取り組むべき社会課題の一つ。

 今回、いすゞ、デンソー、トヨタ、日野、CJPTの5社は、水素エンジンがこの課題へのソリューションの一つであると考え、これまで各社が積み重ねてきた技術やノウハウを活用し、大型商用車における水素エンジンの可能性を検討していく。

 今後も5社は、カーボンニュートラルの実現に向けた選択肢を広げることで、より良い社会づくりに貢献する。<日野自動車>
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●科学技術ニュース●NEDO、世界初、パルス中性子ビームで車載用燃料電池セル内部の水の可視化に成功

2022-07-15 09:33:03 |    ★水素ニュース★
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業」の一環で、高エネルギー加速器研究機構、日本原子力研究開発機構、J-PARCセンター、日産アーク、技術研究組合FC-Cubicは、豊田中央研究所、本田技術研究所、トヨタ自動車の協力の下、燃料電池の解析技術の高度化に取り組んでいるが、今回、燃料電池自動車(FCV)に搭載される実機サイズの燃料電池セル内部の水の生成・排出に関する挙動を可視化することに成功した。

 パルス中性子ビームを用いて実機サイズのセル内部の水挙動を明らかにするのは世界初。

 今回の成果を活用することで、燃料電池の性能を左右する生成水の挙動を速やかに把握し、製品開発にすぐに反映できるようになることから、最適な燃料電池セルや流路構造の開発を加速し、燃料電池のさらなる高性能化・低コスト化が期待できる。

 これによりFCVの普及拡大を図り、運輸部門などでの温室効果ガス排出量の削減に貢献する。

 今回、中性子イメージング用撮像機器の高度化と撮像条件の最適化、発電評価装置の構築が完了し、パルス中性子ビームを用いた実験系としては世界初となる、実機サイズ(約300cm2)の燃料電池セル内部の水の挙動をほぼリアルタイムで可視化することに成功した。今回の検証は、トヨタ自動車のFCV「MIRAI」の実機セルを使用し、発電時のセル内部の水の生成・排出の挙動を直接観察した。

 同成果の活用により、車載用燃料電池の性能を検証するために実際に行われる試験(負荷条件、温度条件、ガス流量条件)と同時に、燃料電池内部での水の生成の様子や、その排出の挙動をその場で観察することが可能となる。

 このように実製品を用いた評価により得られた知見をすぐに製品開発に反映できることから、最適な燃料電池セルや流路構造の開発を加速し、燃料電池のさらなる高性能化・低コスト化につながることが期待できる。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「光非線形性の物理と光信号処理デバイス」(石川 浩著/森北出版)

2022-07-15 09:32:33 |    電気・電子工学



<新刊情報>



書名:光非線形性の物理と光信号処理デバイス

著者:石川 浩

発行:森北出版

 半導体レーザや光増幅器などのデバイス開発で重要になる光非線形現象。複雑で難解なその理論をわかりやすく解説。初歩的な物理からスタートし、順を追って学んでいくことで、非線形感受率や吸収飽和現象などの理論もスムーズに理解できる。途中計算も省略せず書かれているので、一歩一歩着実に読み進められる。半導体利得媒質の非線形性や量子井戸のサブバンド間遷移、光ファイバの非線形性などを利用した超高速光信号処理デバイスの開発研究事例も数多く紹介。デバイス開発が理論によってどのように裏付けられるのか、実例を通して学べる。デバイス開発に長年取り組んできた著者による、技術者必携の1冊。
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