ゲートボール(GB)日記

まちなかの公園でGBを楽しんでいます。GBは老若男女一緒に楽しめる数少ないスポーツの一つです。まちびと

水田農業は日本の貴重な遺産

2008年06月22日 | Weblog


戦後工業、サービス業が発達したぐらいで2000年以上の歴史を持つ水田農業を捨てていいでしょうか。
水田の休耕に補助金を出したり、無計画に水田を埋め立てて非水田用地にしていいでしょうか。
日本の水田農業は世界に冠たる遺産ではないでしょうか。

一粒の種が生む収穫量は米は小麦の約6倍です。
面積あたり収穫量は米は小麦の約1.5倍です。
小麦と比較しますと水管理に苦労しますが、苦労しただけの効果があります。
苦労してきた結果、日本は高度な治水利水の技術を持っています。

日本は山は森林が、平野部は水田が保水します。
灌漑のため網のように発達した湖沼と水路も保水します。
雨期の大量の雨が見事に利用されています。
この水と植物に覆われた日本は、望ましい環境、つまり生態系と土壌と美を保全しています。
そして忘れてはいけないことは森林も湖沼も水路も水田も祖先が大変な苦労をしてつくり守ってきたものです。

戦後の農家は水田農業に関する価値観に問題があったと思います。
工業やサービス業の収益性に驚き、水田農業に動揺しました。
水田農業の価値を知らず、自ら水田農業を軽視し、政府や人々に働きかけて水田農業を維持発展させる工夫と努力をしませんでした。
農家は、水田農業の価値を収益性(かね)だけで判断し、水田を単なる不動産と考え、非水田用に売却してかねに換えました。
水田農業経営者という考えが乏しく、自分で技術開発したり、経営や組織を改善したりすることをせず、政府の補助で収益性が出れば喜び、海外を遊び歩き、出ないと政府に文句を言う始末でした。
水田農業の価値を知りませんからその価値を子孫に伝えませんでした。
政府も人々も工業やサービス業の収益性に心を奪われ、収益性がないと水田農業を軽視し、食料は輸入して食べればいいと考えました。

農業を自由化し、本当に水田農業をやりたい人がやればいいと思います。
株式会社が経営してもいいと思います。
水田農業に消極的な水田所有者は水田を株式に換えて持ち、水田は水田農業をやりたい人が使うようにする仕組があるといいと思います。
既存の農家がやる場合は、水田農業の価値を知っている農家がやればいいと思います。
そして新しい人に経験・知識を伝えてほしいと思います。

中央政府、地方政府はよく考えた上で必要水田地域を法律的に保全すべきです。
水田を単なる私有地と考える水田所有者は不平を言うでしょう。
しかし彼らの考えを尊重していると日本は大切な遺産を失うでしょう。