最近美しい景観を創る会が悪い景観100景(現在70まで発表)を発表しました。
日本人は観光が大好きですが、確かに身近な悪い景観については鈍感です。
自分の住宅やその周りの町が美しくないからどこかに観光に行って心を癒す面があるかもしれません。
この会が主張しているように、まず悪い景観例を写真で見て、身近な町の美を軽視していることをしっかりと認識することは美しい景観をつくる出発点でしょう。
土地が細分化されて個人が所有している、個人には個人の生活の都合や心配がある、個人の自由を制限すると個人の生活力が失われる、・・・。
法律で美しい景観を個人に強制することはいろいろと問題があります。
その法律で誰かが生活できないなどとなると本末転倒です。
しかし日本人に共通の美意識があることは明白です。
美意識とは、祖先が気が遠くなるような年月日本で生活してきたことによって発達してきた精神に染み付いたようなものですから全くばらばらということはありません。
そしてこの共通美は日本人の生活にとって重要な価値と思います。
美しいものを見ると感動するからです。
したがって人々が美しい町という問題意識を持てば、やがて町に関する共通の美意識を持つことができ、みんなが協力し、工夫し、努力し、美しい町を実現できるのではないかと思います。
できるだけ多くの人々が、これは悪い景観だ、あれは美しい景観だと写真をインターネット上に公開して、人々の美意識を刺激することは望ましいことと思います。
しかし悪い景観例として写真を発表するとその中の建造物などに関係ある人が怒る恐れがあります。
美観は人によって違いがある、勝手に悪いと決め付けるのは人権侵害だ、と怒る人がいるかもしれません。
そこで悪い景観例は個人が同定できないように工夫して写した写真がいいでしょう。
会社の建造物などはちょっと微妙ですが、政府の建造物などは批判されてもしょうがないでしょう。
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